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Coccoが感謝のメッセージ発信 過去の発言から「彼女が歌う理由」を探る

リアルサウンド

13/12/5(木) 16:08

 Coccoの新曲『キラ星』が、12月18日配信リリースされる。その配信に先駆け、2013年12月4日YouTube公式チャンネルにて、自身のメッセージ動画が公開された。そこに映し出されていたのは以前よりずっと優しい顔で語るCoccoの姿。「ありがとう、いつも本当にありがとう」そう彼女は何度も繰り返し、鼻をすすり目を潤ませ、涙ぐんでいるようにも見えた。

「Message from Cocco 2013.12.4」

 2001年の突然の活動休止を経て、2006年には音楽活動の再開、近年では映画や舞台にも出演しているCocco。そして今年は3年ぶりの新曲を配信限定で2曲リリースするなど、にわかに活動の幅を広げているが、このメッセージ動画で語られているのは「急に止まったり、急に走り出したり、いつも説明も補足も何にもないのに、それなのにみんな、ありがとう。本当にありがとう。元気です」という彼女の素直な言葉だ。穏やかな表情には、かつての危ういCoccoの一面はない。

 活動休止の際、最後のテレビ出演となったミュージックステーション。今でも「伝説」となっているこの放送で、テレビに出るのが嫌だと語る彼女に対し司会のタモリは「テレビに出ないで活動を続けたらどう?」と諭す。「でも……」と首を縦に振らなかった彼女の表情は今でも印象的だ。歌うことが辛くなり、一度は表舞台から姿を消したCoccoはその後、絵本作家としての活動や故郷沖縄のゴミ拾い運動、そしてくるりの岸田繁らとのセッションバンドを経て、また歌を歌うことを選んでいくが、2007年イギリスに留学し、精神疾患の治療のため病院通いをしたという。

 「ひとりでは治らない、絶対に。でも一人で生きていくしかないから、一生治らないと思う。だから歌ってつないでいく」(2010年『bridge 64号』より)と歌うことの意味を自身で確認した彼女は、2011年東日本大震災直後のミュージックステーションに久しぶりの出演を果たした際、ブログ『COCCO CHAnNEL』に次のようなコメントを残している。

「何もできないくせに、本当はずっと歌いたくて仕方がなかった。1ミリでもいい、寄り添いたい。なんでもいい。何にもならないとしても、それでも、ずっと、歌いたかった。(中略)できることを与えてもらったことと、届くかもしれない希望、ありがとうございました。」

 「自分のため」に歌っていた彼女の歌が、完全に「自分と誰かのため」になったであろう、象徴的な言葉だ。

 公開されたメッセージ動画は、彼女のこんな言葉で締めくくられている。「自分もみんなも、どんなに北風が強くても、ちゃんと立っていられるように。そうしたらね、また、歌いましょうね」彼女の歌が未来へと続いていることを、はにかみながら伝えたCocco。「じゃあまた、とても近いうちに」と約束をする表情からは、彼女の力強い音楽への姿勢が感じられた。
(文=岡野里衣子)

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