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Oguri×有澤樟太郎「ベルナルドで一番使う筋肉は、お尻です(笑)」

ぴあ

Oguri×有澤樟太郎

ブロードウェイ・ミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』Season3でベルナルドを演じるOguriと有澤樟太郎が登場。共にグランドミュージカルのイメージがないふたりだが、新境地へ挑む気合いはすでに十分。実力派揃いのSeason3の台風の目となってくれそうだ。
※このインタビューは2月に行われました。

いつかグランドミュージカルに出たかった

――おふたりが『ウエスト・サイド・ストーリー』のオーディションに挑戦しようと思った理由を教えてください。

Oguri 僕はもともとミュージカルが好きで、『ウエスト・サイド・ストーリー』も映画から好きだったので、受けるだけ受けてみようと。ミュージカルに出たのも1回だけだったんで、自分が選ばれるなんてまったく現実味がなくて。おかげでオーディションでは変な気負いもなくできたんですよ。

だから、受かったって聞いたときはまさかっていう感じでしたし、でもすごくうれしかったです。

有澤 僕はいつかグランドミュージカルに出たいという目標があったので、オーディションを受けさせていただきました。ただ、そのオーディションの内容が短い時間で振り付けを渡されて、そこで一発勝負っていう感じで。「マジか? これ、逆に踊れる人いるのか?」と思いながらやってたんですけど。この世界で2つしかない客席が回転する劇場でやる『ウエスト・サイド・ストーリー』に出るにはそれぐらいやれないとダメなんだなって思い知らされました。だから、受かってからはずっとバレエのレッスンに通ったりして、いろいろ準備はしてきたんですけど、いざ稽古が近づいてみると怖いなっていう(笑)。

Oguri わかる。本当怖いよね。

――有澤さんは、今まで出演した作品の中にもダンスシーンはありましたが、やっぱりまた違いますか?

有澤 踊りのジャンルも違いますし。というか、そもそも今まで踊っていたジャンルが何のジャンルかすら僕はわかっていないんですけど(笑)。バレエの先生に、「今日、体硬いけど何かやってきた?」って言われたので、「舞台で踊ってきて」って答えたら、「何のジャンルなんですか?」って聞かれて「あれは何のジャンルだったんだろう……」みたいな(笑)。

Oguri あはは。

有澤 今回に関しては、今まで経験したことのない踊りだし、経験したことのない部位を使うので、体の痛みと戦いつつやっています。

――ちなみに、どの部位が特に痛みますか?

有澤 お尻です(笑)。

Oguri お尻なんだ!

有澤 ベルナルドの動きはお尻をいちばんよく使うんですよ。普通に立っているときも常にお尻に力を入れていないとダメみたいで。なので、慣れるまでずっと痛いと思います。

――Oguriさんはまだ痛くないですか?

Oguri 僕はまだ事前稽古に行ってないんですよ。だから始まってみたら、もしかしたらめちゃくちゃ痛がっているかもしれない(笑)。今回のダンスはバレエの基礎が必要で、僕もバレエはあんまりやってこなかったので、ちょっと怖いは怖いですけど頑張ります!

名曲とダンスが組み合わさることで、よりカッコよくなっている

――おふたりが感じる作品の魅力を聞かせてください。

有澤 やっぱりダンスの表現ですよね。僕は今まで言葉の表現しか経験したことがないので、体を使った表現はすごく新鮮です。今、事前稽古をやっていても、顔をどちらかに向けたり、手を広げたり、そういうひとつひとつの振りにもちゃんと意味があって。ダンスって本来そうあるべきだよなって改めて勉強になりました。

Oguri 僕は音楽がめちゃくちゃ好きで。映画のサントラをダウンロードして、何でもないときに聴いているぐらいハマっているんですけど。『Cool』とか『America』とかテンションが上がるんですよね。しかもそんな名曲がダンスと組み合わさることでよりカッコ良く聴こえるし。音楽を聴くだけでダンスも甦ってくる。もう60年以上前につくられた曲なのに、今聴いてもカッコいいのはすごいなって思います。

――名曲揃いですが、その中でも好きな曲は?

Oguri 僕は『America』ですね。

有澤 僕もです。最初は『Cool』だったんですけど、聴けば聴くほど『America』がいいなって。

Oguri わかる! 俺も!

――ベルナルドという役については、今どんなふうに捉えていますか?

Oguri すごく抑圧されている人で、だからこそ自分を持っていて、絶対に周りには負けないぞという気迫がある。自分はあまりそういうところがないというか、普段からヘナッとしているので、ちゃんと舞台に立っている間はベルナルドのキリッとした感じをキープできるか今から不安です(笑)。

有澤 僕も超平和主義者なので。決闘なんていちばん馴染みがない人間です(笑)。だから、ちゃんとベルナルドの強さを表現できるかが課題なんですけど、ベルナルドってヒールに見えがちじゃないですか。でも視点を変えてみれば、彼なりの正義感があって、ちゃんと仲間にも慕われている。見方が違ったら、トニーじゃなくてベルナルドが一種の主役でも成立するぐらい大事なキャラクター。争いに向かうのもそうならざるを得なかった理由があるからで。今回演じる上ではそういうベルナルドの正義感を大事にしたいなと思っています。

――おふたりともIHIステージアラウンド東京は初めてだと思いますが、この回る劇場で楽しみにしていることは?

