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タランティーノやホドロフスキーが絶賛、カルト映画「デッドロック」公開

ナタリー

21/1/27(水) 12:00

「デッドロック」

1970年に製作されたドイツ映画「デッドロック」が5月に東京・K's cinemaほかで公開される。

ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー、ヴェルナー・ヘルツォーク、ヴィム・ヴェンダース、フォルカー・シュレンドルフらニュージャーマンシネマの代表とされた監督たちと同世代でありながら、徒党を組むことを拒み、独自の世界を追い求めた監督ローラント・クリック。彼が手がけた本作は1970年のカンヌ映画祭からコンペティション出品オファーを受けるも、ドイツ国内の監督や批評家からニュージャーマンシネマを貶めるものだと反対され、特別上映という形に。ところが当日は雨のため少数の観客しか来場せず、カルト化に拍車が掛かった。ドイツ国内では興行的に成功し、ドイツ映画賞の長編作品賞に選出された。

本作の登場人物は、荒野をさまようかのように逃げてきた若い男、荒れ果てた家に住む男女、口の利けない美少女、黒づくめの殺し屋などわずか7人。墓場に埋められたはずの100万ドルを奪い合う者たちの姿が描かれる。アメリカが舞台でありながら、イスラエルのネゲヴ砂漠で撮影された。

出演はマカロニウエスタンの「暁のガンマン」「スペシャリスト」などで知られるイタリア系ドイツ人俳優マリオ・アドルフ、「ダイヤルMを廻せ!」「007/ドクター・ノオ」のイギリス人俳優アンソニー・ドーソン、「聖なるパン助に注意」などファスビンダー作品でおなじみのマルクヴァルト・ボーム、同じくファスビンダーが手がけたSF「あやつり糸の世界」のマーシャ・ラベンら。音楽はクラウトロック(ジャーマンロック)を代表するバンド、カンが担当した。

本作のあと、ハリウッドやマカロニウエスタンをはじめとしたイタリア映画界の誘いをすべて断ったクリックは、ドイツ映画界でも話題に上ることはなかった。しかしクリックをハリウッドに招待したスティーヴン・スピルバーグをはじめ、アレハンドロ・ホドロフスキーやクエンティン・タランティーノらがその自由さと大胆さを絶賛。このたび完成したチラシビジュアルにはホドロフスキーの「ファンタスティックで、ビザールで、ギラついている」というコメントが掲載された。

(c)Filmgalerie451

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