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篠田正浩監督作『夜叉ヶ池 4Kデジタルリマスター版』、カンヌ映画祭クラシック部門にて上映決定

ぴあ

『夜叉ヶ池』 (c)1979/2021 松竹株式会社

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第74回カンヌ国際映画祭(7月6日~17日)クラシック部門(以下、カンヌクラシックス)にて、『夜叉ヶ池 4Kデジタルリマスター版』(英題:Demon Pond)の上映が決定した。

昨年2020年に、映画製作を開始して100周年を迎えた松竹。その記念プロジェクトの締めくくりとして、1979年に公開された篠田正浩監督・坂東玉三郎主演作品『夜叉ヶ池』を4Kデジタルリマスター版として42年ぶりによみがえらせた。

『夜叉ヶ池』は、幻想文学の礎を築いた泉鏡花の原作を、『梟の城』や『スパイ・ゾルゲ』などで知られる篠田監督が、1979年に取り組んだ意欲作。歌舞伎界を一世風靡していた女形の坂東玉三郎が初めて映画に出演し、村に暮らす女性の百合と夜叉ヶ池の竜神・白雪姫の一人二役を演じた。 共演には、百合の夫で鐘楼守として暮す晃役に加藤剛、晃の友人で失踪した晃の足跡を追う学者の山沢役に山崎努、白雪姫の眷属、湯尾峠の万年婆役に丹阿弥谷津子と、実力を備えた多彩で豪華な顔ぶれが勢揃いした。

7月10日(土)にはユーロスペースでの特集上映 「篠田正浩監督生誕90年祭 『夜叉ヶ池』への道 モダニズム ポップアート そしてニッポン」 にてジャパンプレミア上映が決定。7月14日(水)にはBlu-rayの発売も決定している。

2004年よりカンヌ国際映画祭の一部門として設立されたカンヌクラシックス。文化遺産としての作品のショーケース、また過去の名作の再発見、修復された偉大な作品のお披露目などを目的としている。本年のカンヌクラシックスに選出された旧作は、日本の『月は上りぬ』(1955年、田中絹代)ほか、『黒いオルフェ』(1959年、マルセル・カミュ)、『神の道化師、フランチェスコ』(1950年、ロベルト・ロッセリーニ)、『ふたりのベロニカ』(1991年、クシシュトフ・キェシロフスキ)、『オーソン・ウェルズのフェイク』(1973年、オーソン・ウェルズ)、 『マルホランド・ドライブ』(2001年、デイヴィッド・リンチ)など合計24本。なお、本年はドキュメンタリー作品も6本上映される。

また、6月11日(金)から開催された上海国際映画祭「TRIBUTE TOMASTERS」部門では、篠田監督の特集上映が行われ、『暗殺』『心中天網島』『はなれ瞽女おりん』『写楽』『乾いた湖』『鑓の権三』の6作品を上映。「TRIBUTE TO MASTERS」では篠田監督のほか、作曲家・映画音楽家のエンニオ・モリコーネ特集(10作品)、フランスの名匠クリス・マルケル特集(8作品)、ハンガリーの映画巨匠ヤンチョー・ミクローシュ特集(5作品)、中国の名優Sun Daolin特集(6作品)も開催され、世界の巨匠に並んで、篠田監督の作品が海外でも高く評価されている。

『夜叉ヶ池』のカンヌ国際映画祭での上映は、インターナショナルプレミア上映となる予定。篠田監督はカンヌでの上映について、「カンヌ国際映画祭クラシック部門で、42年ぶりに蘇った「夜叉ケ池」が上映されるという知らせが届きました。この作品が世界の映画史の中で<古典(クラシック)>になったのかと実感しました。現地でその瞬間に立ち会えないことは残念ですが、「夜叉ケ池」が時代を超えて新しい観客と出会えることは、私の90年の人生の中でも大変嬉しいことです」と喜びのコメントを寄せている。

篠田正浩監督生誕90年祭 『夜叉ヶ池』への道
モダニズム ポップアート そしてニッポン
7月10日(土)〜30日(金)
劇場:ユーロスペース

『夜叉ヶ池』
7月10(土)公開

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