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YGエンタからデビューのTREASURE、Big HitとCJ ENMによる『I-LAND』……注目ボーイズグループ、楽曲の傾向を探る

リアルサウンド

20/8/10(月) 6:00

 K-POPシーンでは、将来の活躍が期待されるフレッシュなボーイズグループへの注目度が高まっている。とりわけ、YGエンターテインメントと、Big Hitエンターテインメントによるボーイズグループのプロデュースが、K-POPに大きなムーブメントを巻き起こすことを期待させているようだ。

 YGエンターテインメントから8月7日にデビューしたTREASURE。TREASUREは、オーディション番組『YG宝石箱』から選出された12人組のボーイズグループだ。同グループは、デビューメンバー決定から幾度かのモデルチェンジがなされ、長い月日をかけファンへの期待を煽ってきたが、ついに満を持してデビューを果たした。

 待望のデビュー曲となった「BOY」は、強気なサウンドで大物感を漂わせながらも、歌詞では少年らしさもアピールされている楽曲だ。メンバーが20歳前後という貴重な時期に、ボーイズグループとしてデビューしたからこそ表現できる熾烈さと青さが交じったコンセプトは、唯一無二の魅力を発揮している。これまでのYGエンターテインメントのグループとは異なり、大人数で迫力のあるダンスパフォーマンスが印象的であるTREASUREだが、MVではそのダイナミックさと裏腹に、メンバーの等身大の魅力もアピールされている。グループにはYGエンターテインメント初となる日本人メンバーが4人所属していることもあり、デビュー以来日本でもワイドショーやWebメディアで多く取り上げられている。また、TREASUREとしての活動が活発化し始めたことで目にする機会が増え、これからも多くの注目を集め続けることが予想される。

TREASURE – ‘BOY’ M/V

 Big HitエンターテインメントとCJ ENMによるオーディション番組『I-LAND』も、昨今のK-POPシーンでは話題の中心となっている。番組のオリジナル曲である「Into the I-LAND」、「I&credible」は、番組の近未来的なイメージが前面にアピールされている楽曲だ。なかでも、『I-LAND』参加の練習生上位者(アイランダー)による「Into the I-LAND」のパフォーマンスは圧巻。これまでもデビューをかけたオーディション番組は数多く放送されてきたが、「Into the I-LAND」は、番組のテーマ曲として、これからデビューを共に目指す仲間を思うような前向きな歌詞ではあるものの、練習生にとっては表現力を含むハイレベルなパフォーマンススキルが要求されている印象を受けた。

[MV] I-LAND _ Into the I-LAND (applicants ver.)

 また、7月31日に公開された新たなオリジナル曲「I&credible」は、「Into the I-LAND」とは異なり、デビューをかけてお互いを刺激し合うような静なる闘志が燃えているイメージの曲である。Big Hitエンターテインメントに所属するBTSやTOMORROW X TOGETHERは、ダンスのシンクロレベルの高さが特徴であるため、練習生が『I-LAND』で見せる大人数でのパフォーマンスは、どれも挑戦的で新鮮さがある。練習生による軽やかさと重厚感を兼ね備えたオールマイティなダンスパフォーマンスには、オーディション番組であることを忘れさせるほどの一体感を見せている。『I-LAND』は、そのような点から異色とも言えるオーディション番組ではあるが、練習生の素顔にフォーカスした場面も同番組の醍醐味となっており、その見どころの多さから視聴者を楽しませているようだ。

[I-LAND/Full Ver.] 네 번째 테스트_최후의 12인 ‘아이랜더’ ♬I&credible 200731 EP.6

 大手事務所による新人グループは、それぞれの事務所のカラーだけではなく、これからのK-POPシーンのトレンドも予感させる。オーディション番組では、自ずと練習生の個性に注目が集まるため、大人数ボーイズグループを誕生させるという期待感だけでなく、デビュー時のコンセプトも細分化される。昨今のオーディション番組ブームの中で、『YG宝石箱』、『I-LAND』は、どちらも大手事務所からのデビューがかかっているからか、素人参加型がメインとなる番組とは一線を画し、時に残酷さも見せてきた。そのため、事務所が打ち出したコンセプトや、オーディション番組でアピールする素のキャラクターだけでなく、パフォーマンススキルにもより注目が集まるようになったように感じる。その上、デビュー当初から洗練されたスキルがありながらも、フレッシュな魅力を持っているため、期待値が高い。この2組がデビュー以降開拓していくグループ像は、K-POPシーンをさらに進化させていくのではないだろうか。

■momotoxic
ブロガー。自称”楽曲派”。Twitter:@momotoxic1006

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