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NMB48のステージから感じた“新世代が台頭するグループの姿” 山本彩、渡辺美優紀らも集結した10周年記念ライブ

リアルサウンド

20/10/28(水) 18:00

 10月23日、大阪城ホールでおこなわれたNMB48の10周年記念ライブ『NMB48 10th Anniversary LIVE 〜心を一つに、One for all, All for one〜』は、アニバーサリーにふさわしい伝説的な夜になった。

 本編前、白間美瑠は影アナをつとめ、今回の公演について「10周年のストーリーをつめこんじゃいました。歴史を感じて盛り上がりましょう」と集まった約5000人のファンに告げる。スクリーンには歴代メンバーが奮闘する映像が映し出され、「先輩方が築き上げてきた歴史があってここまできた」とレジェンドたちに敬意を表する。

 いよいよメンバーが登壇。グループの総意的なメッセージとして「2020年、私たちの世界は止まった。グループがある限りは続くと思っていたことが、そうではなかった。それでも、もう一回歩き出せばいいじゃないか。私たちは、大丈夫。みんなで始めよう」と新型コロナウイルスの影響で活動ができなかった期間の苦しみを思い返し、10周年を機にNMB48として新たな船出を誓った。思い返せば、このオープニングがすべての前振りとなっていた。

新型コロナのなかで感じた「10年」の重圧との闘い

 序盤のセットリストは、深い意図を感じさせるものだった。オープニングナンバー「誰かのために」は、近年、エースとしてグループをリードした白間美瑠のアカペラによる歌い出し。さらに小嶋花梨が間奏MCで「誰も想像していなかった大きな壁にぶち当たって、皆さんに会えない日々が続きましたが、今またこうしてステージ立てたことが幸せです」と目を潤ませる。

 新型コロナの影響をどう乗り越えるか。偉大な先輩たちが築き上げた歴史を潰してしまうのではないか。彼女たちが重圧のなかで闘い、そしてこの1曲目で扉を開けようとしていることがよく分かった。

 次に続いたのは、NMB48のかつての大エース・山本彩(2018年11月卒業)作曲の「夢は逃げない」。山本彩は卒業前の2018年9月、同曲のタイトルを引用した研究生公演をプロデュース。当時、研究生としてイベントに出演していた面々は、現在は正規メンバーとしてグループを支えている。「夢は逃げない」は、さや姉イズムの象徴的楽曲なのだ。

 さらにNMB48であることの誇りを宣言する曲「理不尽ボール」、配信映像では〈もう一度生きようか?未来は外にあるよ〉という歌詞のところで卒業公演を翌日に控えた吉田朱里が映し出される涙腺崩壊な演出が成された「最後のカタルシス」と相次ぎ、感情を激しく揺さぶった。

レジェンドメンバーが続々とステージに

 ライブ中盤からは、もはや筆舌に尽くし難い時間となった。「Which one」では吉田朱里、渋谷凪咲、村瀬紗英に加え、2019年11月30日にグループを卒業した太田夢莉が登場し、Queentetの4人が奇跡の集結。吉田朱里、村瀬紗英もNMB48を卒業することから、今後二度と見られないであろう一夜限りの再結成となった。太田夢莉は「久々の人間に戸惑いを隠せません」とおどけてみせた。

 NMB48のライブではおなじみの百合劇場では、水田詩織と安部若菜の恋愛物語の劇中にOGの谷川愛梨(2019年12月卒業)、川上礼奈(2019年10月卒業)、三田麻央(2019年2月卒業)、高野祐衣(2015年7月卒業)が出演。観客席からは、声にならないどよめきが起こった。

 また木下百花(2017年9月卒業)が不良役で登場。安部若菜が木下百花の頰にキスする一幕も。のちにこの百合劇場は、木下百花脚本であることも明かされた。と同時に、太田夢莉の登場時「今回の公演は、ただならぬことが起きるのでは」と予感したが、この演劇パートでその確信が深まった。

みるきー降臨でさらなる期待が……!

 予感通り、「らしくない」で矢倉楓子(2018年4月卒業)が現れて、もう二度と見ることができないと思っていた白間美瑠との「ふぅみる」が実現。山田寿々の卒業にちなんだステージでは、彼女がずっと憧れだったという姉・山田菜々(2015年4月卒業)と「ハートの独占権」をデュエット。「想像の詩人」では松村芽久未(2017年12月卒業)、城恵理子(2019年5月卒業)、そして10月に卒業したばかりの森田彩花、西澤瑠莉奈の姿も。

 人気曲「わるきー」は、「もしかして……」という期待が現実にものとなった。安田桃寧の歌唱中に曲が止まり、かつてこのソロ曲を歌っていた渡辺美優紀(2016年8月卒業)が姿をみせる。安田桃寧が慌てふためくそぶりをしたが、ファンの驚きは当然ながらそれ以上!

