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清水翔太、新曲「416」タイトルが表すもの アルバム制作に対する思いも語る 

リアルサウンド

20/4/15(水) 16:00

 清水翔太が約8カ月ぶりとなる新曲「416」を配信リリースした。昨年発表した「Sorry」「Breathe Again」はトラップやEDM、トロピカルハウス等の要素を盛り込んだナンバーだったが、今回は路線を変えてアコースティック調のしっとり爽やかR&B。

 近年多用していたオートチューンも使われておらず、翔太の地声の温もりがやさしく伝わってくる楽曲になっている。歌詞に綴られているのは、思い通りにいかないもどかしさが甘酸っぱくてキュンとなる恋物語。このラブソングを翔太はどんな思いで書いたのか。気になる「416」というタイトルの理由、現在の曲作りペース、さらにはコロナ禍で自粛生活が続く現状に対する思いまで語ってもらった。(猪又孝)

ポップに可愛い方向に振り切った

ーー今回の新曲「416」は、いつ頃作った曲なんですか?

清水翔太(以下、清水):トラックは去年の10月に作ってあって。良い曲になりそうだなという感触はありつつ、日本語の歌詞が浮かばないから放っておいた曲で、今年3月くらいにバババッと仕上げました。

ーーどのような曲調をイメージして制作に取りかかったんですか?

清水:基本的に今、自分の中で、今まで通りのトラップっぽい音作りと、昔みたいな優しいポップ路線という2つの方向性が大きくあって。トラップっぽいものができたら、優しい曲ができたりするっていう中で、次のアルバムの路線を模索している状況がずっと続いてるんです。ただ、良い曲かなと思える曲が優しい方向の中でポツポツできてきていて。なんとなく次のアルバムはそういう路線で行ってみようかなという気持ちもあって、その方向で行くならこれがシングルになってもいいのかなと思ってました。

ーー歌詞はどのような思いで書き始めたんですか?

清水:過去イチかわからないけど、とにかくポップに可愛い方向に振り切ってみようと思ってました。 〈君を守るナイトになる〉の辺りとか、正直ヤバイなぁと思いながら書いてましたね(笑)。

ーー今回の曲は、相手に好意を上手く伝えられない男性が主人公になっています。

清水:僕がよく書くテーマではあるんですけど、「花束のかわりにメロディーを」と一緒で、実らない恋に一生懸命になる男の子の話というか。モテない男のラブソングみたいな感じですね。

清水翔太「花束のかわりにメロディーを」

ーー相手の女性はどんなキャラクターをイメージしていましたか?

清水:MVでは遊び慣れてる女の子と真面目な男の子っていうストーリーですけど、僕が書いてた段階ではそういうイメージはしていなかったです。相手も主人公の男の子と同じような感じ。あからさまに住んでる世界が違うとか、キャラが違うっていうイメージはそんなになかったです。MVのストーリーは「416」のまた別の捉え方の一つといったところですかね。

ーー10代から20代前半くらいの男女というイメージが沸きました。

清水:年齢は若いイメージですね。ピュアな感じ。だからMVに登場する人物くらいの年齢でいいのかなって感じがします。

清水翔太 『416』 Music Video

ーー10代に向けた曲を作ろうという意識は当初からあったんですか?

清水:男性目線のラブソングって、曲からイメージされる年齢が若ければ若いほど、男性リスナーに対して間口が狭くなっちゃうと思うんです。俺はもうこんなふうには思えない、みたいな感じで終了というか。だけど、女性はいくつになっても、こんなピュアに思いを寄せてくれる男性はいいな、可愛いなっていうふうに取ってもらえるんじゃないかと思うんです。逆に20代後半とか30代くらいの感覚でラブソングを書くと、女性リスナーへの間口が狭くなっちゃう感じがしていて。若い女性には想像できない世界になっちゃうみたいな。今回は振り切ってポップに書こうという気持ちもあったんで、より間口を広くするという意味で、少し若いくらいの設定がちょうどいいかなと思ったんです。

ーーサウンドメイクの部分で注意した点やこだわった部分は?

