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『オオカミちゃん』で話題 Rude-α、「It’s only love」から感じるシンガーとしてのポテンシャル

リアルサウンド

19/9/27(金) 18:00

 きっとRude-αは新たなポップスターになるに違いない。AbemaTVの恋愛リアリティーショー『オオカミちゃんには騙されない♡』(以下、『オオカミちゃん』)にも出演中の彼は、その素直で愛くるしいキャラクターでティーンを中心に幅広い層から注目を集めている。5月8日に配信された「wonder」はストリーミング再生回数が120万回を突破。さらに新曲「It’s only love」(9月23日配信)は、LINE MUSICでリアルタイムチャートでは自身最高位の2位を記録した(デイリーでは7位)。元々次世代を担うラッパーとして、コアな音楽ファンにも期待されている存在でもあったが、同番組の出演を機により幅広い層から支持されるアーティストへと飛躍している。

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 現在22歳の沖縄出身アーティストであるRude-α。高校2年生でラップを始めた彼は、翌年『BAZOOKA!!! 高校生RAP選手権』に出場し準優勝。一躍脚光を浴びた。そして何より興味深いのはその活動スタイルだ。DALLJUB STEP CLUBのドラマーGOTOとのコラボ楽曲「19」ではドラムとラップのみの編成に挑み、2017年にはバンド編成でのライブツアーを開催。さらに自主企画『TEEDA』ではCreepy Nuts、韻シスト、SPiCYSOL、Anly、AFRO PARKER、ゆるふわギャング、LUCKY TAPES、踊Foot Works、DATS、SUSHIBOYS、Michael Kanekoなどボーダーレスにミュージシャンと対バン。そのライブスタイルや共演アーティストの選定からは、ジャンルに囚われることなく様々な音楽性を楽曲に消化しようとする気概を感じるのだ。

 メジャーデビューEP『22』ではミクスチャーロックからアーバンメロウな楽曲まで多彩な音楽性を聴かせており、これまでの活動スタイルがそのままアウトプットされたかのようだ。同時に一貫して“歌”にも重点を置かれているのも印象的。例えば「世界は僕を置いて朝になる」のサビでは、〈あの日の空の青が/僕には痛かった/消えない 傷も孤独も/いっそ愛してやろう〉というフレーズがソウルフルに歌い上げられ切なく響いてくる。こうして文字に起こしただけでは、彼自身のことを歌っているように思えるかもしれない。しかし実際に聴いてみれば、リスナーの隣に寄り添うような楽曲に聴こえてくることだろう。それは、安心感を与えてくれるような優しくて力強い彼の歌声によって、言葉が真っ直ぐに届いてくるからだ。こうした万人に寄り添うようなメッセージ性や様々な音楽性を踏襲しようとする姿勢からは、彼がJ-POPというジャンルレスな場所で勝負しようとする心意気も感じられた。

 そして満を持してリリースされた「It’s only love」は、シンガーとしてのポテンシャルが最大限に発揮された楽曲に仕上がっている。“叶わない夏の恋に落ちていく男性の気持ち”を歌ったという同曲。全体を通して感じる彼の艶っぽさには思わずドキッとしてしまう。Rude-αの歌声に対してどちらかといえば雄々しい印象を受けていただけに、彼の表現のなかにまだこんな引き出しがあったのかと驚かされた。また、歌にウェイトが置かれた楽曲ではあるものの、彼ならではの軽妙で躍動的なフロウは健在。サビ前のラップパートは、聴き手の心情を高めるいいフックになっている。

 同曲では、夏の夕暮れを感じさせるトロピカルハウスなトラックをバックに〈君だったら 騙されたっていいよ/君だったんだ 優しい嘘で殺して〉〈今日を忘れはしない/もしこのまま時間が止まれば〉と主人公の心情が歌われる。その危うく儚い言葉選びとメロウなトラックによって、“誰かを好きになる”ということの美しさが伝わってくるのも魅力的だ(『オオカミちゃん』の視聴者であれば自然と番組での彼の心情と重ね合わせることだろう)。

 リリースごとに確実な進化を遂げ、ネクストステージに進み始めているRude-α。彼が今後どのような過程を歩み、スターになっていくのか。その動向をこれからも追っていきたい。(北村奈都樹)

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