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Hey! Say! JUMP『Last Mermaid…』が27作連続1位 クリエイター陣の底力を感じさせる楽曲の幅広さ

リアルサウンド

20/7/11(土) 10:00

参考:2020年7月13日付週間シングルランキング(2020年6月29日~2020年7月5日)

 27作連続で1位を獲得したのがHey! Say! JUMP。7月13日付のオリコン週間シングルランキングでは、『Last Mermaid…』が1位に輝きました。

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 「Last Mermaid…」は憂いに満ちたボーカルで始まり、そのままエレキギターとストリングス、そして女性コーラスが前面で展開されるサウンドへと突入。そして、1番が始まるとデジタルなビートが鳴り、篠笛の音色も響きます。間奏では三味線の音色も。さらに2番ではジャジーなピアノも奏でられるなど、とにかくケレン味に満ちたドラマティックなサウンドにクラクラするほどでした。

 編曲は佐々木博史。嵐をはじめとするジャニーズのアーティストの楽曲の編曲や、ゲーム音楽で知られている音楽家です。さらに作詞作曲のKaoruとは、「Last Mermaid…」が主題歌であるドラマ『家政夫のミタゾノ』で主演を務めているTOKIOの松岡昌宏のことで、その役名の「三田園薫」から取られたものです。さまざまなギミックに溢れた楽曲だと言えるでしょう。

 「Last Mermaid…」を聴いて新鮮だったのは、イントロが短くなるなど、「引き算」が多くなった最近のJ-POPの中で、堂々と足し算しかしていない点です。それでいて、ボーカル、楽曲、サウンドに無駄がありません。

 通常盤のカップリングも聴いていきましょう。「U」は、「Last Mermaid…」と対照的な「引き算」の美学が光るメロウなナンバー。作詞は辻村有記、作編曲は辻村有記とA-beeによるもので、ヒップホップを通過したテクノによるトラックです。なお、トラックメイカーであるA-beeの2009年のアルバム『A-bee remixes -FACE-』のライナーノーツは私が執筆しており、Hey! Say! JUMPを通じての思わぬ再会でした。

 「言葉はいらない」では、作詞作曲編曲を月蝕會議が担当。月蝕會議は、元Hysteric Blueの楠瀬タクヤなども参加する音楽クリエイター集団で、イヤホンズの楽曲を多く手がけているほか、『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』の楽曲も手がけるなど、八面六臂の活躍を見せているチームです。

 そんな月蝕會議が手がけた「言葉はいらない」は、Hey! Say! JUMPのメンバーそれぞれの歌声を堪能できるバラ—ド。心憎い楽曲です。

 今回聴いた通常盤の全3曲だけでも、思わずうなる楽曲の幅広さ。3曲のベクトルがバラバラなところも、Hey! Say! JUMPとクリエイター陣の底力を感じさせるのに充分でした。(宗像明将)

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