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石橋静河と濱口竜介が推薦、エリック・ロメール特集「六つの教訓話」予告解禁

ナタリー

21/4/8(木) 13:00

「エリック・ロメール監督特集上映 六つの教訓話 デジタル・リマスター版」チラシビジュアル

「エリック・ロメール監督特集上映 六つの教訓話 デジタル・リマスター版」の予告編がYouTubeで公開。あわせて石橋静河、濱口竜介、夏目知幸からコメントが到着した。

「六つの教訓話」はヌーベルヴァーグの作家の1人に数えられるエリック・ロメールが、2人の魅力的な女性と、そのはざまで運命の愛を求める男というフォーマットで描いた連作。特集では1962年の短編「モンソーのパン屋の女の子」から1972年の「愛の昼下がり」までの計6本と長編デビュー作「獅子座」、初期短編6作品が上映される。

過去に名画座でロメール作品を鑑賞したという石橋は「世界が色づきキラキラと全てが輝いてみえた。それから私はロメール作品に恋をした。物事の善悪ではなく、美しいから良いという、曖昧でシンプルな芸術の寛大さを、息の詰まる現代を生きる私たちにも教えてくれる気がする」と推薦する。

さらにロメールの影響もあり新作「偶然と想像」を短編の連作として撮った濱口は「エリック・ロメールほど一生を通じて『面白い』映画だけを作り続けた人はいない」と語る。「六つの教訓話」の発見を促しつつ「これらの映画からどのような教訓を引き出すこともできはしない。誘惑に右往左往する男たちの姿に『道徳とは果たして何か』と宙吊りにされるのみだ。しかし、面白い映画というのはそもそもそういうものなのだ。答えは宙吊りにされ、私たちは永遠に誘惑され続ける」と述べた。

特集は4月23日より東京のBunkamura ル・シネマほか全国で順次開催。

石橋静河 コメント

初めてロメール作品を観たのは白黒映画を観るために名画座に通っていた時だった。言葉の通り、世界が色づきキラキラと全てが輝いてみえた。それから私はロメール作品に恋をした。物事の善悪ではなく、美しいから良いという、曖昧でシンプルな芸術の寛大さを、息の詰まる現代を生きる私たちにも教えてくれる気がする。

濱口竜介 コメント

エリック・ロメールほど一生を通じて「面白い」映画だけを作り続けた人はいない。面白い映画を探している人は皆、どうかまずこの「六つの教訓話(道徳的コント集)」シリーズを発見していただきたい。しかし、これらの映画からどのような教訓を引き出すこともできはしない。誘惑に右往左往する男たちの姿に「道徳とは果たして何か」と宙吊りにされるのみだ。しかし、面白い映画というのはそもそもそういうものなのだ。答えは宙吊りにされ、私たちは永遠に誘惑され続ける。

夏目知幸 コメント

出てくる人みんな身に覚えのあるダサさがあって、しょうもな......と思うにつけ自分も痛い。彼らは話しているというより誰かに喋らされている。都会ってそういう場所だ。滑稽で、なんか気持ちいい。快感のあとは、疲れ。俺の心には風が木々を揺らす音、人気のない浜辺の水平線、街を行き交う車のツヤツヤだけ残る。思い出の背景。いっぱい増やしたいよねと映画が言ってくる。

エリック・ロメール監督特集上映 六つの教訓話 デジタル・リマスター版

2021年4月23日(金)~5月20日(木) 東京都 Bunkamura ル・シネマ
<上映作品>
「モンソーのパン屋の女の子」
「シュザンヌの生き方」
「コレクションする女」
「モード家の一夜」
「クレールの膝」
「愛の昼下がり」
「紹介、またはシャルロットとステーキ」
「ベレニス」
「ヴェロニクと怠慢な生徒」
「パリのナジャ」
「ある現代の女子生徒」
「モンフォーコンの農夫」
「獅子座」

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