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関ジャニ∞、シングル『Re:LIVE』に詰め込んだファンへの愛と絆 苦労と努力で関西ジャニーズの道を開拓

リアルサウンド

20/8/19(水) 6:00

 〈何度でも立ち上がって〉ーーイントロを設けず、のっけから強い言葉をぶつける。相手の気持ちを慮り、寄り添いつつも足を止める様子がない。疾走感に溢れるサウンドに、前のめりで、遠くまで声が届くように歌う。

関ジャニ∞

 関ジャニ∞44枚目のシングル『Re:LIVE』が8月19日に発売された。表題曲の作曲はzero-rockが手掛け、作詞はEight × Eighter。関ジャニ∞とファン(Eighter)が外出自粛期間中に紡いだ言葉によって完成した。

 12年ぶりとなる47都道府県ツアーをスタートさせ、20公演を終えたところで新型コロナウイルスの影響が振りかかった。一部公演の中止を決断した関ジャニ∞。ところが、ただ待ちの姿勢ではなく「Re:LIVE Project」を始動。Eighterから歌詞に使用する言葉を募ると、たった一週間の募集期間で4万通以上の応募があったという。歌詞の1番を関ジャニ∞が作成し、2番をEighterの言葉を基にして紡いだ。

 全部で4形態ある『Re:LIVE』。過去にリリースした楽曲を新たに5人でアップデートする「Re:8EST Project」もスタートさせ、通常盤カップリングには「オモイダマ」、「前向きスクリーム!」のRe:8est editionも収録されている。

 12月28日までの期間限定盤が2種あり、期間限定盤A(20/47ツアードキュメント盤)には3時間25分に及ぶツアードキュメント映像が、期間限定盤B(20/47ツアーライブ盤)には、47都道府県ツアー『UPDATE』愛媛公演、高知公演を収録したBlu-rayがそれぞれ付属する。これまでのツアーをまとめたライブ映像作品として販売することもできたはずだろう。それもBlu-ray盤というものありがたい。3,000円でこんなに充実した内容にしてくれるのか……。CDジャケットにもさりげない仕掛けがあり、絆も愛もギュギュっと詰め込んだギフトのよう。

 初回限定盤に付属する「Re:LIVE Project」のドキュメント映像には、リモートで集結した5人の姿があった。

 2020年4月20日。大倉忠義の声でプロジェクトの趣旨が語られ、続いて5人が登場。画面左上には、白壁をバックに白地に柄入りの半袖シャツ姿の大倉。お隣はギンガムチェックのシャツ姿の安田章大。背後に映るギターが期待を裏切らない。その隣は丸山隆平、ややサイドからのアングルで、ヘッドフォンをして時折スマホをチェックする視線に渋さがある。丸山の下には、横山裕。いつもの美肌も頬がほんのり赤くて愛らしい。ロゴを挟んで左下には、赤いTシャツ姿でちょっぴり髭が伸びた村上信五。メンバーも世間と同じようにステイホームをしていたのだ。

 Eighterから寄せられた言葉を共有するメンバー。海外のEighterからのメッセージ、そしてこの2年であることを胸に刻んだEighter……メンバーに勝る勢いとユニークさを併せ持ったEighterの言葉に泣き笑いした。ファンの気持ちを理解し、また自らも過去を振り返るなど、総ざらいのような一幕があった。こんな風に何でも話してくれることの信頼感と言ったらない。

 歌詞には〈あの日々無くして、今はない〉という一節がある。どんな過去も背負って、何度でも立ち上がる彼ら。メンバーとファン、そう簡単にはほどけない固結びした糸……どころか綱のようなイメージだ。

 デビュー前から様々なことを乗り越えてきた関ジャニ∞。出演番組などでもよく語っているが、ジャニーズJr.時代からの東・西の待遇の差などのエピソードも笑いに変えてきた。歌にダンス、楽器演奏、ボケたりツッコミを入れたりのトーク、コントに女装だって厭わない。楽しんでもらおう、笑って楽しんでなんぼと言わんばかりのたくましさがある。

 彼らの苦労と努力で開拓してきた関西ジャニーズの道には、いまたくさんの後輩たちが続いている。7月28日からスタートした『Johnny’s DREAM IsLAND 2020→2025 ~大好きなこの街から~』では、初となる関西ジャニーズ勢が集結し、ライブ配信を行った。後輩を導きつつも、一番楽しそうだったのが関ジャニ∞兄さん。テンションが高い村上にはどれだけ笑ったか。また、大倉が後輩グループのプロデュースを手掛けるなど、関西ジャニーズがまた一つ大きくなろうとしている。

 まだ気の抜けない日々が続くが、不安な時期に伴走するように存在し、こんな時こそ楽しみを見出そう、前向きに! と気持ちを底上げしてくれた関ジャニ∞。〈悲しみを終わりにして〉という言葉を受け取り、Eight × Eighterのただならぬ団結力と熱を、疾走感あふれる音に乗せて、いつか夢の舞台へ。

■柚月裕実
Web編集者/ライター。企画、担当編集、取材・執筆してます。
日本の男性アイドルの頑張りを見ては涙する30代。
始まりはSMAP中居さん。 KAT-TUN、NEWS中心の事務所担。年中HDDの整理と原稿書きに追われています。

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