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A.B.C-Zは聴く人に“今”を生きる元気を与える ダイレクトに体感してほしい本質的な魅力

リアルサウンド

18/8/24(金) 7:00

 A.B.C-Zが今夜、8月24日の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)に出演し、最新曲「JOYしたいキモチ」を披露する。今年8月29日でグループ結成10周年となるA.B.C-Z。それを記念して作られた本作も記念日にリリースされるという。メンバーとファンにとって、思い入れたっぷりの作品だ。

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 作曲を手がけたのは、Sexy Zoneの『ぎゅっと』を担当したことでもおなじみの廣瀬成仁(nicoten、ひろせひろせ/フレンズ)。Sexy Zoneの中に漂う潜在的な愛らしさと、少年から大人になっていくちょっとした切なさが香るメロディは、多くのファンの心を掴んだ。そんな廣瀬が、本作で見抜いたのはA.B.C-Zが持つ絶対的なポジティブさ。

 〈今しか出来ないこと 楽しんでこうよ!〉と、爽やかな笑顔とダンスで歌うA.B.C-Zに、こちらも自然と笑みがこぼれてしまう。この底抜けにポジティブな歌詞が決してキレイごとで終わらないのは、彼ら自身の活動がいつだって前向きだからだろう。

 A.B.C-Zは、どんなこともこなしてしまう。それゆえに、これまでテレビでは“ジャニーズなのに”といった前置きが付く企画に挑戦することも少なくなかった。もちろん、それはバラエティとしておいしいと言われる展開ではあるものの、きっと劇場で活躍する彼らを知っているファンは、少々歯がゆい思いをしていたのではないだろうか。

 ジャニーズの原点は、舞台にある。観客を目の前にしたごまかしがきかないライブこそ、彼らの生きる道。お茶の間の人気者になっても、ジャニーズは舞台を大事にしてきた。なかでも、A.B.C-Zはその最前線に立つグループのひとつだ。そんな彼らの本質的な魅力は、むしろジャニーズの真髄を極めた存在。ジャニーズの始まりを描いた舞台『ジャニーズ伝説』を2013年から演じ続けていることも、その証と言えるかもしれない。アクロバティックは公演ごとに進化を遂げ、その大掛かりなパフォーマンスに負けない歌声を響かせようとメインボーカルの橋本良亮も努力を重ねてきた。その姿勢は、職人魂に近い。

 10年の歩みの中では、メンバーが負傷する場面もあった。それくらい彼らの舞台は、一瞬の気の緩みも許されない真剣勝負だったのだ。そんな厳しい場面こそ「グループ内でも助け合えるけど、ライブ中だとお客さんにも助けられた。お客さんのおかげで結束力が高まった」と、8月21日放送のラジオ『A.B.C-Z 今夜はJ’s 倶楽部』(NHKラジオ第1放送)で、河合郁人が振り返っていた。

 また「自分をちゃんと怒ってくれるメンバーっていますか?」というメールを塚田僚一が読み上げたときには、振り付けを手がけ始めたばかりでまとまらなかった五関晃一に河合から厳しい声が上がったこと、尖っていた塚田が五関と涙が流れるほどのアツい議論をしたこと、キャリアの異なる橋本が加入当時に“振りやアクロバットが違う”と注意されて怖かったこと……など、今だから言える裏話が飛び出す。そして、ひとしきり話したあとに戸塚祥太が落ち着いた口調で「ちなみに今のメールは4番目に読むメールでした。そして今から僕が読むメールが1番目に読むメールでした」とまとめて、笑いを誘うのもA.B.C-Zらしい一幕だった。

 今しかない楽しい流れを止めない。その空気感は、舞台やエンタメショーを得意とするA.B.C-Zならではの余裕だろうか。自由気ままに見えて、あうんの呼吸が取れている安心感。そして、のびのびとお互いの言いたいことを言い合えるのも、ぶつかってもまた一緒に笑えるのも、その瞬間の感情を大事にしているからこそ。だから、A.B.C-Zが歌う楽曲は、聴く人に“今”を生きる元気を与えてくれるのだろう。彼らの本質的な魅力は、ぜひ劇場でダイレクトに体感してほしいが、今夜の『ミュージックステーション』も生放送。ライブならではのA.B.C-Zの凄さが、テレビ画面から伝わることを期待している。(文=佐藤結衣)

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