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『M 愛すべき人がいて』リミックスバージョンも大反響 伊集院光×古市憲寿の副音声も最高の内容に

リアルサウンド

20/5/10(日) 12:00

 ドラマ『M 愛すべき人がいて』(テレビ朝日×ABEMA)第4話の放送が、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、当面の間延期に。そのため、5月9日は第1話のリミックスバージョンがオンエアとなった。

参考:『M 愛すべき人がいて』登場人物のモデルとなった人物は? 90年代の音楽シーンとともに解説

 このリミックスバージョンとは、第1話の放送に伊集院光と古市憲寿による副音声でのスペシャルオーディオコメンタリー、さらに放送の最後に第4話以降のみどころを加えたもの。伊集院は『伊集院光 深夜の馬鹿力』(TBSラジオ)の中で、「お宝を掘り当てた感じ」と話題にしており、古市は昨年オンエアとなった『max matsuuraのオールナイトニッポンGOLD』(ニッポン放送)にゲストとして招かれるほどのavex通でも知られている。第一に『M 愛すべき人がいて』は、1人で観るのではなく、みんなでツッコミを入れながら観るドラマであることを理解しての、スペシャルオーディオコメンタリーというのがまた心憎い演出である(リミックスバージョンというネーミングもavex色全開)。

 実際、伊集院と古市の解説は、初見の視聴者にも、すっかりこのドラマの虜になっている2周目以降のファンにも、楽しめる分かりやすい内容であった。Twitterのハッシュタグを追っている限りでは、視聴者全員が副音声で観ているのではないかという比率に。ドラマ冒頭、アユ(安斉かれん)が「あの日も海を見ていたな」とつぶやく香ばしいシーンでは、『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ系)、『奇跡体験!アンビリバボー』(フジテレビ京)の再現、もしくは青汁のCMと、このドラマの楽しみ方を瞬時に理解したことを2人は説明。「香ばしい」で終わらずに、序盤からフルスロットルで毒づく2人に、全視聴者が一気に信頼を寄せたことだろう。

 90年代から現在までのavexに造詣の深い古市からは当時の小ネタが次々と飛び出し、伊集院はサンミュージック時代の浜崎あゆみにインタビューしていたと驚きのエピソードを明かす。そして、2人が思わず笑みを浮かべたのはやはり姫野礼香(田中みな実)の登場シーンだった。トレードマークの眼帯を「博多通りもん」と話す古市に、「タイトルの『M』が意味するものは、みな実の『M』」とまで伊集院に言わしめる田中みな実の強烈な演技はやはり秀逸だ。きっちりと大映テレビへのリスペクトまで解説しつつ、アユを演じる安斉かれんは、わざと下手に演技をしているのか、と全員が気になっていることにまで言及してしまう始末である。

 第1話のクライマックス、アユが所属事務所を辞め、マサ(三浦翔平)のいるレストランの外で「DEPARTURES」を歌うシーンに対して、伊集院が言った「もう大映ドラマを超えて、日本昔話の世界ですもんね。歌声が神様に届きましたとさ」には、思わず笑ってしまった。改めて、冷静に見てみると、レストランの敷地内にて大声で歌うストーカー・アユ、それを野放しにしているマササイドと、何もかもが可笑しい。マサの「アユ、何やってんだよ!」は至極真っ当で、それもまためちゃくちゃに思えてくる。もちろん、夜空にかかる虹を含めて。

 5月16日は、第2話&第3話リミックスバージョンがオンエアとなる。またスペシャルオーディオコメンタリーでの解説がつくのかは未定だが、伊集院と古市の話す様子からは別の人物が新たに出演しそうな予感がする。2人は最終的に浜崎あゆみと松浦勝人が登場し、このドラマをどう見ているのかを語ってほしいと熱望していたが、果たして。(渡辺彰浩)

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