  Oguri 客席からだと舞台が回っているように見えるので、めちゃくちゃテンションが上がるんですけど、実際は客席が回っているわけで。だから自分が立つとなると、相当裏で走り回ることになって大変なんだろうなってビクビクしてます(笑)。でも、あの場に立てることなんてそうないと思うので、絶対楽しいだろうし、お客さんにも「わあ! すげえ!」と言ってもらえるものにしたいです。

  有澤 今回はセットがすごく豪華なので。さっきまではウエストサイドの街並みを再現したセットだったのが、次の場面では何もなくなっていたり。あれだけ力のこもったセットを次々と楽しめるのは、360°回転る劇場ならでは。そこでお芝居ができるのはめちゃくちゃ楽しみですし、本当にいろんな人に観ていただきたいなって思います。

達成くんからは「よろしくな」って一言連絡が来ました

ーートニー役の浦井健治さんと柿澤勇人さんに対して、どんなイメージをお持ちか聞いてもいいですか?

Oguri 柿澤さんのことは『メリー・ポピンズ』で拝見していて。ダンスもめちゃくちゃカッコよかったし、歌もすごいし、お芝居もすごいし、この人完璧だなって思った記憶があります。そんな人と同じ舞台に立てるなんて、もうなんか第三者みたいな感じで「すげえ!」って興奮しました(笑)。

有澤 今のミュージカル界を背負うプリンスのおふたりですよね。さっきちらっとお話ししたら、おふたりともすごく物腰が柔らかくて、僕の緊張をほぐすような言葉をかけてくださって。シーンを背負っている人に尖った人はいないんだなって思いました。

――どうですか? そのおふたりに続いて、次はご自身がミュージカル界を背負う存在になりたいという想いも?

有澤 いないところではそんな大きなことも言えるんですけどね……。もうお会いしちゃったんで、頑張りますとしか言えないです(笑)。

――有澤さんは、リフ役の木村達成さんとは、舞台2作品目であるハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」以来の共演ですね。

有澤 出演が決まったときに「よろしくな」と一言連絡が来て。まだ右も左もわからなかった頃の僕を知っている達成くんとやれるのはすごくうれしいです。あのときも今回も敵対する役なんですよね。当時の僕は達成くんに本当に支えてもらってばかりだったんですけど。今回のベルナルドはリフを殺そうとする役なので、そこまで気持ちを持っていきたいなと思っています。

――Oguriさんはみなさん初めましてですよね。どうやって仲良くなっていきましょうか?

Oguri まずは飲みに行って、腹の中を探っていこうかなと(笑)。

有澤 ダンサーチームには知っている人がいるんですか?

Oguri それがいなくて。普段自分が踊っている感じとは違う人たちだから、ほとんど誰も知らないんです。

有澤 僕、この作品が決まってから、ミュージカル『刀剣乱舞』のダンサーチームに「OguriさんとWキャストなんです」って話をしたら、「お前、ヤバいぞ」ってめちゃくちゃ驚かれて。地元の友達とかもOguriさんのレッスンを受けに行ってる人がいて、「すごいな!」って羨ましがられました。だから、顔合わせのときの周りのダンサーさんたちの反応が楽しみだなって。もうみんな「お願いします!」ってOguriさんの前に列ができるんじゃないかと(笑)。

Oguri いやいやいや(笑)。

有澤 たぶん僕が「ベルナルドです」って挨拶しても、誰も目を合わせてくれないんじゃないかって心配しています(笑)。

華やかさは確実に負けているので、僕は味で勝負です(笑)

――同じベルナルド役を演じる同士、ここだけは負けないというところはありますか?

Oguri パッと見たときの華やかさは確実に負けているので、もう僕としては味で勝負です(笑)。出だしは「大丈夫か?」ってちょっと心配になるんですけど、最終的には「噛めば噛むほど味がありますね」って認めてもらえるように頑張ります。

有澤 いやあ、本当に難しいですね、この答え(笑)。僕はゼロからのスタートなんで、プライドとか一切なしにして、わからないことは絶対聞きにいきたいと思っているので。そういう下からいくところは負けないぞと(笑)。

Oguri 下からね(笑)。

有澤 (身をかがめて)教えてくださいって!

Oguri (負けないぐらいに身をかがめて)乾杯のときも絶対下からっていう(笑)。

――(笑)。まだ稽古前ですが、稽古に入ってから楽しみなことといえば?

Oguri 僕はみなさんの歌を稽古からずっと聞けるのが楽しみですね。あとは、ダンスをとってしまえば何でもない人間なので、どれだけ稽古中に自分を磨いて、これからの自分の活動の力になるものを身につけられるかは楽しみにしています。

有澤 僕はやっぱりOguriさんのダンスが楽しみです。今回一緒になる前からOguriさんのダンス動画は観ていて、カッコいいなって思っていたので。そのOguriさんのダンスが目の前で見られるなんて、本来ならお金をとるレベルですよ! きっと僕もやらないとなって刺激をもらえると思うので、そういう意味でも早く『Prologue』を踊るOguriさんが見たいです。足をパッと上げるところを。

Oguri 先に言っておくと、僕、足は上がらないんですよ。

有澤 本当ですか?

Oguri 本当に! もうね、稽古で頑張らなきゃと思っているんですけど……。

有澤 足が上がらないOguriさんは絶対にお客さんが目にできないところだと思うので、じゃあ練習しているOguriさんを見られるのを楽しみにしています!

3月28日(土)午後4:00〜4:30 『ウエスト・サイド・ストーリーSeason3 開幕直前SP』(仮)TBS系にて放送 *一部地域を除く

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撮影/岩田えり、取材・文/横川良明
ヘアメイク/(Oguriさん)NORITAKE(KIDMAN)、(有澤さん)中元美佳(EKAmake)
スタイリング/(Oguriさん)岡本健太郎、(有澤さん)喜多優介
衣装協力/(有澤さん)衣装協力:ジャケット¥82,000(meagratia / Sian PR 03-6662-5525)、シャツ¥24,000、パンツ¥33,000(ato/Sian PR 03-6662-5525)

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