永瀬正敏、オダギリジョー、 金子ノブアキが初共演を果たす映画『名も無い日』が2021年に公開されることが決定した。

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　本作は、モントリオール映画祭で最優秀ドキュメンタリー賞を受賞した『健さん』、 樹木希林さんが企画・出演した『エリカ38』を手がけた日比遊一監督の最新作。

　愛知県名古屋市熱田区に生まれ育った小野家の3兄弟、長男・達也（永瀬正敏）、次男・章人（オダギリジョー）、三男・隆史（金子ノブアキ）。自由奔放な長男の達也は、名古屋を飛び出し、ニューヨークで暮らして25年。自身の夢を追い、 写真家として多忙な毎日を過ごしていた達也だが、突然の弟の訃報に名古屋へ戻る。自ら破滅へと向かってゆく生活を選んだ弟に、いったい何が起きたのか。達也はカメラを手に過去の記憶を探るように名古屋を巡り、家族や周りの人々の想いを手繰りはじめる。

　日比監督自身の半生が色濃く反映されたオリジナルストーリーとなる本作。家族の死に直面する主人公・達也役を永瀬、故郷で独り苦悩する次男・章人役をオダギリ、健気に兄たちを支える三男・隆史役を金子が務め、初共演にして初の兄弟役を演じている。さらに、歌手で女優の今井美樹が13年ぶり、実写としては4作目の映画出演を果たすほか、真木よう子、井上順、藤真利子、大久保佳代子、中野英雄、岡崎紗絵、木内みどり、草村礼子が共演に名を連ねる。

　音楽を担当するのは、ポン・ジュノ監督の『 殺人の追憶』などの海外作品をはじめ、近年は『新聞記者』『Fukushima50』などの話題作を手がける岩代太郎。撮影は『エリカ38』に引き続き日比監督とは2作目のタッグとなる高岡ヒロオが担当する。

　なお本作には、舞台となった名古屋市の全面協力のもと、劇映画として熱田神宮が初めてスクリーンに登場する。

　また、2021年の全国公開に先立ち、作品の舞台である名古屋の映画業界を盛り上げるため、愛知県内の映画館で本作の劇場鑑賞券として使える「名古屋の映画未来チケット」の発売も決定している。

【日比遊一監督 コメント】
意見や考え方を欲してもいないのに、 勝手に情報が入ってくる、 ある種、 地上すべての人が表現者となった時代。 世界をファインダーを通して見つめてきたはずなのに、 やりたいこと、 やるべきこと、 人間として大切な何かを見失ってしまった。 弟の死と向き合った際、 ある種の答えが浮かんだ。 今の時代に合わせた作品を創るのではなく、 次世代のために伝えることがある。 それは、 祖父母や両親や兄弟や生まれ育った故郷が私にしてくれたこと、 教えてくれたことだった。 コロナという困難な時代にこそ、 今作品を観る一人一人が、 本当に大切なこととは何かを自問していただけるきっかけになれば と願っている。

（リアルサウンド編集部）