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『スカーレット』荒木荘に恋の予感? 住人たちの仲の良さが伝わる第2章の始まり

リアルサウンド

19/10/25(金) 12:00

 「一人前になるために3年は帰らない」と喜美子(戸田恵梨香)が常治(北村一輝)に宣言した前回。『スカーレット』(NHK総合)第23話では、昭和30年、喜美子が荒木荘に来て2年半が経ち、テキパキと仕事をこなす姿が描かれた。

参考:『スカーレット』第24話では、喜美子(戸田恵梨香)が圭介(溝端淳平)の恋に協力を申し出る

 大久保さん(三林京子)も荒木荘を去り、一人で仕事を切り盛りすることになった喜美子。さだ(羽野晶紀)の手伝いや荒木荘のお仕事も板についた様子だ。そんな喜美子も頭を悩ます問題があるという。家賃を半年も滞納する映画俳優こと雄太郎(木本武宏)だ。

 得意の変装芸などでのらりくらりとやり過ごしていた雄太郎だが、ついに喜美子も我慢の限界のようで捕まえて叱りつけることに。「そんなのは聞いたと言いません」、「泣いてもあかん」、「夢も大事、ほやけどお金あっての夢ですよ」と大の大人に対して臆することなく叱り飛ばす。まだ18歳である。荒木荘での2年間の月日が感じられる。

 また叱られる雄太郎も心なしか伸びやかに見える。喜美子の喝に対して、おどけた顔で返したり、ちや子(水野美紀)とのやりとりも以前より砕けた様子だ。そんなちや子は、相変わらず忙しい日々を過ごしているよう。新聞社は人はやめ、売れ行きは悪く見通しはあまり芳しくない。

 そして荒木荘に恋の兆しが。原因は、毎夕強面の男が犬を連れ、散歩がてら荒木荘の前に糞を置いていくというもの。圭介(溝端淳平)に注意してもらおうと、待ち構えていた喜美子と圭介だが、現れたのは強面の男ではなく、綺麗な女性。目が合った瞬間なんともコミカルな効果音が流れ、圭介は恋に落ちてしまう。ベタベタな一目惚れ演出だが、『スカーレット』でそれが浮いたものにならないのは、本作にコントのような空気感がすでに形成されているからだろう。 

 これまで色恋沙汰が無縁であった本作だからこそ、圭介の恋愛がどのように転ぶのか。朝ドラ名物のヒロインの結婚相手は一体誰が務めるのかなど、ますます見逃せない展開が加速していきそうだ。

(文=安田周平)

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