 みるきーは「あんた、私のモノマネしているらしいなぁ」と詰め寄る。しかし安田桃寧は「でもちょっとバズッたんですよ」とみるきーのモノマネが好評であることをアピール。本家から「それならエエわ」とお墨付きをもらった。

 さらに「ライダー」で出てきたのは、“初代ライダー”こと門脇佳奈子(2016年2月卒業)、上西恵(2017年4月卒業)、福本愛菜(2013年7月卒業)。「結晶」は新旧メンバーで歌い上げられ、アイドル不毛の地と言われ続けた大阪で泥臭く頑張ってきたNMB48の、まさに結晶のような輝き溢れるステージとなった。

山本彩登場の後でNMB48が何を残せるか

 さて、大阪のグループだけに、ここまで来たなら“あの人”が出てこないと「オチがない!」とドヤされることだろう。NMB48の初期曲「青春ラップタイム」で、「超超超スペシャルゲスト」と呼び込まれたのが山本彩だ。パフォーマンス中、現メンバーはかつての絶対エースのもとに駆け寄って次々とハグ。

 歌唱後、山本彩は「みんなとやる機会は2年ぶり。裏で震えていました」と緊張していた様子。しかし、さや姉を前に恐縮する小嶋花梨に対して「任せて良かった」、白間美瑠にも「成長したというとおこがましいけど、(ライブを見て)私の知らない美瑠がいて、嬉しい」と彼女らの飛躍を絶賛。現在のNMB48についても「よりカラーが濃くなった。10周年で、私が知らない2年間があって、自分たちで2年間を作り上げてくれた」と後輩たちの進化を喜んだ。

 現NMB48としては、10周年記念ライブでOGたちを主役にするワケにはいかない。出口結菜が「素晴らしい先輩が参加してくださってエモいセットリストになった。先輩たちってすごい」と感激していたが、残りのライブタイムで試されるのは、今のNMB48が何を残せるかだ。

 その点を注視していたが、終盤曲「ナギイチ」、「僕らのユリイカ」で実感したことは、現NMB48の総合力の高さだ。これまでの10年を築いたNMB48は、まさに個性派揃いで、それがひと塊になったときの迫力がすさまじかった。もちろん現NMB48も際立った存在感を持つメンバーがたくさんいるが、何より統制力が抜群だ。白間美瑠、吉田朱里、小嶋花梨ら、楽曲によって誰を軸とするべきかしっかり見据えた上でのパフォーマンスが出来上がっている。

 「北川謙二」のときも、吉田朱里と渋谷凪咲の“ツーショットタイム”がきっちり見せ場となっていたし、「だってだってだって」ではグループのチームワークが光った。この日、初披露となった「恋なんかNo thank you!」も吉田朱里がグループの柱であったことをきっちり讃える内容となっていた。

 「三日月の背中」のパフォーマンスを見たとき、新たな伝説を積み上げようというアグレッシブさを実感(ちなみにここで2018年5月卒業の市川美織が「しれっといました」とまざっていた)。アンコール曲「365日の紙飛行機」でしっとりさせた後、「ワロタピーポー」を持ってきて、白間美瑠が「笑えー!」と叫んだとき、笑いの街・大阪らしいグループの良さが改めて伝わり、ネガティブになりがちなこの時代にNMB48は間違いなく必要であると思えた。OGたちに目を奪われながらも、新世代が台頭するNMB48の姿に終始、ワクワクする一夜だった。

■セットリスト
『NMB48 10th Anniversary LIVE 〜心を一つに、One for all, All for one〜』
2020年10月23日(金)@大阪城ホール
M00:overture
M01:誰かのために
M02:夢は逃げない
M03:理不尽ボール
M04:最後のカタルシス
M05:告白の空砲
M06:イミフ
M07:イケナイコト
M08:好きになってごめんなさい
M09:やさしさの稲妻
M10:オネストマン
M11:ロマンティックなサヨナラ
M12:Which one / Queentet
M13:サササ サイコー!
M14:太陽が坂道を昇る頃
M15:虹の作り方
M16:みなさんもご一緒に
M17:らしくない
M18:ハートの独占権
M19:想像の詩人
M20:アーモンドクロワッサン計画
M21:カモネギックス
M22:青い月が見てるから
M23:12月31日
M24:わるきー
M25:ライダー
M26:結晶
M27:青春のラップタイム
M28:ナギイチ
M29:僕らのユリイカ
M30:北川謙二
M31:だってだってだって
EC1/M32:恋なんかNo thank you
EC2/M33:三日月の背中
EC2/M34:365日の紙飛行機
EC2/M35:ワロタピーポー

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