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『呪術廻戦』虎杖悠仁と釘崎野薔薇、タッグとしての相性は? 「起首雷同編」の戦いを考察

リアルサウンド

 ※本稿にはネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。

 アニメ『呪術廻戦』(TBS系)では呪術高専東京校と京都校のバトルを描いた交流会編が終わり、3月13日からは起首雷同編がスタートしたが、26日の放送で第一期が終了。起首雷同編の登場人物や流れは今後のストーリーにも関わってくる。今一度おさらいしておこう。

 起首雷同編は、オートロックや玄関の不具合を主張する人物が呪霊によって刺殺されたことから事件がスタートする。被害者3名は伏黒恵と同じ浦見東中学の卒業生で、自殺の名所・八十八橋で度胸試しのバンジージャンプをしていたという共通点を持つ。

 虎杖悠仁、伏黒、釘崎野薔薇の呪術高専1年生トリオは、その調査に繰り出すことに。蓋を開けると、橋の下に宿儺の指を取り込んだ特級呪霊が結界を張っており、マーキングした人間を内側から呪い殺していた、というわけだ。この特級呪霊を払うために3人は結界に入るが、そこに夏油傑と手を組んだ呪胎九相図の次男・壊相と三男・血塗が現れる。この章の直接的な敵となるのは、壊相と血塗。この2体に対し、虎杖と釘崎がタッグを組んで立ち向かうのである。

 そもそも、呪胎九相図とは明治の初め、史上最悪の術師と言われている加茂憲倫が呪霊の子を孕む女性に懐妊と堕胎を9度繰り返させて生まれた呪物。これだけでいかにおどろおどろしい存在かがわかる。その後特級呪物として高専が保管していたが、交流会で真人が奪取。無理やり人間に受肉させたことで脹相、壊相、血塗が復活した。

 脹相、壊相、血塗はとにかく兄弟愛が強い。原作の中にも、「150年お互いの存在だけを頼りに封印を保ってきた」、「壊相は血塗のために 血塗は俺(脹相)のために 俺は壊相のために生きる」、「俺たちは三人で一つだ」というセリフが出てきている。

 そもそも夏油側についたのも、長男の脹相が「呪霊が描く未来の方が俺達にとって都合がいい」と判断したためだ。これだけの強い絆があるからこそ、壊相と血塗が倒されたことを離れた場所にいる脹相は感じ取ることができたのである。

 強力な兄弟愛で結ばれた壊相と血塗を打ち破ったのは、虎杖と釘崎ペア。起首雷同編の見どころのひとつといえば、この2人のタッグだろう。迫りくる壊相から逃れるために、虎杖が釘崎を抱えて距離を取ったり。虎杖と釘崎は、血を相手に浴びせて腐蝕させる蝕爛腐術「朽」にかかってしまったが、釘崎の芻霊呪法「共鳴り」で隙を作ったり。そして、壊相、血塗相手に2人とも黒閃を出したり。お互いの戦い方を知っているからこそできる、コンビネーションを見せつけていた。

 壊相・血塗に打ち勝った後、2人が人間に受肉されて生まれたことに気付いた虎杖と釘崎は、お互いのメンタルを思いやり合う。自分を心配する虎杖を逆に気遣う釘崎。「アイツ(壊相)…泣いたんだよ 目の前で弟が死んで」、「俺が殺した命の中に涙はあったんだなって」と、あくまでも人間(だったもの)を殺したくないと考える虎杖に、釘先は「共犯ね 私達」と言葉をかけたのだが、ここで2人の絆がより一層深まったのではないだろうか。

 同編の中で五条悟が「周りに味方が何人いようと死ぬ時は独りだよ」と言っているが、虎杖たちを見ていると絆を感じざるを得ない。そしてこの一件で確実にその絆は太く、強くなったように思う。だからこそ、渋谷事変での釘崎の“例”のシーンで、虎杖の心が大きく打ち砕かれたのである。

 ちなみに、特級呪霊と交戦していた伏黒も自分の殻を打ち破り、領域展開を発動。勝利を収め、宿儺の指を取り戻した。結果、1年生トリオ全員が東堂葵と冥冥によって1級呪術師に推薦されることとなり、その査定中に起こったのが渋谷事変、というわけだ。今後に大きく関わる、ターニングポイントとなる起首雷同編。この先のストーリーをより深く、より楽しむためにもアニメはもちろん原作もしっかり読み返しておきたいところだ。

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