清水:今回はアコースティックな雰囲気にしたかったんです。とはいえ、音は全部打ち込みなんですよね

ーーあの綺麗なストリングスも?

清水:ストリングスも全部打ち込み。だから打ち込みでどこまでアコースティックで温かい雰囲気にできるかっていうのは頑張りどころでした。ただギターの音はあえて少しチープな音源を使っていて。もっとリアルなギターの音源も持ってるんですけど、あの一定のダイナミクスな感じがいちばんトラックにマッチしたんです。だから、ギターだけはあえて打ち込みっぽくした感じですね。

ーー今回はオートチューンを使ってないし、こういう落ち着いた風情のR&B路線は久々ですね。

清水:僕はトラップ系のR&Bも好きですけど、カントリーな感じのR&Bもかなり好きなんです。僕の曲で言うと「milk tea」とか、そういう路線のアプローチですね、今回は。

ーー確かに。

清水:「milk tea」は人気のある曲だし、とりあえず次のプロジェクトに関しては、その辺のラインを狙っていってみたいかなっていうところはあります。「milk tea」はすごく重要な曲なんですよ。

清水翔太「milk tea」

ーー重要というのは?

清水:今の自分のプロダクトに影響を与えた曲だから。自分がやるべきことの中の正解っていうのがいくつかあって。自分がどれだけその曲を良いと思うかとは別の軸で、結果がどう出たかっていう意味で、ひとつの正解みたいな立ち位置にある曲なんです。

「416」という数字に込めた思い

ーー今回の歌詞に「416」という数字は出てきません。タイトルの「416」は何を表しているんですか?

清水:実のところ核心を突くものはないに等しくて。何個か理由はあるんですけど、まず1つは、僕が東京に来て3回目に住んだ家の部屋番号が614なんです。僕、そのときいちばん楽しかったんですよ(笑)。

ーー想い出がたくさんある。

清水:そう。たくさん良いこともあったし、印象深くて、614という数字がずっと自分の中に残ってるんです。当時、僕は20歳とか21歳くらい。まだまだ青い部分もたくさんあって、書いてる歌詞の世界観と年齢的な部分が近かったんで、614っていうタイトルを仮でつけていたんです。

ーーそれが何故416に?

清水:この曲を書いてるときに、ひとつ大きくイメージしていたのが “時間”だったんです。〈止まってた時間が動き出した 君に会って〉って歌い出してるけど、何かをキッカケに自分の中で止まってたものが動き出すっていうことがわりと今までに多かったんです。恋愛にしても、日々の生活にしても、夢に対しても、結構止まっちゃって、その時間が長くなって、でも何かひとつのキッカケでバーッと動き出すっていう。止まっていた時間が動き出すっていうことがいちばん自分の中で大きくあったテーマだから、そう考えると、数字のタイトルってわりといいかもなと思えてきて。

ーー時計を連想させるし。

清水:そう。だから614でも良かったんだけど、そのままはちょっと嫌だなと思って、416にしてみたら、いろんな場面にかなり当てはめやすい数字で。

ーーたとえば?

清水:4時16分だと、朝にしても、夕方にしても、どっちも起きて行動していておかしくない時間。4時間16分っていうのもすごく良い長さで、歌詞にはデートしている場面もあるから、デートの時間としてもちょうどいい。

ーー映画1本を観て帰るくらいの時間になりますね。

清水:416日でもすごく良くて、1年とちょっとだから、止まってた時間を表している感じにもなるなと。すごくいろんな感じに当てはめやすい数字だなと思って、416がタイトルでもいいかもと思ったんです。

ーー曖昧なぶん、いろいろ想像が働くと。

清水:一応、僕の中での正解もひとつあるんです。最初、好きな子を家まで送るストーリーを考えたんですよ。家まで送って、その子が住んでるアパートの部屋番号が416だったっていうオチにしようと思ったんです。でも、思いが実らなかったから、416っていう数字が自分の中に刻まれて離れないっていう。だけど、タイトルをそのままオチに使うのはなんか嫌だなと思って、家まで送らず改札で見送る流れにしたんです。だから一応、僕の中では彼女が住んでる部屋番号がタイトルっていうところはあるんです。

