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『妖怪シェアハウス』怖さと優しさのギャップ見せる毎熊克哉 小芝風花は“鬼”になって覚醒!?

リアルサウンド

20/8/16(日) 12:40

 雑誌編集会社のこんじゃくプロダクションで正式採用されることになり、再スタートを切った澪(小芝風花)。しかし上司からはこき使われ、最初のお給料はすべてスマホ代に消えてしまい、相変わらずお金はない……。彼氏に全財産を奪われ捨てられるなどこれまでの立て続けの不幸のせいで、ときおり澪は“貧乏神”としか言いようがない廃れた姿になってしまう。『妖怪シェアハウス』(テレビ朝日系)第3話は、そんな澪のもとに故郷の喜界島で一緒に育った大親友・藍(松田るか)がやってくるところからはじまる。

 久々に親友と再会できることに喜ぶ澪。そんななか藍は、出会い系サイトで出会ったという彼氏・斉藤(渋谷謙人)を紹介する。斉藤は、若くして起業家として成功し、現在はラーメンチェーンのオーナーを務めるやり手経営者なのだという。4店舗目の出店と近々カップ麺を売り出すために出資者を募っていると話す。結婚も見据えていると嬉しそうな藍を見て、澪も心底ホッとしている様子。しかし、たまたま同じ店で合コンをしていた酒井涼/酒呑童子(毎熊克哉)は帰宅後、斉藤のことをどこかで見たことがあると、不穏な予感を察知する。

 後日、こんじゃくプロダクションに藍が訪ねてきて、斉藤に10万円を投資したら30万円になって戻ってきたと嬉々として澪に伝える。プロポーズもされたという藍は、斉藤の事業を信用して200万円投資して結婚するとも。その姿に一緒になって幸福感に包まれる澪だったが……。酒井が思い出した記憶によれば斉藤は、顔出ししていない有名人になりすまして女性を騙す“なりすまし詐欺師”かもしれないというのだ。

 「澪の友達は私たちにとっては赤の他人だから……」と最初は助けを求めても知らん顔の妖怪たちだったが、澪の熱心な想いにやられて詐欺師への報復をサポート。澪も徐々に妙な妖気を放ちだし、冒頭では貧乏神だったのが、小さなツノの生えた鬼のような形相になっていく。妖怪たちとシェアハウスすることで、人間と妖怪の境目が曖昧になっているのか……。卑怯者だけは絶対に許せない酒井=酒呑童子の活躍もあり、見事報復に成功するのだった。

 結婚詐欺師に立ち向かっていく澪のストーリーとともに、妖怪たちのうちのひとり、酒呑童子の境遇にもスポットライトが当たった第3話。かつて自分に恋焦がれて死んだ女性の恋文から出た恨みの炎によって鬼化したという過去。一見怖そうに見える風貌だが、だから実は女性が怖く、優しくしようと努めているのだ。強面の表情と声色の優しいトーンとのギャップが愛おしい毎熊克哉の演技も相まって、魅力的なキャラクターになっている。今回は彼の影響も受けたのかちょっぴり鬼化した澪だったが、今後はどう変化していくのか。さまざまな妖怪たちの登場とともに澪の“妖怪化”も見逃せない。

■原航平
ライター/編集者。1995年生まれ。「リアルサウンド」「クイック・ジャパン」などで、映画やドラマ、YouTubeの記事を執筆。Twitterブログ

■放送情報
『妖怪シェアハウス』
テレビ朝日系にて、毎週土曜23:15~24:05放送
出演:小芝風花、松本まりか、毎熊克哉、池谷のぶえ、内藤理沙、大東駿介、味方良介、柾木玲弥、宮本茉由、大倉孝二
脚本:西荻弓絵、ブラジリィー・アン・山田、綿種アヤ
演出:豊島圭介、山本大輔
エグゼクティブプロデューサー:内山聖子(テレビ朝日)
プロデューサー:飯田サヤカ(テレビ朝日)、宮内貴子(角川大映スタジオ)
制作:テレビ朝日
制作協力:角川大映スタジオ
(c)テレビ朝日
公式Twitter:https://twitter.com/youkaihouse5
公式Instagram:https://www.instagram.com/youkaihouse5/

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