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BOYSぴあSelection 第31回 古川毅

古川毅 Part1「犬鳴村に行くときは、玲於を連れて行きます(笑)」

全2回

PART1

今回のBOYSぴあは、古川毅くんが登場! SUPER★DRAGONのメンバーとしてステージ上で圧巻のパフォーマンスを披露する一方、俳優としても躍進めざましい古川くん。2月7日(金)公開の映画『犬鳴村』では、物語の鍵を握る謎の青年役として出演しています。

あの傑作『呪怨』の清水崇監督が放つ最恐ホラー。普段からあまりホラー映画は観ないという怖がりの古川くん。試写に行くために、おなじみの“あの人”に同行してもらったのだとか。PART1では、そんな思わず微笑ましくなるエピソードもたっぷり。映画『犬鳴村』に関するお話を聞かせてもらいました。

── 普段からホラー映画って観ますか?

あまり普段から観ることはなくて。今回出演が決まったときも、自分がホラー映画の世界に足を踏み入れるのがちょっと怖いなと思ったぐらいなんです(笑)。ちゃんと勉強しなくてはと思って、顔合わせのときに清水監督にどの作品を観たらいいか聞いたんですよ。そしたら監督の『輪廻』という作品を勧めてもらって。でもひとりじゃ観られないから同じSUPER★DRAGONのメンバーの(志村)玲於と一緒に観ました(笑)。

── ひとりじゃダメだったんですね(笑)。

玲於もホラーがダメなんですけど。『犬鳴村』の試写も「頼むわ」って言って玲於と一緒に行きました(笑)。

── 玲於くんの『犬鳴村』の感想はどうでした?

「怖かった……!」って言ってました(笑)。試写の間、もうずっと(目を両手で覆いながら指の隙間でチラ見するポーズをして)こんな感じでしたもん。

── 可愛いですね(笑)。古川くん自身の感想は?

怖かったですね。特に前半が。後半も怖いですけど、物語の謎の方に視点が行くから、ちょっとは気持ちがまぎれるんです。でも、前半はもうジャパニーズホラーっていう感じで。

── 冒頭の犬鳴村に迷い込んだシーンとか本当怖かったですね。

あの最初の畳みかけは、さすが清水監督だなと思いました。

── ホラー映画を観ないのは怖がりだから?

怖がりですね。小さい頃から『ほん怖(ほんとにあった怖い話)』ですら観られませんでした。ゴールデンでやっているお茶の間向けのものでも無理っていうぐらい怖がりで。

── それこそ小学校のときとか肝試しとかやりませんでした?

ありましたね。でも、お化け屋敷は大丈夫なんですよ。中学のときに友達とよみうりランドのお化け屋敷に行きましたけど、そのときは悪ノリでお化けの人に道聞いたりしてました(笑)。ああいうお化け屋敷って怖いというより、びっくりの方が勝っちゃうじゃないですか。それよりも僕が怖いと感じるのは、日常と重なるようなリアルな怖さ。夜の闇とか、ひとりお風呂に入っているときとか、そういう瞬間に恐怖を感じるタイプです。

── 撮影はずいぶん山奥だったみたいですが。

大変でしたね。クランクインから1週間ぐらいは山奥で撮影だったんですけど、撮影場所がホテルから車で1時間くらいかかるようなところで。道も車が1台通るのがギリギリみたいな道だったんで、特に夜とか結構怖かったです。しかもトナカイぐらい大きいシカとかサルやタヌキが普通に目の前を通っていくんです。すごいところで撮影していました(笑)。

── こういうホラー映画って、撮影中に恐怖体験が起きたりするって聞くんですけど……。

怖いというよりも、衝撃的だったのがカメムシが落ちてくるんですよ。待機部屋の天井にいっぱいいて。空き時間に寝てたら、上から落ちてくるっていう(笑)。きっとカメムシが旬の時期だったんでしょうね。

── 全然安心して寝ていられない……(笑)。

だから心霊的な恐怖よりも、自然の生き物の恐怖の方が強かったです(笑)。

── そもそも心霊体験とかって経験ありますか?

