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女王蜂、念願の初ホールワンマン「パーソナルスペースがあるっていいでしょ」

ナタリー

18/10/19(金) 13:16

女王蜂(撮影:森好弘)

女王蜂のホールワンマンライブ「単独公演『FLAT』」の東京公演が、10月16日に東京・中野サンプラザホールにて行われた。

女王蜂がホールでワンマンライブを開催したのは今回が初。10月11日の大阪・NHKホール公演、この日の東京公演ともチケットはソールドアウトし、普段のライブとは異なる雰囲気でのパフォーマンスを満員のオーディエンスが堪能した。

開演時刻を迎えると「夜曲」の演奏がスタートし、ステージ上の幕が半分だけ上がってひばりくん(G)、やしちゃん(B)、ルリちゃん(Dr)、サポートメンバーのみーちゃん(Key)の姿が現れた。大歓声の中、「鉄壁」のピアノイントロが始まると幕がすべて上がり、ステージ後方の階段にアヴちゃん(Vo)が登場。力強いアンサンブルに乗せて圧巻のボーカルを響かせ、オーディエンスを圧倒した。

荘厳な空気を醸し出す「アウトロダクション」のあと、アヴちゃんの「ようこそ!」という挨拶と共に「ヴィーナス」へ。アヴちゃんはステージに降り、客席で無数のジュリ扇を揺らす観客たちを煽った。トリッキーなサウンドが印象的な最新シングル「催眠術」に続いてはやしちゃんのベースラインが客席を大いに踊らせた「DANCE DANCE DANCE」、さらに「売春」「デスコ」など代表曲を次々と披露。場内の興奮を高めていった。

中盤のMCでアヴちゃんは、念願のホールワンマンライブについて「パーソナルスペースがあるっていいでしょ? ずっとみんなに用意したかったの、この60cm四方を」と話して観客を和ませる。しかしその直後には「(全席指定でも)手加減はしません。むしろ1人ずつ狙いやすいからな!」と凄み、後半へ向けた期待を煽った。

「夜な感じにお付き合いください」というアヴちゃんの曲紹介から始まったのは骨太さの中にクールな雰囲気を漂わせる「失楽園」。いったんアヴちゃんがステージを離れると、メンバーは再び「夜曲」をパワフルに演奏して場内を盛り上げた。青い衣装にチェンジして再び現れたアヴちゃんは、4人のアグレッシブなプレイに乗せて「告げ口」を熱唱。曲の終わりではアヴちゃんが倒れ込むようにステージに身を投げ、マイクがぶつかる音がホールに響き渡った。

本編最後を飾った曲はライブのタイトルでもある「FLAT」。アヴちゃんはステージ中央の階段に腰を下ろしてゆったりと歌い始めるが、そのボーカルは徐々に熱を帯び、満員の観客に向けて力強いメッセージを届けていった。

アンコールの声に応えて再びステージに5人が登場し、アヴちゃんは「ライブハウスで戦ってきて、やっとみんなに全身を見てもらうことができました」と、視界良好なこの日の会場でのパフォーマンスを喜ぶ。そして「好き放題やってきて、ようやくいろんな人に見てもらえるようになった。でももっと見てもらって、みんなに古参ぶってもらいたいです」と、今後のさらなる活躍を誓った。さらに年明けには対バン企画「蜜蜂ナイト4」を大阪と東京で開催することを発表し「すごい素敵な人たちをお呼びしました」と、ゲストアーティストへの期待を高めた。

アンコールでは「ホールでやりたいとずっと思っていた」という「燃える海」、そして「金星」をパフォーマンス。熱狂のうちに初のホールワンマンの幕を閉じた。

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