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ONE OK ROCK Taka、清水翔太が立ち上げた[ re: ] project 「もう一度」が紡ぐ、ジャンルを超えた“同世代”の結束

リアルサウンド

20/6/28(日) 12:00

 ONE OK ROCKのTaka(Vo)と清水翔太を中心に発足した、[ re: ] projectの楽曲「もう一度」。“もう一度手を取り合って、みんなで未来を向いて歩いて行こう”というメッセージが込められた同曲は、6月5日にYouTube公式チャンネルへアップされて以降、約半月で1,000万回を超える再生回数を記録。「1人1人の歌声が胸に響く」「イヤホンで聴くと最高」「大丈夫だよって支えてもらっている気がします」など、国内外から様々なコメントが寄せられて大きな反響を呼んでいる。

(関連:ワンオクTaka、清水翔太が紡ぐ同世代の結束

 同プロジェクトは、Takaと清水翔太が「こんな時代だからこそ、同じ世代のアーティストが集まることで何かできないか?」と話し合って立ち上げたもの。そんな2人の想いに、阿部真央、絢香、Aimer、KENTA(WANIMA)、Nissy(西島隆弘/AAA)、三浦大知といった、事務所もレーベルも異なる同年代の人気アーティストが共鳴して制作されたのが「もう一度」だ。

 「もう一度」は、ピアノを中心にした、シンプルなサウンドのソウルバラードナンバー。アーティスト個々の歌声の個性とクオリティの高さが浮き彫りになり、非常に聴き応えがあるものになっている。身振り手振りを交えながら、画面の向こうの1人ひとりに向かって真っ直ぐに想いをぶつけるTaka、優しさが溢れる歌声と共に美しく印象的なファルセットも聴かせる清水翔太。KENTAのエモーショナルなボーカルや、Nissyの唯一無二のハイトーン、絢香の琴線に触れるようなスモーキーな歌声は絶品だ。リズムを感じさせる表現力豊かな歌声を聴かせる三浦大知、訥々としながらその奥にパッションを感じさせる阿部真央や、すべてを包み込んでくれるような深みを持ったAimerのコーラスなど、一部の隙もなくすべてが聴きどころだ。全員で歌いコーラスを重ねたラストのサビは、極上のソウルミュージックを聴いたような感動が胸にこみ上げてくる。

 コロナ禍において我々は、様々な想いや悩み・葛藤を抱えている。この「もう一度」は、それでも生き続けなきゃダメだと歌い、くじけそうな人に手を差し伸べ、希望の光を見いだす勇気を与えてくれる。アーティストの本分であるライブ活動もままならず、きっと彼らも自粛期間を悶々とした想いで過ごしたはず。そんな彼らが導き出した答えが、自分たちのこと以上に聴く人の背中を押し、一緒に手を繋いで未来に向かって歩いていきたいということ。歌詞や歌声の端々からは、そんな彼らのリアルな想いが伝わってくる。

 MVはリモートで各自が自宅で撮影した映像を編集したもので、TakaがWEBカメラをセットするシーンから始まる。楽器や漫画が並んだ清水翔太の作業部屋、真っ暗な部屋でヘッドホンをしてマイクに向かうAimer、KENTAの靴屋かと思うほどのスニーカーコレクションなど、各アーティストのプライベートが覗けるのもファンには嬉しい。全体に味わいのあるセピア調の映像で、一本のショートムービーを観たような満足感がある。さらに、最後にTakaが見せる、親近感溢れる少年のような笑顔にも、反響が集まっている。

 では、ロックとR&Bという異なるジャンルを代表するTakaと清水翔太が、どのようにして音楽観と想いを一つにすることができたのだろうか。

 清水翔太は、2012年にカバーアルバム『MELODY』で、桑田佳祐の「白い恋人達」や德永英明の「レイニーブルー」などをカバーしており、R&Bだけにこだわらず美しいメロディを善しとしてきた。

 またONE OK ROCKは、激しくエモーショナルなロックナンバーで知られるが、スケールの大きなバラードも非常に人気が高い。特に「Wherever you are」は、やさしくメロウなメロディと包み込むような温かさを持った歌声で、ライブではファンが灯すスマホの明かりが会場を埋め尽くす感動のシーンが印象的だ。

 [ re: ] projectの「もう一度」の語りかけるようなメロディとピアノのサウンドは、どこか清水の「花束のかわりにメロディーを」を想起させ、ONE OK ROCKの「Wherever you are」に通じるやさしさと胸の奥の熱い炎を感じさせるなど、曲の端々から2人の持ち味と感性を感じ取ることができる。「もう一度」の動画には作詞作曲などのクレジット表記はないが、聴く人の胸に響く曲を届けるためならジャンルは関係ないという2人の思いが伝わってくる。

 また、なぜ2人は「同じ世代」(Takaは1988年4月生まれ、32歳。清水は1989年2月生まれ、31歳)にこだわったのだろうか。平成と共に年齢を重ねてきた彼ら以降の世代は、概ねインターネットが当たり前にある生活環境で育った「デジタルネイティブ世代」とも呼ばれている。インターネットに蓄積されたあらゆる音楽を固定概念なく享受することに躊躇のない世代だからこそ、ロック、R&B、J-POPなどジャンルを越えたアーティストが、一つの曲に取り組むことができたのかもしれない。

 同世代による結束の固さは、誰でも実感したことがあるはず。その個々が持つ能力が高ければ高いほど、生み出されるパワーは絶大なものになる。コロナ禍で生まれた「もう一度」というこの曲には、世界中に勇気を届けられるだけのパワーが秘められている。(榑林史章)

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