6月14日に公開される前田敦子主演映画『旅のおわり世界のはじまり』より、本ポスタービジュアルと予告編が公開された。

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　本作は、黒沢清監督が、シルクロードの中心“ウズベキスタン”で、1カ月に渡り全編オールロケ撮影に挑んだヒューマンドラマ。“舞台で歌う”という夢への情熱を胸に秘めたテレビ番組リポーターの主人公が、番組のクルーと取材のためにウズベキスタンを訪れ、異国での様々な出会いによって、新しい扉を開き、成長していく姿を描く。

　前田が主人公・葉子を演じ、葉子と行動を共にする番組クルーのカメラマン・岩尾役を加瀬亮、ディレクター・吉岡役を染谷将太、AD佐々木役を柄本時生がそれぞれ務める。また、海外作品へ初出演となったウズベキスタンの国民的人気俳優、アディズ・ラジャボフが、現地コーディネーター・テムルを演じる。

　公開されたポスタービジュアルでは、ウズベキスタンの美しい湖や山脈が広がる地に立つ前田の印象的な表情が切り取られ、「私の心は迷子になった。」という意味深なコピーが綴られている。

　予告編では、前田が、加瀬、染谷、柄本の撮影のもとウズベキスタンで釣りに取り組む様子や、人混みを駆け抜ける姿が映し出されている。

　また、前田は本作で、予告編で流れているエディット・ピアフの名曲「愛の讃歌」の歌唱に挑戦。日本人が建設に関わり、日本とウズベキスタンの友好の証である「ナボイ劇場」での交響楽団の伴奏に合わせた歌唱に加え、クライマックスでは標高2,443mの山頂でアカペラの撮影に挑んだ。今回の歌唱について前田は、「何が苦しかったというと『愛の讃歌』という歌の壮大さ。あまりにも深く果てしない感情が表現されていて、生半可な気持ちではその世界に負けてしまう。とにかく歌と向き合って、歌詞のひとつひとつを真っ直ぐ届けることだけを考えていました」とコメント。しばらく歌の仕事から遠ざかっていたため、このシーンに備え、クランクイン前からボイストレーニングに取り組んだとのことだ。「自分なりにできることはやってきましたが、それでもプレッシャーは大きかった。山頂は想像以上に空気が薄くて、気持ちの余裕はまったくありませんでした」と撮影を振り返った。

　撮影当日は、黒沢監督も前田も時間を忘れるほど集中していたよう。撮影本番は一発OKで知られる黒沢監督だが、このシーンでは8テイクを重ね、山頂での撮影は5時間近くに及んだという。本編では、現場で収録した生の歌声が使用されている。　（リアルサウンド編集部）