ないんですよ。というか、僕、全然そういうのを信じないタイプで。霊感のある人の話とか聞いても面白いなと思うんですけど、どこか信じていない自分がいるというか。興味本位で霊感とか持ってみたいなって思ったりはしますけど、『犬鳴村』を観ると足を踏み入れてはいけない領域なんだなって気がしました。

── ちなみに古川くんのいちばん怖いものって何ですか?

ゴキブリですね。小さい頃から本当にダメで。実家にいた頃から一回も自分で退治したことがないです。最近ひとり暮らしを始めたんですけど、今のところまだ出ていないので大丈夫。これからどうなっていくのか、ある意味楽しみです(笑)。

── 今回は成宮健司という謎に包まれた青年の役ですが、成宮を演じる上でどんなことに気をつけましたか?

存在感があるんだけどないというのが大切で。そのバランスが難しかったです。成宮は憎しみや悲しみを抱えながら、主人公の奏に対しては見守っているようなところもあって。ちゃんとそれをお客さんに感じてもらえるようにするにはどうしたらいいだろうって。

── 台詞がたくさんあると台詞の力に頼れるところがありますが、今回は佇まいで見せる役ですもんね。

そこが難しかったです。この撮影が『3年A組-今から皆さんは、人質です-』を撮る前で。今もそんなにあるわけじゃないですけど、当時は今よりさらに演技経験がなかったから。監督がいろいろ指導してくださるのを受け止めつつ、どう消化していいかもわからず、すごく迷いながらやっていました。

── もう1年以上前の撮影になるんですね。じゃあ今観たら、いろいろ思うところもあるのでは?

全然観ていられないです。今の自分の演技が観られるわけじゃないですけど、この頃のは特に観ていられない。試写では「うわ〜、イヤやな〜」って思いながら観ていました(笑)。

── 監督から何か言われたことはありますか?

やっぱりホラーだからこその演出ということで、特に間に関しては細かくアドバイスをもらいました。あとは、もっと出していいよと。後半にかけて、今まで抑えていたものを出していく役柄なんですけど、自分が思っている以上にもっと出していいからって、そう言われたのは覚えています。

── 改めて、この作品の魅力を語るとしたら?

清水監督ならではのジャパニーズホラーであることはもちろんなんですけど、僕はホラーの中にある人間ドラマというか、「運命」というものがすごく心に残って。自分自身が感じる運命だったり、家族に対する感情と照らし合わせて観てもらえると、現実と非現実のはざまにある、より深いものまで楽しんでもらえるんじゃないかと思います。

── 運命がキーワード?

そうですね。主人公の奏が背負っている運命って可哀相と言えば可哀相なんですけど、大きさは違えど生きていればみんな何かしら運命を背負って生きていかなきゃいけないところってあると思うんです。どうやっても抗えない血筋のようなものから、それこそちょっとした癖のような小さなものまで。何でもいいんですけど、そういう何かリンクするものを見つけられたら、ホラーだしフィクションではあるんですけど、きっとこういうことってあるよねと共感してもらえるんじゃないかと思います。

── 最後に、次々と起こる原因不明の事件の謎を解くために、主人公の奏は犬鳴村へと続くトンネルに向かいますよね。もし古川くんが奏と同じ立場だったら、何が起きるかわからなくても、真相を突き止めに犬鳴村へ行きますか?

どうでしょうね。でも僕もモヤモヤをそのままにしておけないタイプなので。自分の中でこうだなって何か結びつくものがあるんだとすれば、犬鳴村まで行くかもしれないです。

── でも、ひとりでは行けない?

行けないです。なので、玲於を連れて行きます(笑)。

PART2では古川くんのプライベートについてたっぷりお聞きしました! サイン入りチェキのプレゼントもあるのでお楽しみに!

(撮影/高橋那月、取材・文/横川良明、企画・構成/藤坂美樹、ヘアメイク/なかじぃ(KIND)、スタイリング/岡本健太郎)

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