ーーじゃあ、今後、そのストーリーがくっついたリミックスが出ることを期待してます。

清水:あはは。たぶん出さないです(笑)。

ーーところで、最近、曲を出すペースが緩やかですが、どんな背景や思いがあるんでしょうか。

清水:曲を出すペースに関しては、シングルを出す意味が本当になくなってきてるなと思っていて。

ーー裏返せば、アルバム作りに向けてモチベーションが高まってきているということですか?

清水:モチベーションはプロとして常にありますよ。もちろん良い作品を出したいし、良いライブをしたい。作品を出さないことには何も進まないから、出したいっていう気持ちはあるんだけど、もうモチベーションっていうことでもないというか。常に作品は出したいと思ってるんですけど、そのジャッジが難しくて。

ーーけど、納得のいくものができない。

清水:そう。ただ、それを考え出すと、自分の納得がいくアルバムが完成しない限り、シングルが出せないことになっちゃうから。いちばん良いのはアルバムが全部できてからシングルカットしていくことなんだけど、そういうわけにもいかないし、みたいな。作品はメッチャ出したい。出したいんだけど、自分が納得いくところを考え出すとキリがないようになってきちゃっていて。

ーー自分とのせめぎ合いが生じていると。

清水:そうなんです。手元にあるコレなら出せるから、出して反応を見てみたいとか。でも、それを出すことによって、アルバム作りが難しくなっていくっていう悪循環も感じていて。

ーー曲を作るペース自体はどうなんですか?

清水:以前よりは緩やかになっていますね。けど、できてもいる。

ーーペースは遅いけど、納得のいくものができあがってきていると。

清水:ただ、冒頭で話したように今、方向性が何個もあって、その方向性に沿って自分が良いなと思ってるものができちゃってるから余計に難しい。僕、ゴチャッとしたアルバムはあまり好きじゃないんです。統一感が欲しい。だから、今回、「416」を出すことによって、この曲と「Breathe Again」がひとつのアルバムに混ざってるというのはどうなんだ?とか考えちゃうから。そういうところも意識していくと、よりアルバム作りが難しくなってる。

ーーじゃあ、テーマ別に5枚くらいEPを作るのはどうですか?

清水:それがいちばん良いと思う(笑)。それが良いと思うけど、それが売れるとも思わない(笑)。

ーーところで、最近は家でゲーム三昧のようですが、ゲーム実況YouTuberをめざしてるんですか?(笑)

清水:やりたいですね(笑)。それには理由もあって。主軸となっている音楽を作ることとライブをすること以外、あまりやりたがらないんですよね、僕。テレビに出るとかやりたくないけど、もともとネットの世界で生きてた人間だから、ネット上で何かするっていうのはすごく居心地が良くて。それに自分の存在とかキャラがマジで誤解されてるなという感じもずっとあるから。Twitterでこないだ「どうぶつの森」をテーマにした曲を作ってアップしたときも、エゴサしたら「こんなに良い曲書く人なんだ」みたいな。「もっとチャラいイメージだと思ってた」みたいな声がすごく多くて。ああいうことで僕のことを知ってくれる人が増えるキッカケになるんだったら、実際にゲームは好きだし、好きなことをツールにしてやるのもいいのかなと。

ーー今後はSNSやYouTubeでの発信も増えてきそうだと。

清水:ゲームに限らず、今こういう曲を作ってるよとか、たまにやるけど配信しながらみんなからアイデアをもらって曲を作るとか。今こういう状況の中では、自分のためにも誰かのためにも、なにかできることがあるならやりたいっていう気持ちが強まってますね。

「416」配信はこちら

清水翔太「416」

■リリース情報
清水翔太「416」
リリース日:2020年4月15日(水)
iTunes
Teaser #1
Teaser #2

■関連リンク
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