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乃木坂46 4期生が注目集める理由 『ノギザカスキッツ』放送開始を機に考える“初期メンバー11人”の魅力

リアルサウンド

20/6/30(火) 6:00

 乃木坂46の4期生が出演する新レギュラー番組『ノギザカスキッツ』(日本テレビ)が放送スタート。すでに#3までがオンエアされたが、どの回も放送終了後、SNSで大きな話題になるなど反響を呼んでいる。そこで、本稿では乃木坂46 4期生初期メンバー11人の魅力とはどんなところにあるのか、これまでの歴史を振り返りつつ、改めて掘り下げてみたい。

(関連:乃木坂46 「I see…」MV

 2018年6月から8月にかけてに行われた『坂道合同新メンバー募集オーディション』に合格し、乃木坂46に加入した4期生。東京・日本武道館で行われた「お見立て会」を経て、2019年5月には早くも神奈川・横浜アリーナで4期生単独ライブを開催、不安と喜びが入り混じりながらも、フレッシュなパフォーマンスで満員のファンを魅了した。またこのライブでは「全員センター企画」として既発シングル表題曲の中から“自分がセンターをやってみたい楽曲”を選曲し、メンバーそれぞれがセンターを務めた。各々のカラーがよく出たステージを展開し、早くもファンにその存在感を印象付けていた。そして19年9月にリリースされた24枚目シングル『夜明けまで強がらなくてもいい』では、遠藤さくらがセンターに抜擢、賀喜遥香、筒井あやめがフロントメンバーに選ばれ大きな話題となった。

 そんな4期生が結束を深めたのは、なんといっても2019年4月に行われた『3人のプリンシパル』ではないだろうか。『プリンシパル』とは1幕を観た観客の投票によって3名だけが2幕の役をもらえる舞台のこと。乃木坂46にとって大切な伝統であり、先輩たちも通ってきた道である。誰もが2幕の舞台に立てるわけではない、稽古で一緒に苦しんできた同期との避けられない試練だ。選ばれて舞台に上がる者もいれば、それを見守らなければならない者もいる。シングル発表では「選抜」「アンダー」と区分される乃木坂46の厳しい現実と似た構図と言える。

 その期間も4期生のメンバーはお互いを思い合ったという。「夜明けまで強がらなくてもいい」Type-Dに収録された「Documentary of 乃木坂46 4期生編」ではその姿の一部が映し出されていたが、短い時間だったもののその気持ちが十分に伝わってくる映像だった。なによりその期間がメンバーにとって重要な期間だったと思わせてくれたのは、『乃木坂工事中』(テレビ東京系)のヒット祈願「富士登山」の中で流した筒井の涙ではないだろうか。筒井は富士登山に持っていきたいものとして、『プリンシパル』の際に4期生がお揃いで買ったというミサンガを持ってきていたが、「『プリンシパル』の時に、4期生の絆が一気に深まって、『プリンシパル』の時もこのミサンガの存在が大きかったので、今回もこれを持っていたら頑張れるかなと思って」と説明した。最年少として4期生に加入し、初めてプロの世界の厳しさを目の当たりにしながらも、同期の中に芽生え始めた“絆”を感じていたのだろう。

 4期生メンバーがそれぞれの個性を存分に発揮したのは、オールロケのバラエティに初挑戦した『乃木坂どこへ』(日本テレビ)ではないだろうか。乃木坂46メンバーが街ブラをしながら、MCを務めたさらば青春の光と軽妙なやり取りを繰り広げていたが、遠藤の堂々とした振る舞いと勘の良さ、賀喜のオールマイティに仕事をこなす能力、掛橋沙耶香の前のめりで企画に参加する姿勢、金川紗耶のバラエティ力、北川悠理の天然っぷり、柴田柚菜の自然と仲間に「がんばれ」と声を掛ける優しさと気遣い力、清宮レイの無邪気さ、田村真佑のチャーミングなおバカキャラ、筒井のロケに行きたい場所に「喫茶店」と書き記す独特のセンス、早川聖来の東京タワーを拝むことができずに涙を流した純粋さ、他にも挙げればキリがないがいくつもの個性が光る瞬間があったように思う。

 『ノギザカスキッツ』の#2では矢久保美緒の活躍が目立っていたように思う。『乃木坂どこへ』の初回放送で、さらば青春の光に挨拶をした際、「私つまらない人間なんで、面白くならないんです」と急に泣き出してしまうことがあったが、矢久保自身、同番組の熱海ロケ企画で「自分を好きになりたい」「評価されるような人間じゃない」とコメントしたことがあった。今回の新番組ではそんな彼女のネガティブな部分を敢えて活かした「FUWANちゃん」と題したコントがスタートした。矢久保自身、映像を見終えて「大丈夫でした?」と相変わらず不安そうな表情を浮かべていたが、遠藤は「はっちゃけている姿が上手くて、私にはあんなことできない。尊敬します」と絶賛していた。実際、矢久保のネガティブな一面が“笑いというエンターテインメント”に昇華された美しい瞬間だったように思う。

 4期生の勢いを物語るのが『しあわせの保護色』のカップリングとして収録された「I see…」のYouTube再生回数。MVが公開された当初、SNSでは「SMAPっぽい楽曲」と話題になったが、公開から約3カ月超の6月26日の時点で再生回数は1000万回を突破した。ほぼ同時期に公開された「しあわせの保護色」MVの再生回数が780万回(6月24日時点)と、表題曲を大幅に超えているというのは異例の出来事だと言える。楽曲の良さはもちろん4期生たちが笑顔で踊る姿とキャッチーな振付けも、人々を惹きつけた要因だろう。

 個性豊かな11人に、新4期生・黒見明香、佐藤璃果、林瑠奈、松尾美佑、弓木奈於が加わり16人の4期生となった。先日配信された「乃木坂46時間TV アベマ独占放送『はなれてたって、ぼくらはいっしょ!』」(ABEMA)で初めての大仕事を共にした16人だが、これから活動する上で様々な困難にも直面することだろう。乃木坂46というグループに所属したからには、いつかは「選抜」「アンダー」に分かれて活動をしていかなければならないのも現実だ。

 しかしたくさんの練習で共に汗を流し、時に涙して、そして一緒に笑った4期生の絆が簡単に消えるようなことはないだろう。先輩が築きあげてきた乃木坂46を受け継いでいく者として、「努力」「感謝」「笑顔」を大切にしながら、これから16人で新たなグループの歴史を切り開いていくに違いない。

〈4番目の光を探しに行こう/どこかにきっとあるだろう/私たちの世代だけのその輝き/新しい色になる〉。(「4番目の光」)

 この歌詞の通り、4期生が進む先には、まだまだ無限の可能性が広がっている。(中山洋平)

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