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TOKIOはまだまだ続いていくーー松岡昌宏、ラジオで語ったグループへの揺るがない思い

リアルサウンド

20/7/30(木) 6:00

 「8カ月間、4人のTOKIOを一緒に楽しんでもらいたい」

(関連:TOKIO 長瀬智也、雄々しさあるスタイルでアイドルの概念を広げた存在にーー退所発表を機に辿る軌跡

 TOKIOの松岡昌宏が、ラジオ『TOKIO WALKER』(NACK5)7月26日放送回にて、TOKIOのこれからについて語った。

 「わかってますよ、ちゃんとお伝えします。私の口から!」と、いつもの調子で笑いを交えながらも「2021年3月31日をもちまして、うちのボーカル長瀬智也がグループを脱退、ジャニーズ事務所退所ということになりました」と語り始めた松岡。一部メディアでささやかれた憶測には当てはまらない情報もあり、自分たちの口から話すことがすべてであることを強調しながら、TOKIOが下した大きな決断の背景が明かされた。

 「長瀬がグループから脱退をして、次のステップに進んで、自分のやりたいことをチャレンジしてみようって、我々3人に告げてくれたときは、本当に“わかった”と。山口(達也)がいる5年前から、我々には少しずつサインを出してくれたので。その点では助かったんですね。“無きにしもあらずだな”ってことを考えながら」と、かなり前から話が出ていたと伝える。

 「何が必要か、何が足りないか。随時、話し合いをして、その中で答えを見つけて……」そんなふうにTOKIOの中で繰り返されてきた、すり合わせ。全員が100%満足するのは無理だけれど「70%自分の中でOKとなるならば、一緒に進んでいきましょう」というスタンスを取ってきた。そうして今、20代でも、30代でもなく、40代という人生の折返し地点に立ち、もう1つ自分を試したいと願った長瀬の気持ちも充分に理解できる。だから「“ちょっと待って”ということにはなりませんでした」と続ける。

 「さて、どうするよ」「バンドできねえな」「歌うまい2人いなくなったらどうするよ」と、城島茂、国分太一と松岡が話し合ううちに、国分の口から出てきたのが「会社でも作ろうか」の言葉だった。まるで、次に畑で何を育てるかを話し合うような口ぶりで語られるのが、微笑ましい。もちろん実際は、もっと複雑な感情が渦巻いていたに違いないが、そんなTOKIOらしさを信じさせてくれるところに、アイドルのプロだと実感する。

 さらに、松岡は「今まであえて触れてきませんでした。伏せてるわけではありませんが、触れてはきませんでした」と言葉を選びながら、かつてのメンバーである山口達也についても言及。グループを離れてからも、山口とのつながりは決して消えなかったこと。その根底に「一生TOKIOは5人」という揺るがない信念があったのだ。株式会社TOKIOの立ち上げについて、長瀬も「すっごくいいと思う」と喜んでくれ、山口にも報告し「俺も頑張るから、みんなそれぞれ頑張ってほしい」と言ってもらえた。そのときようやく「スッキリできた。“ああ、よかったな”って」と思えたのだそうだ。

 さらに、松岡の配慮はTOKIOメンバーに留まらない。「何かの形でファンクラブの方とか、今のTOKIOができる形で、あの手この手で考えてます」と、長年支えてきてくれたファンを喜ばせる企画も進んでいるそうだ。ちなみにコンサートやCDにしないのは、「解散ではない」「通過点のひとつ」だから。その言葉に救われるファンも少なくないだろう。

 そして事務所や『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)で繋がった様々な仕事については「これからは敷いてもらったレールに乗っかるだけじゃなく、自分たちで作っていく」とこれからも付き合いが続いていく前向きな姿勢も見せる。さらに、今回の報道を受けて朝の情報番組に出演している後輩ジャニーズメンバー、Hey! Say! JUMPの伊野尾慧にもフォローの電話を入れていた。

 「言っちゃいけないことありますか?」という伊野尾に、「なんもない、好きに言ってもらっていいよ」と背中を押す。少し不安がっていた伊野尾が気になり、こっそりオンエアをチェックしたところ「ちゃんとしてるじゃねーか」とツッコまずにはいられなかったと語り、さらなる笑いを誘う。

 また、春から株式会社TOKIOの副社長兼広報となる松岡は、KAT-TUNの中丸雄一、嵐の櫻井翔、風間俊介などの名前を挙げ、コメント力のある後輩にも尊敬の念を示し、「これから広報として見ていかなきゃ!」と続けた。

 実は3月28日に、長瀬がパーソナリティを務めていたラジオ『SUZUKI presents NAGASE The Standard』(TOKYO FM)で、長瀬はこんなことを話していた。「アイドルバンドのボーカルを25年間やらせてもらってた。コンプレックスもあった。25年やってみたら、30代、40代のアイドルが歌うバンドの曲って、今まであんまり教材としてないように思うんですよ」と。

 アイドルの寿命が長くなったからこそ、直面せざるを得ない人生の節目がある。でも、TOKIOはいつだってブレない芯の強さで、それを乗り越え、彼らならではの「カッコよさ」を見せてくれた。支えてもらう人たちへの感謝を忘れず、自分たちの背中を見ている後輩たちをリスペクトし、「城島という神輿を国分と俺で担ぐんです」と身内とは生涯を共にする覚悟を持って歩んでいく。その意志の強さ、型にハマらない生き様が、最高に大人なロックだ。

 TOKIOはまだまだ続いていく。まずはこの8カ月間4人のTOKIOを楽しみ、そして来春からは、新しい「カッコよさ」を見せてくれることを期待したい。ちなみに、株式会社TOKIOは現在社員の募集はしていないし、上場の予定はないそうだ(広報・松岡より)。(佐藤結衣)

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