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TEAM SHACHIがパフォーマンスで示した前向きな思い 4人のパワーアップ感じた無観客ライブを振り返る

リアルサウンド

20/8/2(日) 10:00

 2018年10月にチームしゃちほこから改名。まもなく2才を迎える4人組アイドル・TEAM SHACHI(シャチ)が、7月28日に無観客ライブ『TEAM SHACHI TOUR 2020〜異空間〜:Spectacle Streaming Show“ZERO”』を配信した。

 新型コロナウイルスの影響で、2月から全10カ所14公演巡る予定だった全国ツアーは12公演が中止。さらにファンイベントや4月の無観客ライブなど、予定されていた多くのイベントを断念せざるを得なかったが、この日は溜めに溜めたフラストレーションを爆発させるようにエネルギーに満ちたステージを見せてくれた。TEAM SHACHIの4人とブラス民に加え、ドラム・Tatsuya(Crossfaith)、ギター・masasuck(FULLSCRATCH / the HIATUS / RADIOTS / J BAND)、バンドマスターでベース・MIYAといったこれ以上ない布陣からも、覚悟が伝わる。新たなoverture「Orcinus orca」から幕を開け、新曲「SURVIVOR SURVIVOR」に繋ぐオープニングも、これまでとは違う何かを感じさせた。

 2曲目「DREAMER」は、弾けるアップナンバー。ブラス民とバンド民にも照明が当たり4人のダンスもはずみ勢いに乗った。〈私たちがTEAM SHACHIだ〉〈TEAM SHACHIと呼んで〉といった強い言葉で自分たちの存在を植え付け、〈威勢よく声出していこうよ〉〈もっともっと輝こうっと〉と寄り添い夢を描いた。この曲が、この日のライブの起爆剤となり駆け抜けていった。コラボ曲「Rocket Queen feat. MCU」ではKICK THE CAN CREWのMCUが、「Rock Away」「なくしもの」ではヒダカトオルがゲストで登場し、ステージをますます賑やかにした。

 「カラカラ」では、大黒柚姫がはじめてピアノの弾き語りを披露。タフ民(ファンの総称)の度肝を抜いたかと思えば、「We are…」では坂本遥奈がプロジェクションマッピングに合わせ華麗に舞い魅了した。特技を得た大黒と、特技に磨きをかけた坂本。この2人のパフォーマンスを見ると、ライブができなかった日々の裏側を覗いたような気になる。アイドルにとって、ライブで観客とふれあえないことはきっと想像できないほど辛い。ただ、そこで彼女たちは腐らず、諦めることなく、次を見据えて努力を重ねていたのだろう。開演から40分強踊り歌い続け、息を切らさずMCができるスタミナを維持していたのも、驚異といっていい。いくつものライブを失ってしまっても、4人全員が諦めていなかったのだ。

 このポジティブなパワーは、ユニフォームを着て〈フレーフレー〉とエールを送った「よろしく人類」や、客席に降りて披露された「BURNING FESTIVAL」、豪快なヘドバンとハイキックで魅せた「ULTRA 超 MIRACLE SUPER VERY POWER BALL」、セルフィーでメンバーをより近くに感じた「グラブジャムン」などで明るく届けられた。〈お前がいるから強くなる〉〈カラ元気でもいい 振り絞れ!〉とは、「ULTRA 超 MIRACLE SUPER VERY POWER BALL」の一節。ときにラウドに、ときにポップに。どんな曲に形を変えても、彼女たちの前向きな気持ちはストレートに画面を超えて届いた。

 新曲「MAMA」を披露したのち再登場した4人は、Zepp Nagoya(10月23日)と豊洲PIT(12月30日)にて有観客ライブを行うことを告知。諦めない姿勢を形にして示した。「こんな状況でも誰も下向いてなくて、笑っちゃうくらい頼もしい」(秋本帆華)、「私たちは10年近く一緒にいるけど、今になってはじめてのことに挑戦できた。これは、環境のせいでもあるけどお陰でもある」(咲良菜緒)。最後にそう語り、改めて前を向いていることを告げたTEAM SHACHI。4人が「スーパー、タフ、ストロング、エナジー、ポジティブ、エキサイティング、ソウル」を掲げる意味を、この2時間半で証明してくれた。

 無観客ライブは、観客の反応がわからず必要以上にパフォーマンスに力が入るため、観客のいるライブよりも疲れてしまうと聞いたことがある。彼女たちは、ライブが終わったあとどう感じていただろう。その疲れをも、喜びに変えてくれていたらいいと思ってしまう。TEAM SHACHIはまたひとつ成長を遂げ、もうすぐ2才を迎える。

TEAM SHACHI 公式サイト

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