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吉永小百合が主演作への“今までにない反応”に驚き、監督は岡田裕介との思い出語る

ナタリー

「いのちの停車場」全国公開記念舞台挨拶の様子。左から成島出、広瀬すず、吉永小百合、田中泯。

「いのちの停車場」の全国公開記念舞台挨拶が本日6月1日に東京・丸の内TOEIで行われ、キャストの吉永小百合、広瀬すず、田中泯、監督の成島出が登壇した。

本作は、在宅医療に携わる医者や看護師、患者と家族の姿を描くヒューマンドラマ。ある事件をきっかけに故郷・金沢の「まほろば診療所」で働き始めることになった医師・白石咲和子を吉永が演じ、看護師の星野麻世役で広瀬、咲和子の父役で田中が参加した。

映画上映後に観客を入れたまま行われた本日のイベント。東京や大阪で映画館の営業制限が緩和されたことを受け、吉永は「今日このような形で映画を観ていただけますこと、そして東京と大阪で映画館をオープンできていることを本当にうれしく思っております」と感無量の表情を浮かべる。広瀬も「今この瞬間がすごくうれしいです」と会場を見回した。

作品に対する周囲の反応を尋ねられた吉永は「今までと全然違う反応なので驚いています」「ご覧になられた方が、病気のご家族やご両親、お子さんのことについて『こんなことがあったけど元気になりました』と手紙を書いてくださって。このような時代なので、命や生きることについて皆さんが考えてくださっているんだなと感じています」と答える。

広瀬は劇中に登場する「BAR STATION」のシーンを挙げ、「同業の方からどうやって撮っているの? どこまでがセリフでどこからがアドリブ?とすごく聞かれました」と回答。また「東京に住んでいる知り合いからは『これから観に行くね』と言われました。早く感想を聞きたいです」と笑顔を見せた。

「本当につらい役だった」と振り返ったのは田中。「体の痛みを四六時中抱えて生きている役でしたが、カメラが動いている時間だけそのように演じるのは、不器用な僕には不可能。撮影所に向かう途中から体が痛くなるような気がしていた毎日でした」と語る。さらに「実際に同じ痛みで苦しんでいる方が全国にいらっしゃるので、その方々がご覧になったときに『お芝居だね』と言われたくないなと。50年以上やってきたダンスの経験にすがるような気持ちで、全力でカメラの前にいようと考えていました」と述懐した。

成島は、製作総指揮を担当した故人・岡田裕介との思い出に触れる。沖を映したシーンは、ある理由から岡田がシナリオに入れると言って譲らなかった場面だと言い、「喧嘩になりかけた」と笑いつつ「会長の理屈はむちゃくちゃだったんですが、命が未来に向かっていくようなシーンになった。そこには会長の人に対する愛があったし、それがこの映画の支えだったんだなと思わされました」と回想。そして「さっきも吉永さんと『きっと劇場のどこかにいますよね』と話したんです。本丸で公開できたこと、うれしく思います。会長に本当に感謝しています」と思いを伝えた。

「いのちの停車場」は全国で公開中。

(c)2021「いのちの停車場」製作委員会

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