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尾野真千子の息子役に抜擢の高校1年生、和田庵「スケボーとお芝居が好き!」

ぴあ

21/5/18(火) 12:00

和田庵 撮影:源賀津己

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『舟を編む』、『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』、『町田くんの世界』など、挑戦的で質の高い作品を発表し続ける石井裕也監督の新作『茜色に焼かれる』。理不尽な世の中に翻ろうされながら、力強く生きて行く母と息子の姿を見つめた本作で、15歳の新人俳優・和田庵(わだ・いおり)が、主演の尾野真千子の息子役に抜擢され、爪痕を残している。

芸歴は長いが、ここまでの大役は初挑戦の和田。インタビューの際には、「昨日、サインを考えたんです」と初々しい姿も! そんな和田に、芝居への向き合い方を変えた石井監督からのアドバイスや、本作のオーディションが行われる直前の、昨年の夏まで行っていたというカナダ留学こと、夢中だというスケボーについてなど聞いた。

カナダ留学から帰国後、即オーディション、即クランクイン

――見ごたえのあるヒューマンドラマです。脚本を読んだとき、純平役に決まったときの感想は?

僕がいままでやらせていただいた役のなかで、一番セリフも多くて重要な役。中学時代、カナダに留学していたので、久しぶりのお仕事でしたし、プレッシャーに感じる部分がいろいろありました。でもそれ以上に出演が決まったことへの驚きや喜びが大きかったです。ストーリーとしては、R15+らしいすごく大人な内容だなと思いました。純平は自分とはかけ離れた部分が多くて、撮影が始まるまで、どんな子だろうとずっとイメージしていました。

――帰国後にオーディションを受けたのですか?

そうです。帰ってきてすぐ、オーディションを受けました。最初の書類選考のときに、自己PR動画を送ったのですが、そこで今までのお仕事や演技に対して、どう向き合ってきたのか、今後どう向き合っていきたいかを話しました。オーディションの際にも、その動画での自己PRを誉めていただきました。決まってからは、1か月くらいで、すぐに撮影でした。

――純平は自分とかけ離れた部分が多かったとのことですが、純平は本を読んで静かに過ごしているタイプですが、和田さんはスケボーなど、体を動かすのが得意だとか。

はい。そういうところが違います。でも共通点もあって、演じてみて気づいたのですが、純平には結構負けず嫌いなところがあるんです。僕もあまり見られないのですが、本当はすごく負けず嫌いで、そういう部分は似ていると思いました。

『茜色に焼かれる』 (C)2021『茜色に焼かれる』フィルムパートナーズ

尾野真千子の迫力に、必死に食らいついていった

――親子役となった尾野真千子さんと、実際にお芝居でぶつかり合ってみた感想は?

すごいなと思うところはたくさんあったのですが、最後の方に、尾野さんがすごい気迫で神社に行く場面があるんです。そこで、ある人をやっつけようとして、僕がそれを止めに入るのですが、そのとき、尾野さんが対峙する相手に「おい」って言うんですけど、ものすごい気迫で。そのひと言だけで、神社の鳥たちがバサバサ!って飛んでいくくらいの迫力が、現場全体に伝わりました。僕はそれを止めなくちゃいけないので、自分も同じくらいのテンションまで持っていく必要がありました。あのときは、自然に息遣いも荒くなっていたと思います。

『茜色に焼かれる』 (C)2021『茜色に焼かれる』フィルムパートナーズ

――とても迫力あるシーンでした。ちなみにクランクインはどのシーンから?

おじいちゃんに会いに老人ホームへ行って、目の前からリモートで話す場面です。基本、石井監督は僕が質問しない限りは、アドバイスはあまりないのですが、そのとき、最初に「間を大切にするように」と言われました。それまでは僕、“間”について意識したことがなかったんです。というか、むしろ間を取るのが苦手でした。間を取ると申し訳ないような気がして、自分のセリフが来たらすぐに言う感じだったんです。クランクインのときも、たぶんそうだったのですが、石井監督からアドバイスされて。

――では、そこから演じることへの意識が変わったんですね。

この作品の撮影前と撮影後ではだいぶ変わっていると思います。実際、出来上がった作品を観たときにも、すごく間を取っているなと思いました。

――出来上がった作品をご覧になったとき、クレジットに名前が2番目にバン!と出てきて、感激したのでは?

脚本や作品のクレジットで名前を見た時も感動しましたが、クランクアップのときの気持ちの大きさを覚えています。前から、みんなでひとつの作品を作るという役者の仕事が好きで、その後の試写会や、公開されてみんなが観てくれるときにすごく達成感を感じます。さらに今回は、本当に濃密な撮影時間で、クランクアップが近づいてくると、すごく寂しくて、あっと言う間でした。

俳優の仕事とスケボー、両方頑張りたい

――和田さん自身についても教えてください。語学力と人間力を高めるためにカナダへ留学されたとか。実際、行ってみて何か得られましたか?

僕、英語がすごく苦手だったんですけど、自分のことを誰も知らない、言葉も通じない場所に行って、最初はボディランゲージから始まって、友達を作るためにすごく頑張りました。すごくコミュニケーション能力が上がったと実感しています。英語力もそうですが、この先、もっと必要とされていくであろう、そうした力が身に付いてよかったと思っています。

――英語が苦手なのに、外国へ行かれたのはすごいですね。

もともと兄がカナダに留学してたんです。それで英語がペラペラになって帰ってきて、「かっこいい!」と(笑)。僕が留学したのは兄とは別の州ですが、月に一度、一緒にラーメンを食べるために、わざわざ僕のところまで来てくれて、カナダを案内してくれました。すごく有難かったです。スケボーを始めたのもカナダに行ってからですが、それも兄からの影響です。兄に憧れているところがあるので。

――芸能活動については、和田さん自身の希望ですか?

そうですね。僕が幼い頃からテレビっ子で、ずっと出たい出たいと言っていたので、両親がオーディションを受けさせてくれました。

――スケボーもとてもお得意と聞いたので、今後はそれを生かしたアクションに挑戦するのはどうですか?

今はスケボーに夢中で、趣味の領域を超えてきていて。でも役者の仕事が自分の中では一番大事です。両方を生かせたらいいかもしれませんけど、今はスケボーと俳優のお仕事を分けられているのが好きです。最近はスケボーの雑誌のお仕事も来るようになりましたが、両方を生かしてというよりは、別々に頑張っていきたいです。

――活躍を楽しみにしています。最後に俳優業を頑張った本作のアピールコメントをお願いします。

すごく大人な内容ですが、母と子に降りかかった理不尽な出来事を、きれいごとなしで描いていると思います。みなさんの心に残る作品になることを信じています。

和田庵さんの初めて(!)のサイン入りチェキを1名様に!ぴあアプリをダウンロードすると、この記事内に応募ボタンがあります。

『茜色に焼かれる』5月21日(金)より全国公開!

『茜色に焼かれる』 (C)2021『茜色に焼かれる』フィルムパートナーズ

取材・文/望月ふみ 撮影/源賀津己

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