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60年代の高度経済成長期、“華麗なる一族”も翻弄された金融再編成のうねり

ぴあ

『連続ドラマW 華麗なる一族』 (c)WOWOW

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WOWOW開局30周年を記念し製作された『連続ドラマW 華麗なる一族』が現在、放送&配信中だ。原作は国民的作家・山崎豊子の同名小説『華麗なる一族』(新潮文庫刊)。富と権力獲得の手段として、関西の政財界で閨閥(けいばつ)を張り巡らす阪神銀行の頭取・万俵大介(中井貴一)を中心に、一族の繁栄と崩壊を全12話でドラマチックに描きあげる。

舞台となるのは1960年代、大阪万博を間近に控えた日本の高度経済成長期。大介が、水面下で進む“金融再編成”の動きを察知したことから物語が動き出す。金融再編成とは、大蔵省(現在の財務省)が預金高上位の銀行に下位の銀行を吸収させ、大きい銀行を作ろうとする政策のこと。

大介が頭取を務める阪神銀行は業界ランキング10位。上位銀行に飲み込まれまいと、自行の生き残りに動き出すことを決意すると、預金残高を上げ、自らが大銀行を吸収合併しようと画策する。「小が大を食う合併もありうるということだ」という大介の言葉には、ピンチさえも利用する底知れぬ男の野望がにじみ出ている。

翻弄されるのは銀行員に留まらず、官僚や政治家、さらに長男・鉄平(向井理)が専務を務める阪神特殊製鋼の技術者たちといったさまざまな人々。特に高炉建設という大事業に乗り出す鉄平は、メインバンクである阪神銀行からの融資が半減してしまい、窮地に立たされてしまう。彼らの思惑が交錯する人間模様は、まさに予測不可能。“華麗なる一族”さえも翻弄する金融再編成のうねりは、物語のクライマックスで再び重要なキーとなるため、ドラマをより楽しむためにも、ぜひ記憶に留めておきたい。

5月16日に放送される第5話でも、再編をめぐる都市銀行間の駆け引きが大きな見せ場となる。阪神銀行・常務であり、東京事務所所長の芥川(高嶋政伸)から産城銀行の妙な不正融資の噂を耳にした大介は、永田大蔵大臣(石坂浩二)との会食で、産城銀行と平和銀行に合併の動きがあることを察知。両行の合併を潰すべく、東京事務所の行員・通称“忍者部隊”に工作活動を指示する。一方、阪神特殊製鋼の元には、大口取引先アメリカンベアリング社から取引を一時停止したいという連絡が入る。

既に放送・配信がスタートしている本作だが、WOWOWオンデマンドではアーカイブ配信を行っており、今からでも第1話から視聴が可能。また、申込み月内であればいつでも解約可能となる無料トライアルも実施中だ。

WOWOW開局30周年記念
『連続ドラマW 華麗なる一族』(全12話)
毎週日曜 夜10時 放送・配信中
WOWOWプライム /WOWOW 4K/WOWOWオンデマンド
WOWOWオンデマンドでアーカイブ配信中(今からでも第1話から視聴可能)
WOWOWオンデマンドでは無料トライアルを実施中
原作:山崎豊子『華麗なる一族』(新潮文庫刊)

まだ間に合う! 1~6話一挙放送
5月26日(水)「第一話」~「第三話」15:00~17:55
5月27日(木)「第四話」~「第六話」15:00~18:00

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