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映画『銀魂 THE FINAL』万事屋キャストが語るそれぞれの思い「この3人だから15年間続けられた」

ぴあ

21/1/13(水) 7:00

(左から)阪口大助、杉田智和、釘宮理恵

アニメ『銀魂』が15年の時を経て、“本当の終わり”を迎えるーー。

2003年に週刊少年ジャンプ(集英社刊)で連載をスタートした『銀魂』は、主人公・坂田銀時を中心に繰り広げられるSF時代劇コメディ作品だ。2010年にはTVアニメ化、度々の休止期間を挟みつつ、2018年まで約12年間にわたり放送を続けてきた。その間には『劇場版銀魂 新訳紅桜篇』(2010年公開)、『劇場版銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ』(2013年公開)と劇場版も2作公開。TVアニメ・劇場アニメでは幾度となく「終わる終わる詐欺」を繰り返し、視聴者を翻弄し続けてきた『銀魂』が、ついに公開中の映画3作目『銀魂 THE FINAL』で“本当のファイナル(最後)”となる。

2019年に連載終了となった原作のラストをベースに物語が描かれた本作。銀時たちの前に立ちはだかるのは師匠・吉田松陽の別人格・虚(うつろ)だ。おなじみの万事屋メンバー新八、神楽、松陽の弟子である高杉、桂、さらには真選組も参戦し、それぞれの思いを胸に最後にして最大の敵に立ち向かう。

今回は、坂田銀時役の杉田智和さん、志村新八役の阪口大助さん、神楽役の釘宮理恵さんの万事屋3人にインタビュー。『銀魂 THE FINAL』に対する思いや約15年間万事屋を演じ続けてきた中でのさまざまな“変化”を聞いた。

作品が終わりを迎えても『銀魂』の世界は残り続ける

ーー「終わる終わる詐欺」で有名な『銀魂』ですが、『銀魂 THE FINAL』では“本当の終わり”を迎えます。本作のお話を受けた際の率直な思いをお聞かせください。

杉田 動じることはなかったです。「終わる終わる詐欺」と言われてきましたけど、当事者からすると過敏に騒ぐことは何の意味もないと思っているので。似たような言葉に「閉店セール」がありますが、名前の通りに受け取ると損をしますよね。いかにして物事に対して動じないか、そこへ意識が向いていたかもしれません。

釘宮 私も何年も前から「終わる終わる詐欺」を繰り返してきて心の準備が整っていたし、今回の映画で終わりになることは結構前から聞いていたんです。だから、土壇場になって心がざわつくこともなく。自然と「始まりがあるからには終わりもありますよね」と淡々とした気持ちで受け止められたと思います。

ーー本作は原作のラストをベースに物語が描かれていきます。最初に台本をご覧になったときの感想をお願いします。

阪口 「あぁ、終わるんだな」と。原作も終わっていますし、そりゃ終わりますわとも思いました。でも、『銀魂』の世界は終わりではないから。僕と新八との繋がりは終わってしまうかもしれないけど、『銀魂』の世界に終わりがあるわけではないとハッキリ分かる終わり方でしたし。そこまで悲しさ、寂しさを感じることはなかったですね。

釘宮 阪口さんがおっしゃるように『銀魂』の未来を自由に思い描いていいと許されたような気がする終わり方で、台本を読み進めていくうちに腑に落ちて、ちょっと爽やかな気持ちにもなりました。落ち込むことはなかったです。むしろ、ここまで『銀魂』をやらせてもらえたのは「みなさんのおかげです!」と感謝の気持ちも湧き上がってきて、幸せな作品だなと思いました。

ーー杉田さんはいかがでしょう?

杉田 台本をもらったときはどこまで読んだ方がいいかな……と思いました。チェックし過ぎると慣れてしまうので、無理に台本を見ないようにしていて。高杉役の子安武人さんがアフレコのテストが終わったとき、「大事なシーンだから何回も演じたくないよね」とおっしゃって、まさにその通りだと。そのとき出た言葉を信じたいと思いました。

同じように原作もある時から読まなくなったんですよ。先を知り過ぎてしまうと新鮮な声が出ないかもしれない、とよく分からない不安に取りつかれて。原作があるから原作通りが正解、というのは違うとも思っていますし。

阪口 僕も原作はアニメが終わったら読むようにしていますね。やっぱり演じるときに新鮮でありたいし、新八は基本的に巻き込まれるキャラクターなので、用意されたリアクションにしたくないと思っているので。

ーー『銀魂 THE FINAL』では感染対策を取りながら、万事屋3人でアフレコ収録されたとのこと。アフレコ中の印象的なエピソードはありますか?

