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ジャニーズ「WASH YOUR HANDS」、ピコ太郎「PPAP-2020-」……アーティスト発コロナ対策啓蒙活動の広がり

リアルサウンド

20/4/15(水) 6:00

 新型コロナウイルスの感染症対策の啓蒙活動を行うアーティストが増えている。その中でも正しい手洗いの手順や重要性を音楽に合わせて紹介する「手洗い動画」が話題に。Foalsなど海外アーティストが始めたことをきっかけで世界中に広がり、その活動は日本にも及んでいる。

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 国内で率先して「手洗い動画」を披露したのは、ジャニーズ事務所だ。『Johnny’s World Happy LIVE with YOU』という所属グループが集まる無観客ライブをYouTubeで配信を行ない、その際に厚生労働省が推進する正しい手洗い方法を「WASH YOUR HANDS」という楽曲に、合わせ歌とダンスで表現する動画を公開。無観客ライブ配信後には「WASH YOUR HANDS」をグループごとに分けた動画がアップロードされた。再生数は全グループ合計で550万回再生を超えている。(4月13日時点)

 楽曲のクオリティも高く、作詞は松井五郎で作曲は馬飼野康二が担当。この2人は共作することも多く、光GENJI「勇気100%」やSexy Zone「Lady ダイヤモンド」などキャッチーな歌詞とメロディの楽曲を生み出している。「WASH YOUR HANDS」も過去の共作と同じように、キャッチーで耳に残る。ジャニーズの波及力はもちろんあるが、誰もが親しみやすい楽曲だからこそ多く人の心を掴み、正しい手洗い方法の認知拡大に一役買ってみせた。

 ジャニーズの啓蒙活動はファン以外にも広がっている。TikTokでは曲に合わせてダンスや手洗いを行う一般の動画投稿が増えた。活動に共感したセレッソ大阪や北海道日本ハムファイターズなどスポーツチームも「WASH YOUR HANDS」に合わせて踊る動画を投稿している。音楽業界の枠を超えてジャニーズの啓蒙活動が広がっているのだ。

 ピコ太郎は代表曲「PPAP」の歌詞を手洗いを推進する内容に変更し「PPAP-2020-」をYouTubeに投稿した。再生数は4月13日現在650万再生を超え、本動画は日本国内だけでなく海外でも話題に。特に、ピコ太郎は子どもからの人気が高い。子どもが真似して歌い踊ったり、手洗いをする動画もYouTubeやTikTokなどに世界中から投稿されている。

 ピコ太郎の活動は多くの共感を集め広がりを見せている。AAAの宇野実彩子は自身のTwitterとInstagramに「PPAP−2020-」をピコ太郎と一緒に歌い踊る動画を投稿。Instagramでは14万5千いいねを超え、Twitterでは9千5百RT、4万3千いいねを超えている(4月13日時点)。日本ユニセフ協会や外務省地球規模課題総括課の公式Twitterもピコ太郎の活動をツイートで伝えた。「WASH YOUR HANDS」のように手洗い方法を伝える内容ではないが、手洗いの重要性をわかりやすく伝える動画だ。そのため子どもを中心に手洗いを行うきっかけを作ったように思う。

 そのほか、さくらしめじは「ゴシゴシ手洗い~レッツ30秒」をYouTubeに投稿した。メンバーの田中雅功が作詞作曲編曲を行なっている。30秒間で曲が終了する手洗いソングだ。この曲が流れている間に手洗いをすることで、必要な手洗い時間を確保できる仕組みになっている。また、DJ KOOは自身のTwitterの名前表記や投稿に文字間隔を広げることで「3密を防ぐ」というメッセージをユーモアを交えて伝えた。多くのアーティストが音楽や自身の影響力を使うことで、感染症対策の啓蒙をしている。音楽は人の心を豊かにするだけでなく、社会的に意味のある活動や文化であることを改めて感じさせてくれる彼らの活動を支持したい。(むらたかもめ)

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