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魔性の女がねずみの三銃士を翻弄!「獣道一直線!!!」まもなく開幕

ナタリー

20/10/6(火) 0:10

PARCO劇場オープニング・シリーズ “ねずみの三銃士” 第4回企画公演「獣道一直線!!!」ゲネプロより。

ねずみの三銃士「獣道一直線!!!」が本日10月6日に東京・PARCO劇場で開幕する。これに先駆け、昨日5日に公開ゲネプロが行われた。

ねずみの三銃士は、生瀬勝久と池田成志と古田新太によるユニット。第4弾となる今作も過去作と同様、ねずみの三銃士の3人が発案したネタをベースに、宮藤官九郎が新作を書き下ろし、河原雅彦の演出で送る。キャストには3人に加え、山本美月、池谷のぶえ、宮藤が名を連ねた。

本作で描かれるのは、独身男性3人の殺人事件を巡る物語。被害者の3人は共通して、大金持ちで、同じ婚活サイトに登録し、同じメーカーのED治療薬を飲んでいた。事件に関心を持ったドキュメンタリー作家が取材を続けていくと、“苗田松子”という女性の存在が浮かび上がってきて……。

報道陣に公開されたのはゲネプロの1幕部分。冒頭のシーンでは、ねずみの三銃士扮するうだつの上がらない俳優3人と、池谷扮するプロデューサー風の人物によるテンポの良いやり取りが展開する。生瀬はパニック気味な俳優に、池田は心配性の俳優に、古田は酒好きの俳優にそれぞれ扮し、プロデューサー風の人物の無茶振りに応えながら、謎のオーディションに挑む。

続く場面では、宮藤扮するドキュメンタリー作家と3人の俳優がひょんなことから出会い、苗田松子のドキュメンタリーを制作することに。俳優3人衆が演じるのは、事件の被害者となった3人の独身男性。そして、先ほどまでプロデューサー風の人物をハイテンションで演じていた池谷は、数々の男を虜にしてきた魔性の女・苗田松子へ見事に姿を変える。また以降のシーンには、山本演じる“苗田松子B”も登場。“苗田松子B”とは、被害者となった独身男性3人が見ている幻想で、彼らはED治療薬を飲むと彼女が“苗田松子B”に見えるのだ。一癖も二癖もある独身男性が、苗田松子に魅せられて滑稽なまでに翻弄される様を、ねずみの三銃士の3人は哀愁ただようコミカルな演技で立ち上げた。

開幕に際して、生瀬は「お客様に『ああ、やっぱり生の舞台が良いね!』と言っていただけるよう、精一杯創りました。劇場でお待ちしております」と意気込みを語り、池田は「劇場の感染対策等は、しっかりやっておりますゆえ、ご心配は重々承知ごもっともでございますが、2、3時間の間、やな事忘れに来ませんか? ……でもどうしよう、もっとやな気持ちにさせちゃったら? ヨロシクです」と、ちゃめっ気たっぷりなコメントを発表。古田は「宮藤くんのホンは、表は愉快だけれど裏は忙しく、ずっと着替えてます。短いコントの目白押しです。全体的には少し怖いお話になると思うのですが、それまでにはお客様には下品なお笑いを楽しんでいただくべく、工夫しております」と作品の内容に触れつつ、「今回の裏のテーマは、『俳優って大変ね』です。それを少しでも感じていただけましたら幸いです」と観客にアピールした。

