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「蜜蜂と遠雷」開幕に中山優馬「オーケストラの力が偉大」、後輩2人にも厚い信頼

ナタリー

21/3/27(土) 18:00

左からパーマ大佐、中山優馬。

「シンフォニー音楽劇『蜜蜂と遠雷』~ひかりを聴け~」が、本日3月27日に神奈川・KAAT神奈川芸術劇場 ホールで開幕。これに先駆け昨日26日に取材会が行われた。

本公演は、恩田陸の小説「蜜蜂と遠雷」を原作とした“シンフォニー音楽劇”。取材会には中山優馬をはじめ、ヒグチアイ、関西ジャニーズJr.の奥村颯太と大東立樹、パーマ大佐、黒田こらん、木村優一、湖月わたる、池畑慎之介、そして指揮・音楽監督の千住明が出席した。

中山は「正直、まだ舞台の完成形が見えていません」と打ち明けつつ、「オーケストラの力の偉大さにびっくりしました。さっきも稽古を客席から観ましたが、一部分を聞いただけでも生で観る価値を感じた」と語る。また中山は劇中でピアノの生演奏を披露。千住が中山の腕前を「ここまで弾けるとは」と称賛し、「もし(中山が)ピアノでオーケストラと共演することにやみつきになってくれたら、新しい世界が広がるのではと思います」と期待を寄せると、中山は「今のところ、客席で演奏を聴いていたいです」と苦笑し、会場を和ませた。

初舞台となるシンガーソングライターのヒグチは、天才ピアニストのヒロイン・栄伝亜夜を演じる。役作りを聞かれるとヒグチは「何もしてなくて……」と笑いつつ、「私も昔ピアノをやっていました。コンクールに出たとき控え室で、ほかの出場者が一心不乱に(ピアノを弾くように)テーブルを叩いているのを見て、『私はこの世界には行けない』と挫折を味わって。亜夜は天才なので私とは違いますが、その気持ちを思い出して演じています」とエピソードを交えて話した。

奥村がよく通る声で自己紹介すると、中山が「いい声やなあ!」とリアクション。奥村は中山の反応にはにかみつつ、「外部の舞台に出演するのは初めて。関西ジャニーズJr.が外部公演に出ることが増えているので、勢いに乗れるようがんばりたい」と気合十分。続く大東も「僕はこの作品が大好き。オーケストラの演奏が心地良く、またキャストやスタッフの皆さんが僕に温かい言葉をかけてくれてうれしいです。思いを込めて全力で演じますので、よろしくお願いします!」と抱負を語った。

目を細めて事務所の後輩2人を見守った中山は「奥村くんは関西出身なので、なかなか東京に来られなかった。誰よりも稽古日数が少ないのに本当にがんばっていました」「大東くんは16歳。その歳でそんなにできるのかと。2人ともとても頼もしい後輩です」と厚い信頼を寄せた。

ピアノ経験があるという高島明石役のパーマ大佐は「登場人物たちに共感しながら演じたい。こういうご時世だからこそ、舞台を通して温かみをお届けできれば」と述べる。またパーマ大佐扮する高島の妻を演じる黒田は「パーマさんとは実年齢が20歳ほど離れていますが(笑)、夫を献身的に支える妻をしっかり演じたいです」と意気込んだ。さらに男性ソプラノ歌手・ソプラニスタの木村は「以前出演したときとは別の役。別の角度から物語の魅力をたっぷりお届けできれば」と目標を掲げた。

湖月は「初共演の方が多いのですが、中でも池畑さんとご一緒できるのがすごくうれしい。宝塚時代からずっと拝見していた“ピー様”とお芝居できて、本当に幸せ」と池畑に笑顔を向け、「キャストの皆さんと、ベートーベンの名曲をご披露します。心を込めて歌います!」と目を輝かせた。

舞台に立つのは約8年ぶりだという池畑は、自身の扮装を示しながら「8年前は越路吹雪役だった。今回はこの“じじい”」と笑う。キャストの中で自身が最年長であることについて、「とうとうこの中では一番年上。52年前に“アポロが月から連れてきた”私ことピーターも、飛べないピーターパンになりました(笑)」とコメントし、「健康に注意し、最後まで温かいお芝居をお見せできたら」とメッセージを送った。

音楽監督・指揮のほか演技も披露する千住は「音楽コンクールをどうエンタテインメントらしく見せるか話し合って作ってきました。ユニークなショーになるはず」と出来栄えに自信をのぞかせる。上演に向けては「皆さんがそれぞれの世界で一生懸命修行してきたことを、他流試合のように表現してもらいます。ジャンルが混ざり合った、ある意味で新しい舞台になる。この舞台を終えた皆さんが、その新しさをおのおのの専門ジャンルに持ち帰ってくれたらいいなと思います」と期待を寄せた。

公演は3月27日から4月11日までKAAT神奈川芸術劇場 ホール、17・18日に新歌舞伎座、5月1日から3日まで博多座にて行われる。

「シンフォニー音楽劇『蜜蜂と遠雷』~ひかりを聴け~」

2021年3月27日(土)~4月11日(日)
神奈川県 KAAT神奈川芸術劇場 ホール

2021年4月17日(土)・4月18日(日)
大阪府 新歌舞伎座

2021年5月1日(土)~5月3日(月・祝)
福岡県 博多座

原作・作詞:恩田陸(「蜜蜂と遠雷」幻冬舎文庫)
指揮・音楽監督:千住明
脚本・演出:モトイキシゲキ、藤澤浩一

キャスト

風間塵:中山優馬

栄伝亜夜:ヒグチアイ
マサル・カルロス・レヴィ・アナトール:奥村颯太(関西ジャニーズJr.)
小山内健:大東立樹(ジャニーズJr.)
高島明石:パーマ大佐
高島満智子:黒田こらん
ナサニエル・シルヴァーバーグ:木村優一

ヴィクトール吉川:冨岡弘
田久保寛:石井智也
浅野耕太郎:優志
大林静雄:小坂正道
仁科雅美:柳橋さやか
貴島恵子:城あすか

嵯峨三枝子:湖月わたる

菱沼忠明 / ストーリーテラー:池畑慎之介

※初出時、本文に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

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