米国では結婚するカップルの3分の1がインターネットで出会っているという調査結果もあるが、オンラインで恋人を探すという行為は、欧米では珍しいことではなくなっている。 SNSの普及はインターネットを現実の延長線上のものにして、今や我々の生活の多くの部分がオンライン上にある。主人公は愛されるために、フェイスブックで若い女性になりすます。そのことで、ある悲劇が訪れる。 彼女は、若い女性にばかり価値を見出す社会の犠牲者だろうか、それとも他者を騙した加害者だろうか。主人公は、その2つの相反する感情に引き裂かれる。人はSNSをせずとも仮面を付けている。ならば、彼女は行動はどの程度おかしいことなのか。本作は多くの問いを観客に突きつけ主人公の葛藤を追体験させる。