杉田 ハプニングが起きなきゃいけないという使命感……。そんなハプニング起きないから! コメディ作品ほど、現場は誠実に真面目に収録していますよ。ふざけてしまったら完成しないんですよ。

ただ、今回は(コロナ禍で)収録の方法がだいぶ変わったので、その状況下で上手く合わせることが大事になっていましたね。

阪口 そうですね。現場には万事屋の3人しかいなかったし、飛沫防止板がこんなに邪魔だとは思わなかったです。隣のくぎみー(釘宮)の雰囲気が全然感じ取れなくて、合わせづらかったです。

釘宮 いつも新八と神楽が声を合わせるときは、挙動で「せーの!」ってするのですが、空気の振動で何となくアクションより先にタイミングを図っている部分があったんです。その空気が今回は全く感じなかったんですよね。面白いくらい合わなくて(笑)。

阪口 こんなに合わねぇのか!って。

釘宮 いつもより大きくアクションを取って、ようやく合う感じでした。

杉田 それ以外はいつも通りでしたよ。アニメとしては終わるけど、『銀魂』は生き続けるし、ちっとも終わる実感はなかったです。強いていえば、最後に音響監督からさらっと「悔いはありませんか?」と聞かれたくらい。「ないですね」と答えました。

現場も最後だからといって、何か挨拶を……みたいなことはなかったので。いい意味で普遍的なものが身についていると思います。

阪口 (笑)。まあでも、そういう空気をスタッフさんたちがつくってくれていたのかもしれないですけどね。「はい、じゃあ録りまーす!」といつも通りに始まっていつも通りに終わったんですよ。だから、感慨深さみたいなものはなかったですね。

釘宮 何年か時間が空いて、また始まってもおかしくないくらいいつも通り。この感じに体が慣れちゃっているかもしれないですね。

“坂田銀時”として現場を引っ張り、守り続けてくれた

ーー長い月日関わってきた『銀魂』の現場ならではの特別感はありましたか?

阪口 笑うのを我慢するスタジオってそんなにないけど、『銀魂』に関しては変なところでツボに入るんですよね。テスト中に吹き出す現場は特別なのかなと思います。『銀魂』は別録りが少ない現場で、息が重なっていようがほかの人のセリフに被っていようが一緒に録ってくれるんですよ。普通はちょっと重なると別で録りますけど、そこはサウンドミキサーの野口さんの力で。

杉田 漫才のやり取りだから、ボケやツッコミを離してはいけないと。

阪口 一緒に録ることで、ボケとツッコミが重なっていくとテンションやテンポ感が変わってくるので。ただツッコミだけを録るのと、ボケを聞いた上でツッコミを録るのでは全く違うから、特殊であり、ありがたい現場でしたね。

釘宮 あまりにもみんなで掛け合いをすることに馴染み過ぎて、本編以外でたった一人で収録するときにキャラクターが分からなくなる状態に陥った時期があります。掛け合ってくれる相手がいないと自分がどんなテンションや温度感で話していたのか、迷子になった気持ちになって演じられないとシリアスに悩んでいましたね……。

阪口 そんなことが(笑)。あ、あとはアフレコ後のご飯が美味しかったね。

杉田 確かに記憶にたくさん残っています。今日は早く終わらせて天ぷら食べに行こうとか。ひとつの楽しみでしたね。

阪口 オリンピックを見ながらご飯を食べたこともありましたね。そういう意味でも万事屋含め、キャスト間の距離が近かった気がします。

ーー15年アニメ『銀魂』で銀時を演じてきて、杉田さんご自身の中に何か変化はありましたか?

