Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

映画ポスターの革命 ATG[アート・シアター・ギルド]の挑戦

20/6/2(火)

いま、映画ポスター史が熱い、というと誇張になるだろうか? 出版においても『映画ポスターの歴史』(玄光社)や『旅する黒澤明』(国書刊行会)が世に出て、そして今年は小笠原正勝、檜垣紀六といったデザイナーの作品集が刊行される。ヨーロッパの名画の日本版ポスターを手がけた野口久光の展覧会も全国に広がっている。 そこへこの朗報である。1962年以来、日本アート・シアター・ギルド(ATG)は世界のアートフィルムを輸入し、後には低予算の日本映画を送り出す主体として映画界で独自の地位を占めた。ATGの映画ポスターは、商業的な制約から距離をおいた自由な作風で知られる。 1960年代は日本のグラフィックデザインの飛躍の時期であり、粟津潔や横尾忠則などのアーティストも関わることができた。ATGポスターは、いわば日本における映画ポスターの解放区であった。 会場が、鎌倉市川喜多映画記念館であることには大きな意義がある。「アート系映画館」の先駆けとしてATGを設立したのは川喜多かしこであり、記念館は川喜多夫妻の住居があった場所だ。会期が変更されたが、人々が安心して外出できる状況になることを願っている。

新着エッセイ

新着クリエイター人生

水先案内

アプリで読む