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窪塚洋介

「ブラインドスポッティング」窪塚洋介が差別や偏見について語る 「僕らは地球人」

ナタリー

19/8/10(土) 20:38

「ブラインドスポッティング」のトークイベント付きプレミア試写会が本日8月10日に東京・神楽座で開催され、窪塚洋介が登壇した。

ラッパーのダヴィード・ディグスとスポークン・ワード・アーティストのラファエル・カザルが脚本と主演を担当した本作は、指導監督期間を無事に乗り切りたい黒人コリンと、幼なじみで問題児の白人マイルズの物語。指導監督期間終了を3日後に控えた日に起きた出来事をきっかけに、2人の間にある見えない壁が表面化していく。まず作品の感想を聞かれた窪塚は「いい意味で粗削りな部分がある作品でした。役者の演技やカメラワーク、脚本もそうだったのかもしれない」と分析し、「不器用だからこそ伝わるような、狙ったかどうかわからないですが、そういう純粋さに胸打たれました」とコメントした。

マイノリティへの差別や偏見を描く2001年の映画「GO」に出演した窪塚。「僕自身は在日韓国人ではないけれど、在日韓国人を演じるとなったときには『お前がやるのかよ』とプレッシャーを勝手に感じていましたね。取材として本を読んだり、そういう境遇の仲間に聞いたり。でも一番必要だったのは自分自身と向き合って、自分とはなんぞやと深く掘り下げていくこと。それで、胸を張って世にあの作品を出せるようになりました」と当時を振り返る。「複雑な事情や歴史があって、今なお苦しんでる人もいます。ただそれを逆手に取るように、マイノリティの部分を自分のチャンスに変えることができれば、世の中を恨まずに自分自身の責任で命を生きていくことができるんじゃないかな」と見解を述べた。MCから現在は偏見や差別についてどう思うか尋ねられると、「僕らは地球人なんですよね。無限に広がる宇宙の小さい惑星に乗ってる乗組員で、宇宙船地球号の乗組員。宇宙から見たらみんな仲間じゃんと思う気持ちが高まってます」と窪塚なりの視点を提示した。

主演2人が出身地オークランドで撮影をすることを初期段階で決めていたという本作。窪塚が地元である神奈川・横須賀でイベント開催をしていることを挙げ、MCは窪塚の地元愛が生まれたきっかけを聞く。すると窪塚は「もう亡くなってしまった大阪のラッパーが、大阪をレぺゼンしてたことがきっかけです。僕は当時23~24歳で『レペゼンって何?』と思っていて。レぺゼンはそこを“代表する”とか“誇りに思う”って意味でHIPHOPの人たちが言っていた言葉なんです」と運命の出会いを回想。「地元への愛がなかったわけじゃないですが、19歳で東京に出てきたので地元を俯瞰で見れていなかったなと。その人がうれしそうに誇らしげに地元を語る姿が素敵で、俺もこういう人になりたいなと地元を意識するようになりました」と笑顔を見せた。

対話やわかり合うことの難しさについて話題が及ぶと、窪塚は元妻からのある一言に衝撃を受けたと明かす。「以前は人や世の中を批判する気持ちが今以上に強かったです。口を開くと誰かの文句を言って、テレビを見ても文句を言っていて。彼女に『一緒にテレビ見たくない! 私はみんなのいいところ、1つは言えんで!』って言われてグサッときました。確かに温かい目で人のいいところを見ていれば、悪いところは気にならなくなったりするじゃないですか」と反省の色を見せた。また窪塚が編み出した社交術“バーカウンターの法則”についても話を展開。「前の嫁との9年間で学んだのは、向かい合わなくていいことは多々あるということ。真正面に向き合っちゃうとぶつかっちゃうから、バーカウンターに5人、100人で座ってる感覚で人と接するようにしています。そうすると『そういう意見もあるよね。でも僕はこう思うんだよね』と意見がぶつからずに融合しやすくなる」と独自の理論を述べていた。

カルロス・ロペス・エストラーダの長編監督デビュー作「ブラインドスポッティング」は、8月30日より東京・新宿武蔵野館、シネクイントほかで公開。

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