杉田 何か変化があったというより、どうやって食らいついていこうかばかりを考えていた気がします。自分のことしか考えていない変人の桂は一番周りを見ていて、自分の考えを絶対に曲げないと主張する高杉こそ分かり合いたいという空気を出す。楽しく生きられればいいと思う坂本は、楽しみ方に繊細なこだわりを持っている。一方、銀時はいろんなものを隠しながら生活している。背中と魂で語るだけで何も話してくれない、本音を見せない人だから自分で探っていくしかない。だから演じるのは不安で仕方なかったです。自分から言葉を溜め続けるしかなかった。

そんな人の振り見て我が振り直さなかった銀時が、初めて本作で自分と向き合います。自分の向き合いたくない過去と向き合う、自分との戦いが始まると思いました。15年近く溜めてきた言葉の結果が芝居という形でこの映画に繋がっていたら嬉しいですね。

ーーそんな杉田さんを、おふたりはどのように感じていたのでしょうか。

釘宮 今、杉田さんが銀ちゃん(銀時)のことを「背中と魂で」と言っていたように、日常的な些細な会話はしますけど、それ以外のことを発信することは全然ありませんでした。でも、スタジオでは姿勢ですごく見せてくれていたし、守ってくれていたと感じます。杉田さんはほかの作品でも、スタッフさんや演者さんに対するリスペクトの気持ちがとても強くて。信頼の気持ちを言葉には出さず、雰囲気で出してくれていました。私はありがたいという気持ちでそこに乗っからせてもらうのですが、そうやって素直に乗っかることで杉田さんがホッとできることもあったのかなと。万事屋3人の関係性はとてもいいバランスだったと思います。

阪口 杉田くんがスタジオでつくり上げた銀時の中の人としてのスタンスが、この作品を良くしたんじゃないかな。銀時の中の人が決まり過ぎていたら、この空気にはならなかった気がしています。強烈なリーダーシップと言葉で引っ張って行く主役がいてもいいんですけど、そうだったら『銀魂』ではなかったと。銀時はこの作品の芯だけど、杉田君がそれを自分から絶対に口にも態度にも出すことはなくて。“坂田銀時として”引っ張ってくれたから万事屋の3人はまとまれて、スタジオもいい空気でいられて、15年続けられたんじゃないかと思いますね。

15年間で積み重なった“万事屋”のチームワーク

ーー15年間一緒に万事屋を演じられてきて、お互いに対する印象の変化はありましたか?

杉田 おふたりに対しては、最初から抱いていた良いものが積み重なっていくイメージしかなかったです。何ものにも代えがたい財産だと思います。

阪口さんは「ハイブリット新八」。ツッコミもボケもできて、人の感情の揺れを察知するのがとても鋭い人なんです。「今日大丈夫? 杉田くんの言葉尻がすごいきつかったから、何かあったのかと思って」と。そんなこと聞いてくれる人、親以外に阪口さんくらいですよ。下ネタにも振り回されないし、ハニートラップにも引っ掛からない。まさに「ハイブリット新八」ですね。

阪口 ハニートラップに引っ掛かるようなことはないからね!

杉田 DS(ゲーム機)に差さっていた『ドラクエ』のソフトを抜いて『ラブプラス』を入れたのは僕なので……。

阪口 それはハニートラップではないぞ。

杉田 釘宮さんは人としてとても優れていて尊敬しています。役者として声優として人としての強さを釘宮さんがいつも僕に教えてくれる。『F-ZERO』で例えるならゴールデンフォックスみたいな。

阪口 分かりづらいな……。

杉田 ものすごいウィークポイント(弱点)を抱えた強さなのに、それを守るのも上手。一体どこに隙があった!?と思うけど、釘宮さんは「結構隙だらけだよ」と。この人の強さの秘密はどこにあるんだろうと思います。お芝居のときには、僕の投げた悪球を見事に打ち返してくれる。ものすごい信頼に繋がっています。

真選組のガヤに参加したとき隣からすごい美少年の声が聞こえてくると思ったら釘宮さんだったんですよ。思わずカッコいい!って言ったら「恥ずかしい!」と僕を叩いて……。忘れもしない思い出です。以上です。

