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林遣都がネチネチやきもち攻撃 『スカーレット』おしどり夫婦に危機が訪れる

リアルサウンド

20/2/28(金) 12:00

 信作(林遣都)と百合子(福田麻由子)が切り盛りする喫茶「サニー」に様々な人が訪れる『スカーレット』(NHK総合)第21週「スペシャル・サニーデイ」。第125話では、百合子が出て行ってしまう。

参考:『スカーレット』第126話では、1人になった信作(林遣都)が大量の注文に慌てる

 「SUNNY」にやって来た百合子の中学時代の同級生・近藤(中山義紘)が百合子のことを「好きでした」と秘めた思いを明かして終えた前回。新たなライバル登場で信作にピンチ到来? かに思えたが、そんな近藤には妻と子どもがいて、仲睦まじいようだ。

 突然の緊張が弛緩し、近藤は店を後にする。長居した敏春(本田大輔)と照子(大島優子)もお暇する。帰り際に、「うちらが帰った途端にネチネチやきもち攻撃しんときや」と釘を刺す照子。先回りした忠告を残せるのもお互いを知り尽くしてた仲ゆえだろう。

 そんな照子の忠告も叶わず、信作と百合子の2人きりになった途端、話題は近藤の話に。「気は優しくて力持ち。うん、信楽の町も安泰や」と最初は近藤のことを誉めそやしていた信作だが、「百合子、ほんまはちょっとだけもったいないことしたなぁとか思ってるんやろ?」と言い出し、徐々に暗雲が立ち込め始める。

 このように、会話も成立せずに自分だけで納得し話が明後日の方向へ転がって行くのは信作の悪い癖だ。その勝手な勘違いで右往左往している信作を見るのは、可愛げがあって大変微笑ましい光景ではあるのだが、今回に限っては、近藤という自分のアイデンティティを揺るがす存在によって、余計揺さぶられてるのだろう。しまいには百合子と喧嘩のような言い合いになり、「離婚や離婚!」と言うところまで話が及ぶ。百合子はサニーを飛び出して行ってしまった。

 そんなところに忘れ物をした敏春と照子が戻ってくる。信作と百合子に夫婦の会話をしていなかったと優しく諭す。真の話し上手は聞き上手と言うように、夫婦だけでなく様々な人間関係において、耳を傾けることは非常に重要で、かつ非常に難しくもある。相手の意見を聞いているようで聞いていなかったことによるトラブルは、日常のいたるところに偏在しているのだ。

 それが夫婦という人間関係の最小単位ならばなおさらだろう。わかっていても相手を疎かにしてしまう。そんな悲しいすれ違いは、作中随一のおしどり夫婦である信作と百合子にも起こり得るというとこを改めて実感した。

 放送の最後には、お母さん合唱団がサニーに襲来。信作ひとりでは店を回せないことは自明の理。今こそ和解の期である。信作、一歩踏み出すのだ。

(文=安田周平)

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