東京公演は11月1日まで。その後、11月から12月にかけて各地で上演される。

宮藤官九郎コメント

6年ぶり4回目、俳優としては初出場の宮藤です。

関という、ドキュメンタリー作家の役で出演しています。

自分で書いたストーリーを、全く知らないテイで取材するという演技が、

こんなに難しいとは思っていませんでした。

「お前が書いたんちゃうんけ」と一瞬でも思われたら負けですので。

なおかつ、三銃士と池谷のぶえさんが全力でふざけ倒す中、

全く面白いことを言わずに笑いを取らなきゃいけない。難しい。

でも、山本美月さんの夫という、自分以外の作家は絶対に書いてくれない役なので、

楽しんで演れるよう、とにかく免疫力を高めていきたいです。

河原雅彦コメント

僕はいつだってこんな芝居を観たいと思っていて、今回もただただそんな気の違った芝居になりました。

ねずみの三銃士が結成されて16年……いまだに自分たちで作るしかないですよね。他に誰も作ってくれませんから。

注意事項としては、替えのマスクをご持参されるといいかも。

きっと幕間で交換したくなるので。

それぐらいご自身の飛沫でマスクが濡れると思います。

演出してる僕が何度もそうなりましたもの。

思わず笑っちゃうとこ多くて。

生瀬勝久コメント

私事ですが、この春、実現出来なかった舞台があり、忸怩たる思いで過ごしていました。

今回の芝居も、どうなるのかとても心配な毎日でしたが、ようやく初日を迎えられそうです。

出演者、スタッフ一同、お客様に「ああ、やっぱり生の舞台が良いね!」と言っていただけるよう、

精一杯創りました。劇場でお待ちしております。

池田成志コメント

いよいよ「獣道一直線!!!」初日です。このコロナ禍の中、演劇というものの価値が各人各位で変容したり、向上したり、下降している中、我々は敢えてというか、寧ろ必要以上にいつもの、スタイルでお送りします。PARCO劇場はじめ各地でやります。劇場の感染対策等は、しっかりやっておりますゆえ、ご心配は重々承知ごもっともでございますが、2、3時間の間、やな事忘れに来ませんか? ……でもどうしよう、もっとやな気持ちにさせちゃったら? ヨロシクです。

古田新太コメント

開幕直前を迎えて、鋭意努力中でございます。宮藤くんのホンは、表は愉快だけれど裏は忙しく、ずっと着替えてます。短いコントの目白押しです。全体的には少し怖いお話になると思うのですが、それまでにはお客様には下品なお笑いを楽しんでいただくべく、工夫しております。おいらは工夫という言葉が大嫌いなのです。工夫をして良くなった試しがありません。ですからなるべく思い付きでやろうと思っていますが、工夫をせざるを得ません。なぜならば、工夫をしないと上手くいかない構造になっているからです。頼んだ人間としては、よくもまあ、こんな面倒くさいホンを書きやがるものだと。それを演出のリーダーがきっちりやろうとするから、我々アクターは大変です。今回の裏のテーマは、「俳優って大変ね」です。それを少しでも感じていただけましたら幸いです。

山本美月コメント

何事もなく皆で無事に初日を迎えられそうで安心しています。

稽古が始まったばかりの時は、6年ぶり人生2回目の舞台、久しぶり過ぎて右も左も分からない状態だったので、毎日緊張ばかりしていましたが、みなさん優しく丁寧に、色んな事を教えていただけました。日々勉強の毎日です。

本番も、精一杯頑張ります。たくさん笑えて面白いけど、ちょっとこわい素敵な舞台を是非多くの方に楽しんでいただけたらと思います。

劇場でお待ちしてます。

池谷のぶえコメント

1作品にお1人出演してたら充分の、演劇魔人が集うねずみの三銃士……に加え、演出の河原さん、脚本・初共演の宮藤さん、舞台で初共演の美月ちゃんと、刺激的な作品づくりの日々でした。このような時期に舞台ができること、それもこんなにぶっ飛んだ作品ができることに感謝です。実際のとある事件が元になっているのでそうした見方もできますが、全く違う見方もできると思います。個人的にはなぜだか泣けてきます。ぜひ皆さまの楽しみ方でご覧ください。

PARCO劇場オープニング・シリーズ “ねずみの三銃士” 第4回企画公演「獣道一直線!!!」

2020年10月6日(火)~11月1日(日)
東京都 PARCO劇場

2020年11月5日(木)~8日(日)
長野県 まつもと市民芸術館

2020年11月13日(金)~15日(日)
北海道 カナモトホール(札幌市民ホール)

2020年11月19日(木)~23日(月・祝)
京都府 ロームシアター京都 メインホール

2020年11月27日(金)~29日(日)
福岡県 久留米シティプラザ ザ・グランドホール

2020年12月3日(木)~6日(日)
高知県 高知県立県民文化ホール オレンジホール

2020年12月11日(金)~13日(日)
沖縄県 アイム・ユニバース てだこホール

作:宮藤官九郎
演出:河原雅彦
出演:生瀬勝久、池田成志、古田新太 / 山本美月、池谷のぶえ、宮藤官九郎

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