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ドイツの名門シャウビューネが描く“暴力”の形とは

ぴあ

19/10/24(木) 0:00

シャウビューネ『暴力の歴史』 (C)Arno Declair

「東京の多彩で奥深い芸術文化を通して世界とつながること」を目指し、2016年から毎年秋に開催されている東京芸術祭。今年も国内外のさまざまな舞台芸術作品が池袋周辺の劇場を賑わせているなか、本日10月24日には東京芸術劇場 プレイハウスにて、ドイツの名門ベルリン・シャウビューネ劇場の『暴力の歴史』が開幕する。

クリスマスイブのパリ。青年エドゥアールはアルジェリア系の男レダと知り合い、ベッドを共にする。しかし数時間後、自分のスマートフォンが無くなっていることに気付いたエドゥアールがそのことをなじると、レダは出自と両親への侮辱だと激怒し、エドゥアールをレイプする。翌朝、エドゥアールは警察、病院、そして田舎に暮らす姉クララのもとへ。このトラウマとなる一夜に対する多様な反応が、社会に厳然と存在するにもかかわらず容認され、黙殺され、再生産される暴力の形を明らかにしていく。

フランス人作家エドゥアール・ルイの自伝的小説を原作に、1999年よりシャウビューネの芸術監督を務めるトーマス・オスターマイアーが、2018年に舞台化して話題を呼んだ作品。「すぐにでも劇場を後にしたいと思う」(現地新聞の劇評より)ような「混じり気のない息苦しさ」のあと、「終演した瞬間には総立ちの拍手が起こった」舞台とは、果たして……。

文:町田麻子

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