阪口 杉田くんは言葉がこんななので、理解不能なことも非常に多い(笑)。でも、『銀魂』の中心にいてくれて本当に良かったと思います。本人にその気がなくても、中心にいる人なんですよね。原作者の空知英秋は『銀魂』という作品が服を着て歩いているような人ですけど、杉田くんもそんな感じがします。つかみどころはないのに芯はちゃんとあって、頼りにならないかと思ったらすごい頼りになる。ああ、『銀魂』って杉田くんなのかなと15年間で本当に思いました。

くぎみーに関しては、こんなこと言うのすごく恥ずかしいけど、「太陽」ですわ(笑)。それは杉田くんも感じていることだと思います。くぎみーがいるだけで現場が楽しくなるので。

杉田 確かに。いないと不健康になりそう……。

一同 (笑)。

阪口 僕より年下ですけど、精神的には寄りかかっている部分がありました。メンタルがやられていても、くぎみーといると持ち直せることもありましたし。このふたりと一緒にいれて、すごくいい15年間になったと思います。こう思えるのも、杉田くんの言うように15年間の積み重ねですね。

ーー阪口さんから「太陽」と言われる釘宮さん、おふたりの印象についていかがでしょうか?

釘宮 どうも、「太陽」です。

阪口 あははは(笑)。

釘宮 杉田くんは本当に態度で示してくれて、言葉に出てきたときはちょっとよく分からないことも多いんですけど。それでも、一生懸命伝えようとしてくれているのが分かるというか……なんか泣けてきちゃった……。

杉田 さっきの釘宮さんに対する例えを補足すると、“弱点のない”ゴールデンフォックスなんです。ゴールデンフォックスは非常に高い加速力を持っているのですが、ものすごく衝撃には弱い。しかも、最高速度の上昇も遅い。でも、釘宮さんは最高速度の上昇も早い。なんなんだこりゃ!って……。

阪口 だから、分かりづらいんだって(笑)!

釘宮 なんかもうずっと分からないんですけど、こうやってフォローしてくれるのも優しさでしかないじゃないですか。それでいつも杉田くんの言葉を大助さんが通訳してくれていると思っていたのに、大助さんも「理解不能なことが多い」と言っていてマジかって(笑)。

杉田 うん。「頼りにならないかと思った」と言われて、何!?とも思いました(笑)。

釘宮 伸び伸び演じさせてくれたのも、まさしくふたりで。自由に演じないとできないキャラクターだから朗らかに演じたいと思っていたので、「自由に演じていいんだよ」とふたりが空気をつくってくれていてありがたかったです。3人で上手くキャッチボールできていたなと思います。誰かが取り落としちゃったボールを別の人が「よっこいしょ」と拾ってくれるいいチームワークが常にあった。3人が3人とも思い悩むようなことはあまりなかったな、と振り返ってみて感じますね。

ーー3人だからこそ、この空気感がつくり上げられたんですね。

杉田 共演者のみなさん個性的ですし、『銀魂』が始まった当初は先輩や年上の人ばかりだったので、「どうすればいいんだ……」と思っていて。そこから徐々に新しいキャラクターで自分より若い人や『銀魂』を見て育ってきた世代の人が増えてきたら、今度は思い上がる以上に「気を引き締めなきゃ」「憧れ続けてもらえるように」と思うように。だからといって、ギラギラした感じを見せると面白くない姿になってしまう。

そういうときに、おふたりに甘える瞬間はすごくありました。何かあったら世界一のツッコミが横からくるし、ミラクルレシーバーがどんなボールでも取って返してくれる。親以上に甘やかされていますよ。

“最後のバカ騒ぎ”を心の中で楽しんで

ーーキャストの距離感が本当に近いので、終わりを迎えるということに対して寂しさを感じることはないのかなと思うのですが……。

杉田 僕の人間性の問題かもしれないですけど、あまり卒業式に泣くタイプでもないんですよね。「お前は悲しくないのか!」と逆に怒られることもあるほど。今回も作品が完結して場が終わろうとしているからといって感動の涙もない。でも、それってそんなに悪いことなのだろうか?物事を盛り上げるためにエモーショナルなことを強要されますけど、そんなのは必要ないと思っています。作品の中の時間は動き続けますし。終わっている感覚がそもそもない。感情も動かない。……酷い人ですよね。

