永遠の門 ゴッホの見た未来
19/11/8(金)
永遠の門 ゴッホの見た未来 (C)Walk Home Productions LLC 2018
ゴッホの伝記映画はこれまでに何本も作られているが、本作は別格。自身も画家であるジュリアン・シュナーベル監督は、ゴッホの生涯をなぞるようなありきたりのアプローチから離れ、この20世紀を代表する画家の眼差しを通して世界を眺め、彼が描こうとしていたビジョンを解き明かそうとする。
「ゴッホを不憫な人だとは思っていない。彼はまさに自分の居たい場所に居た人。そこに到達できる芸術家は少ない」とシュナーベルは語っているが、本作では、たとえエキセントリックで周囲からは理解されずとも、その一方で自分の求めるものを断固として追い続けた純粋な探求者としての姿が浮き彫りにされる。
麦畑に身を投げ出し、澄んだ空の色に永遠を見て、自然の神秘に魂を震わせるゴッホ/ウィレム・デフォーの姿に、心が浄化されるようだ。
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