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日向坂46 小坂菜緒が明かす、初主演映画で芽生えた演技への思い 「殻を破れた作品になった」

リアルサウンド

19/11/15(金) 12:00

 日向坂46のフロントメンバー、小坂菜緒の映画初出演にして初主演作『恐怖人形』が 11月15日に公開された。『めがみさま』『gift』の宮岡太郎が監督・原案を務めた本作は、巨大化した日本人形が殺人鬼となり、謎のパーティに集った8人の男女を襲う模様を描いたホラー映画だ。

参考:乃木坂46 山下美月が語る、初主演ドラマ『電影少女』で得た自信 「殻を破れた手応えは感じている」

 リアルサウンド映画部では、主人公の女子大生・平井由梨役で主演を務めた小坂菜緒にインタビュー。映画初出演にして初主演に抜擢された心境や、日向坂46から離れて個人での活動となった今回の経験について、話を聞いた。

ーー今回、映画初出演にして初主演となります。最初に話を聞いた時はどのような心境でしたか?

小坂菜緒(以下、小坂):最初は本当に信じられなくて……。「本当に私が映画やるんですか?」とただただ驚きでした。でも、いつかこういう演技のお仕事ができたらいいなとは思っていたので、驚きもあり、嬉しい気持ちもありという感じでした。

ーー初出演で初主演はなかなかないことですよね。

小坂:そうなんですよ。だから、本当に私で務まるのかなという不安もたくさんありました。だけど、監督をはじめ、キャストやスタッフの皆さんとお話しながら、撮影が進むにつれ、安心感がどんどん出てきたんです。最初は、怖い、不安、緊張という気持ちが大きかったんですけど、最終的にはもうほとんどそういうことを思わないぐらい楽しんで撮影を終えることができたので、それはすごくよかったなと思っています。

ーー映画のジャンルはホラーになります。

小坂:私自身はホラーが苦手なんですよ(笑)。今までもあまり観たことがありませんでした。なので、最初はどうなるのかなと思っていたんですけど、撮影自体は怖いと思う瞬間がまったくなくて。でも、完成した作品を観たらめちゃくちゃ怖かったです。やっぱりホラーは苦手だなって(笑)。

ーー(笑)。ホラー映画の撮影は恐怖体験とか怖いイメージがありますけど、全然そんなことはなかった?

小坂:私も怖い現象とか起きないか不安だったんですけど、それは大丈夫でした。ずっとワイワイした楽しい現場でした。脚本自体も、もちろん怖さはあるんですけど、登場人物たちの人間関係にフォーカスした部分が結構あって、そこも含めて楽しめる作品になっていると思います。

ーー確かに登場人物は多いですよね。なかでも幼なじみの真人を演じた萩原利久さんとの共演シーンが多かったですね。

小坂:私はすごい人見知りで、しかもものすごく緊張していたので、萩原さんに限らず他の共演者の方々もそうだったんですけど、最初は全然お話することもできなくて……。でも、萩原さんとは一緒に撮影するシーンが結構多かったので、そのおかげでどんどん壁がなくなっていった気がします。萩原さんはすごくフレンドリーな方で、いろいろお話ししてくださるんです。なので、私も心を開いていけたところがありました。萩原さんは、現場を引っ張っていってくれる、みんなの中心にいたような感じでした。現場を一番楽しませてくれたのも萩原さんだったと思います。

ーー演技をする上でも助けられる部分はありましたか?

小坂:ものすごくありました。他の誰かと一緒に演技をするということ自体がほぼ初めてだったので、いろんな刺激を受けましたし、シーンの中で分からないことがあったらお聞きして、二人で話しながら作っていくところもあったんです。たとえば、私の中で難しいなっと思った、ちょっと切ないようなシーンがあったんですけど、そのときに私が「どうしたらいいんだろう」と悩んでいた時に、萩原さんが「切なさの中に思うものがきっとあるから、それを想像しながらやってみたら」と言ってくださって。そのような演技に入る前の感情の作り方などもいろいろ教えていただけたので、本当に勉強になりました。

ーー平井由梨というキャラクター演じる上で、難しさもあったと。

小坂:そうですね。由梨は怖がったり怯えたりというシーンがたくさんあるんですけど、映像を通して観ている方々にそれがちゃんと伝わるかどうかがすごく難しいなと思ったところでした。監督からは、撮影が始まる前に「この作品のこのシーンの表情がすごいから」みたいな感じで、参考になるホラー映画の資料やDVDもいただいたんです。なので、驚く演技とかも事前に練習しながら準備していたんですけど、自分が普段驚いているレベルの倍ぐらい驚かないと、映像にはそう映らないんですよね。そこは技術的にすごく難しくて、苦労した部分でした。

ーー改めて撮影を振り返ってみて、小坂さんにとってどのような経験になりましたか?

小坂:普段はグループで活動しているので、1人でお仕事をさせてもらうこと自体がすごく不思議な感覚で……。初めてグループを離れて、1人でお仕事をさせていただくということで、最初はすごい不安だったんですけど、離れてみないと学べないこともたくさんありました。演技を中心にすごく学べる場所で、自分にとってもたくさん課題ができました。もっともっといろんな作品で演技をしたいと思えるようになりましたし、もっと技術を磨いていきたいなという思いも芽生えました。

ーーグループで活動するのと個人で活動するのとでは大きな違いがあったようですね。

小坂:共演者の方々もスタッフさんも皆さん本当にはじめましてで、まずどう輪の中に入ればいいのか、ちゃんと話せるのかというところからのスタートだったので、それはすごく感じました。普段メンバーといる時は、まだ付き合いも長いほうですし、そういうことをまったく気にしなくていいので安心感があるんですけど、自分から動いていかなければいけないので、その違いはすごく感じましたね。

ーー今回の『恐怖人形』での演技は自分で点数をつけるとしたら何点ですか?

小坂:えー、何点だろうな……。やっぱり初めてということもあり、全然まだまだなところも多かったので、低めにしておきます。10点(笑)。

ーー100点満点中ですよね? それは低すぎませんか?(笑)。

小坂:(笑)。でも、完成したものを観て、「ここはもうちょっとこうできたな」と思うところや、反省点も結構あったので、今後はそういうところを磨いていきたいなと。どんどん100点に近づいていけるようになればいいなと思っています。

ーーちなみに今後演じてみたいジャンルの作品や役柄はありますか?

小坂:私は青春ものが好きでよく観るので、そういう爽やかなイメージの作品には挑戦してみたいです。今回のホラーとは真逆ですね(笑)。

ーー今年は日向坂46でセンターを務めたり、映画主演デビューを飾ったりと、大活躍の1年になりましたね。

小坂:正直、実感は全然ないんです。気づいたらもう11月で、今年も終わってしまうみたいな感じで、自分自身もこの1年があっという間だったなと感じています。でも、そうやって早く感じられていること自体が、この1年が充実していたということだと思うので、本当にいろいろやらせていただいてありがたい1年だったなと思っています。

ーー何か今後の夢や目標はありますか?

小坂:私の中で、“アイドルになる”というのがまず一つの夢でした。アイドルになってからは、“モデルをやりたい”“演技をやりたい”というのが夢で、それが全部叶っているんです。それはすごく幸せなことだなと思っています。今後は、個人としてよりたくさんの作品に出られるように演技も頑張っていきたいですし、日向坂46としても何か大きな作品が作れたらいいなという思いです。今回の『恐怖人形』では、演技はもちろんですけど、個人としても大きく成長できたと実感していて。私にとっても殻を破れた作品になったので、今後もそういう作品に巡り会えたらいいなと思っています。(取材・文=宮川翔)

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