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三上哲、「ダウントン・アビー」試写会でトーマスに願う「毒のあるくず男でいて」

ナタリー

20/1/8(水) 21:17

「ダウントン・アビー」日本語吹替版試写にて、左から進行役のよしひろまさみち、吹替キャストの三上哲。

映画「ダウントン・アビー」の日本語吹替版試写が東京都内で1月7日に行われ、トーマス・バローの吹替キャスト・三上哲が上映後にトークを行なった。

本作は、貴族と使用人たちの群像劇を描いたイギリスのテレビシリーズ「ダウントン・アビー」の劇場版。三上は数年ぶりにアフレコ現場へ向かった際、とても懐かしかったと振り返る。3日間に及ぶアフレコは貴族(上階)役と使用人(下階)役が別々に行われたことを明かし、「まさかのアフレコまで!『ダウントン』ならではですね(笑)」と会場を沸かせた。

シリーズを通してキャラクターの成長や変化が見られるのが本シリーズの見どころの1つだが、個性豊かな登場人物の中でも高い人気を博しているのが、ロブ・ジェームズ=コリアー演じるバローだ。周囲の人間を陥れようとする性悪でありながら、時折見せる弱さや優しさに人間味があるバロー。「彼はいろいろありましたね。(同じ使用人の)オブライエンさんと悪だくみばかりしていたし、彼女にそそのかされてグランサム伯爵の愛犬を隠したかと思うと、犬がいなくなってしまい焦ったり……。シリーズ後半での注射器を持ち出す、あの頃のトーマスは弱っていましたね。話していると段々思い出してくる(笑)」と、三上は過去のバローを振り返る。

またゲイであることに悩み続けたバローが映画で迎える新展開について、ベネディクト・カンバーバッチの吹替も担当している三上は「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」との共通点を挙げつつ、19世紀当時いかに自身のアイデンティティを持ち続けることが難しかったかをリアルに描く本作の現代性を改めてたたえた。続編やスピンオフ制作を望む声も上がっており、三上は「(バローには)幸せをつかんでほしいけど、やっぱり毒が欲しいですね、二面性のあるくず男でいてほしい!(笑)」と願う。最後はバローの声色による締めの挨拶に会場が沸く中、イベントが終了した。

「ダウントン・アビー」は1月10日より東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国で公開。

(c)2019 Focus Features LLC and Perfect Universe Investment Inc.

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