阪口 そんなオチ!? 僕も自分をドライな人間だと思っていましたけど、15年ですからやっぱり寂しいとは思いますね。15年間親より会っているメンバーなので単純に寂しいですよ。ここまで長く続けた作品は今までなかったですし、この曜日のこの時間とルーティンに組み込まれていましたので、ポッカリするんだろうなと。今日の取材を含めてまだ3人で集まることもあるから、これが全部ストップするとより感情が動くかもしれないですね。

釘宮 私もドライだから、何に対しても永遠に続くことは絶対にないと思ってしまうんです。作品的にも自分が好きなように想像できる終わり方だったので、寂しさは今のところそんなにありません。会いたくなったらいつでも会える人がいっぱいいると捉えていますし、今後また何かコラボとかで集まってもおかしくない作品なので自分から切り離し過ぎない距離感を持っていたいなと思います。切り離せないほど自然に立ち返られるくらい長い付き合いの作品でもありますから。

そう思うのは現実を直視したくない気持ち、終わってしまうことの寂しさをあえて見ないようにしているのかもしれません。私は泣き虫なので、イベントとかで気持ちが高まったら「みんなありがとう!(感涙)」と絶対になると思います(笑)。

ーー最後に、これから映画をご覧になる方に向けて一言お願いします。

阪口 本当に長い作品になりました。15年間も追いかけてくださった人たちも最近ハマった人たちも、本当にありがとうございます。みなさんに愛してもらえて、ここまできました。ぜひ劇場で見ていただいて、ただただ楽しんでいただければと思います。

『銀魂』は見る人によって、いかようにも捉えることのできる作品です。ギャグを楽しむもよし、小難しく考えるもよし、アクションを見るもよし。どの角度から見ても楽しい作品になっているはず、というか本当に楽しい作品です! いい作品になっているので、ぜひ楽しんでください。

釘宮 今まで一緒に『銀魂』と共に走ってくださった方たちにとって、『銀魂 THE FINAL』は同じ心拍数の上昇を感じてもらえる作品になったと思います。とても『銀魂』らしく展開されているので、そこを感じ取っていただけると嬉しいです。作品も幸せだと思います。私自身、この作品に長い間携わることができて、本当に幸せだなと思いました。

ご時世的に騒ぐことはできませんし、気を付けて観に来てもらわないといけませんが……心の中では全力で「わっしょい!わっしょい!」しながら観ていただけるといいなと思います。

杉田 入場者プレゼントというのがありまして、見る映画を間違えたかなと思われるかもしれませんが真面目につくっている。ふざけていないなと思いました。

阪口 あれは、ふざけていないのか……?

杉田 このご時世、矛盾や不条理という重いものを持たされるんですよ。映画館へ行ってほしいけど、人と距離を取らなければならない。工夫はしていますが、明確な答えがないのも現実です。

最後のバカ騒ぎが始まるのに、騒ぎに乗るなと言っている。でも映画は見てほしいなと。矛盾していますよね。なので、バカ騒ぎに同調せずに楽しむことが、自分の中の好きを貫き通すために取る行動だと思います。「ノリが悪い!」と自分のノリに合わせようとしてくる悪いやつに惑わされないこと。自分を裏切らないこと。負けないこと、投げ出さないこと、逃げ出さないこと、信じ抜くこと……ダメになりそうなとき……、

阪口 若い子には刺さらないから!

杉田 それが一番……、、

阪口 最後まで言うのか?

杉田 ……続く。

阪口 言わないのか!

『銀魂 THE FINAL』
公開日:2021年1月8日(金)
原作:空知英秋(集英社ジャンプコミックス刊)
監督/脚本:宮脇千鶴 監修:藤田陽一
声の出演:杉田智和、阪口大助、釘宮理恵 ほか
アニメーション制作:BN Pictures
配給:ワーナー・ブラザース映画
コピーライト:(c)空知英秋/劇場版銀魂製作委員会
オフィシャルサイト:gintamamovie.jp
公式Twitter:@gintamamovie

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取材・文/阿部裕華

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