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小柳心、荒井敦史、神尾楓珠……多方面で活躍中の『HiGH&LOW THE WORST』俳優たち

リアルサウンド

19/10/25(金) 8:00

 『HiGH&LOW』シリーズ、そして『HiGH&LOW THE WORST』には、次世代を担う若手俳優が次々と出演し、いまや登竜門的な要素もあるということは、前回の「山田裕貴に続く? 塩野瑛久、佐藤流司、葵揚ら『THE WORST』で爪痕を残した若手俳優たち」でも書いてきた。今回はその続編として、まだまだ注目の俳優たちについて書いてみたい。

●小柳心(仁川英明役)
 鳳仙学園四天王(通称・小沢仁志)のひとり、仁川英明を演じる小柳心は、小説や舞台脚本も手掛ける32歳。2008年の『ごくせん』(第3シリーズ・日本テレビ系)では、毛先を遊ばせた髪型の生徒の多いなか、リーゼントの硬派な役が印象に残った。

 今回の『THE WORST』でも、サバカン(坂口涼太郎)を殴るのかと思いきや抱きしめるシーンは忘れられない。いつも鳳仙のジャケットではなく、柄物の羽織物を着ている姿からは、オールドスクール感のある不良の堂々とした風格が感じられる。鳳仙のアタマである佐智雄(志尊淳)はきっちりしめるところはしめるが、スキンヘッド軍団を鼓舞するとなると仁川の出番と思われるシーンが何か所もあった。数々の舞台や、小沢仁志、和義(監督)兄弟と共演の『覇王 ~凶血の系譜~I』シリーズなどでの経験が活かされているのではないか。

 現在は舞台『HAMLET ―ハムレット―』の千秋楽を終えたばかり。次は三池崇史監督作『初恋』でもその姿を見ることができそうだ。

●荒井敦史(志田健三役)
 同じく鳳仙四天王の1人・志田を演じる荒井敦史は、2009年から俳優活動を開始。2011年の映画『メサイア』をはじめ、『リアル鬼ごっこ4』などの作品で出演を重ねる。特に窪田正孝のアクションがいまだに語られる『ガチバン』シリーズでは、その窪田をボディガードに雇うモデル・紅井レオ役で出演。荒井は窪田と真正面から戦い敗れるのだが、その敗れた後の紅井が主演で『ガチバン TRIBAL』『ガチバン スプレマシー2』が作られたのもアツい。

 そんな荒井は10月末から『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』(NHK総合)に登場。松重豊演じる東龍太郎の息子・東博彦役として出演するほか、『まだ結婚できない男』(カンテレ・フジテレビ系)にも出演中だ。

●うえきやサトシ(清役)
 佐藤流司演じる泰志とともに鬼邪高校・全日の泰・清一派の清史として『HiGH&LOW THE WORST EPISODE.O』(日本テレビ系)から出演しているうえきやサトシは、異色の経歴の持ち主。

 かつては『マツコ会議』に飲食業で働いているちょんまげ姿の植木屋として登場。その後の姿を追った回では、ちょんまげを切り、秋元康プロデュースの「劇団4ドル50セント」に所属したことも放送された。『THE WORST』では、そんな経歴を知らずとも印象に残る存在感を放っていた。

●中島健(中岡役)
 『EPISODE.O』から鬼邪高校・全日の2年を仕切る中・中一派の1人・中岡を演じている中島健は、モデルや俳優として活動中。演劇ユニット・劇団番町ボーイズ☆、ダンスボーカルユニット・DRESS_No.でも活動していた時期もある。

 俳優としては、『9~ナイン~』『プリズン13』などに出演。またドラマ『白衣の戦士!』(日本テレビ系)の1話にも出演。そのほか、AbemaTV『イマっぽTV』などのMCなどでも活躍している。

●神尾楓珠(中越役)
 中島と同じく中・中一派の1人・中越を演じる神尾楓珠は、2015年から活動を開始。『THE WORST』では、主人公・楓士雄(川村壱馬)に素直にあこがれを抱いているのがわかるシーンが印象に残る。

 俳優としても、着実に経験を重ねている。『恋のツキ』(テレビ東京系)では、31歳のヒロイン・ワコと恋におちる15歳の高校生の“伊古くん”を演じたが、若さゆえに危なっかしくワコに惹かれていく姿で、見るものにヒリヒリした感覚を残した。また『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』(日本テレビ系)などの話題作にも出演。現在は、『左ききのエレン』(MBS・TBS系)で、物語の中心の担う大手広告代理店の駆け出しデザイナーとして出演中。こちらも、リアルすぎる仕事のあれやこれやが描かれているのだが、こうしたリアルな日常の中で、その中にのみこまれそうになりながらも踏ん張っているような役が似合う。

 まだまだ紹介しきれないが、若手俳優たちの個性を最大限に生かしてきた『HiGH&LOW』シリーズ、そして『HiGH&LOW THE WORST』。学園ものの群像劇が少なくなりつつあると言われる時代にあって、次なる才能を発掘する作品となりつつあると感じる。(西森路代)

※高橋ヒロシの「高」、高野光希の「高」はハシゴダカが正式表記。

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