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『スカーレット』佐藤隆太、久々の登場! 行方不明だった妻との顛末を語る草間の独白

リアルサウンド

19/11/1(金) 12:20

 『スカーレット』(NHK総合)第29話では、喜美子(戸田恵梨香)が草間(佐藤隆太)と再会するというまさかの展開となった。

参考:『スカーレット』第30話では、喜美子(戸田恵梨香)が草間(佐藤隆太)の背中を押す

 ちや子(水野美紀)の勧めで世界的芸術家・ジョージ富士川(西川貴教)のサイン会にやってきた喜美子。美術の道を目指す身として、ジョージ富士川に激励をもらいますます気合が入る。そんなサイン会中に後ろから割り込む香港の美術商。自分の名前を「喜ぶに美しい子」と説明した直後に、「ちょっと! 割り込まんといてください!」と大声で叱りつけるのもなんとも喜美子らしい。

 その場を収めたのは、幼少期に別れたはずの草間さんだった。どうやら美術商の通訳として同行しているようだ。久々の再会で一気に顔が明るくなる喜美子。子どもの頃に戻ったような表情を見せた。

 二人は喫茶「さえずり」へ。マスター(オール阪神)も雄太郎(木本武宏)も「草間流柔道さん」と呼び、一目見ようとさだ(羽野晶紀)も駆けつける。周囲の雰囲気に気圧され、「草間流、柔道です」と名乗ってしまうチャーミングさ。信楽の空気が戻ってきたかのような和やかなワンシーンだった。

 草間は戦争後会えずにいた妻がいたが、その消息もわかった。戦争が終わったら2人で飯屋をやるのが夢だったというが、なんと別の男とそのお店をやっているという。

「満州から引き揚げてくるのが遅かったのかな。僕が、もう僕が死んでしまったと思ったのかな。別の男の人と暮らしてたっていう。そういう事実を誰もみんな……僕には……言えなかったんだろうな。ずっと何年も……知らないで。僕は……知らないで捜して……。いつか笑い話にできると思って……そしたら喜美ちゃんにも連絡しようかと思ってた。ばかみたいな結末でがっかりさせたね。ごめんね」

 たっぷりと時間を使い、間を取りながら放たれた草間の独白。笑顔を絶やさないように、喜美子に余計な気負いをさせないように、こみ上げるものを抑えながら語る。喜美子に柔道を教えた者として、師としての矜持を絶やさない姿が、余計に悲愴感を漂わせた。

 一方で、「さえずり」に顔を見せることができなかったちや子にもショックな出来事が。デイリー大阪の編集長ヒラさんこと平田正三(辻本茂雄)が新産業新聞に引き抜かれて、報告もなしにいきなり辞めてしまったのだ。石ノ原(松木賢三)もタク坊(マエチャン)も転職を予定しているという。ちや子にとっては置いてけぼりにされた気分だろう。彼らは、新聞記者とはなんたるかを教えてもらった心の師匠なのだ。

(文=安田周平)

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