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ゲームの中のグルメを楽しめるVRイベント「RPGレストラン」レポート

ぴあ

VRイベント「RPGレストラン」の模様

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RPG(ロールプレイングゲーム)の世界に登場する料理を味わうことができるVR(仮想現実)イベント「RPGレストラン」が、6月18日から3日間限定で開催された。一般開催に先駆けて行われたプレスデーに参加、その模様をレポートする。

RPGの中に出てくる料理はいったいどんな味がするのだろうと気になったことはないだろうか。そんな摩訶不思議な料理を実際に味わうことができる体験型イベントがこの「RPGレストラン」。VRゴーグルを装着することで異世界の料理を目の前に出現させ、実際の料理をいただくことで同時に味や食感が体験できる新感覚のイベントだ。

しかし、このイベントの醍醐味はただ料理を味わうことだけではない。参加者にはゲームバトルが待っている。そのゲームとは、試食した料理に使われている食材を2択形式で当てる「格付けバトルゲーム」。参加者は、自分の舌と料理の説明を頼りに、正解を導き出していかなくてはならない。不正解が続くと「伝説の勇者」だった自分が、「ただの勇者」や「勇者もどき」へと名称が変化し、さらに見た目もどんどんしょぼくなっていき、悲しい結果が待っている。

一度のイベントに参加できるのは5人。勇者、魔法使い、暗殺者など、5つの職業の中から被らないように1人1つずつ選択し、5人のパーティでグルメバトルに挑む。2択クイズに回答したメンバーは、それぞれの料理の解答部屋へと移動し正解発表を待つ。ガイコツの顔をした支配人が扉から現れれば正解だ。

支配人がイベントをナビゲートし、各メンバーから食事の感想などを引き出し、時にはディベートを仕掛けて解答を複雑にしてゲームを盛り上げる。親しい仲間と参加しても楽しいだろうが、初対面同士で会話を弾ませても楽しい。

レストラン内も細部にわたりこだわった作りで、まるでダークファンタジーの世界に迷い込んだかのよう。食材となるモンスターの生息地図や、雑然と並ぶ年代物の金細工のアイテム、バーカウンターの上にはたっぷりと金貨が入った宝箱など、幻想的な空間が広がる。ペストマスクに黒いローブをまとった魔術師は不気味だが、VRゴーグルの装着を手伝ってくれたり、食事を口へ運んでくれたり、いろいろなおもてなしで迎えてくれる。

VRゴーグルを装着したゲームの世界は、参加者たちが各々の職業に変貌したまさに異世界のレストラン。ぐるりと見渡せば、自分も含めて歴戦の強者ばかりに見える。ゲームで試食する料理は、ウェルカムドリンクの「ポーション」を除いて全5品。

テーブルに現れる料理はどれも怪しげな光を放つ見たこともないものばかりだが、ヌルっとした不思議な食感がおもしろい「スライムスープ」や、スタンダードな回復アイテム薬草を使用した「僧侶の気まぐれサラダ」など、お世辞抜きでどれもおいしい。中でも人気だったのが、一流の勇者しか味わえないというドラゴンの肉を使った「天空のステーキ」。噛み応えのあるしっかりとした食感で、一口でも十分に満足感があった。



イベント会場は参加者にしか通知されない都内某所にある地下のレストラン。レストランに入るために受付で怪しげな合言葉を伝えたり、職業へ転生するための書類にサインを書いたり、レストランへと続く秘密の扉を探したりと実に手が込んでいて謎めいている。少しずつ非現実の世界へ導かれていくようでワクワクする。ゲームファンのみならず、ミステリーやアトラクション好きもたまらないだろう。

ゲーム終了後は、レストラン内のフォトスポットで撮影することができ、格付けの結果に応じたお土産も用意されている。次回の開催には、ぜひファンタジーの世界と料理を楽しんでほしい。他にはない体験ができるはず。

RPGレストランは、Psychic VR Labが手がけるVR体験ツアープログラム「ULTRA TOUR」の中の1コンテンツ。エンタメとテクノロジーと京都が融合した遊べる宿屋「不思議な宿」などを手がけるプランナー/アートディレクターの佐藤ねじがVRコンテンツの企画・演出、体験クリエイターのアフロマンスがイベントの設計を担当した。

取材・文:門宏

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