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BOYSぴあSelection 第18回 飯島寛騎

飯島寛騎 Part2「働くって“人とのつながり”だと思います」

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PART2

19/7/4(木)

PART2では多数の出演作が控える飯島くんとがっつりお仕事トーク。普段は明るくてノリがいい飯島くん。でも、お仕事の話になると硬派で骨太。このギャップ、最高にいいです!

─── ドラマ『御曹司ボーイズ』では完璧な御曹司ぶりが話題でしたが、御曹司役を演じて身についたものはありますか?

ウインクですね。最初はできなかったんです。でも台本を読んだら台詞の後に(ウインク)って書いてあって。そっか、ウインクは必須なんだなと(笑)。そこから必死に練習して、何とか左目だけはできるようになりました。

─── 御曹司を演じる上で意識したことは?

どうすれば御曹司らしく見えるかが最初はわからなくて。だって、本物の御曹司を実際に見たことないし(笑)。庶民の僕たちからすると、漫画の世界。だから、最初は想像で探り探りやっていました。

─── そこから御曹司役を掴めるようになったポイントは?

わりと身のまわりのものに助けられた気がします。今回、衣装がトータルコーディネートで200万円ぐらいするんですよ!

─── えー! めちゃくちゃ高い…!

いちばん高いのが腕時計なんですけど、つけてる腕時計がカルティエとかで。靴も何十万円とする高級品ばっかり。最初はそういうのにいちいち驚いていたんですけど、徐々に慣れてきちゃって、今ではジャガーに乗っても普通というか(笑)。その感覚の慣れに、なるほど、これが御曹司の生活なのかって気づきました(笑)。

─── そして、6月には舞台『ちょっと今から仕事やめてくる』が幕を開けます。(この取材は5月末に行われました)1年ぶりの舞台ですが、初舞台の前作(男劇団 青山表参道X 旗揚げ公演『SHIRO TORA ~beyond the time~』)とはやはり気持ちに変化がありますか?

去年の舞台はいろんな要素が盛り込まれていましたが、今回はストレートプレイ。現代劇なので、また違うチャレンジになるだろうなとは思います。あと、キャストの人数が少ないので、周りの方とどう雰囲気をつくっていくかとか、その中で自分はどうぶつかっていくんだろうというところは楽しみですね。去年の舞台と比べても、たぶん芝居のウエイトが大きくなってくると思うので、そこを大事にやっていきたいです。

─── 今回の作品は働くことがテーマのひとつだと思いますが、飯島さんにとって「働く」とはどんなものですか?

人とのつながり、ですね。それこそ働きはじめる前までは、何でもひとりでできるよっていうタイプの人間だったんですよ。でも、この仕事をやってみて、自分ひとりでできるものじゃないんだということが身にしみたというか。マネージャーさんだったり、スタッフさんだったり、いろんな人がいてくれるから僕はこの仕事ができるし、作品もつくれる。人とのつながりがなければできない仕事だし、だからこそ現場ごとに生まれる関わりを大事にしていきたいなって考えるようになりました。

─── お仕事って、本当に人とのつながりが大事ですよね。

働く上での僕のテーマは「礼儀」と「謙虚さ」と「ノリ」と「愛嬌」。この4つを持っている人って一緒にいて楽しいし、そしたらまた次も一緒に仕事がしたくなる。逆に言うと、一緒にいて楽しくない相手とはまた次に会いたいとは思えない。だからこの4つを常に忘れず、ひとつひとつのお仕事をしていきたいなと考えています。

─── 俳優の仕事をしていて楽しいと思う瞬間は?

お芝居をしながら、最悪リバースしてもいいっていうぐらい、自分の中にあるものを全部出せたときは本当に楽しいです。たまにあるんですよ。監督から「オッケー」をもらった瞬間、「あれ? 俺、今、何してたんだろう」って我に返るときが。いざ映像をチェックしてみたら、「こういう芝居をしてたんだ」って自分で自分のお芝居を見て新しい気づきを得られる。そういうときは楽しいなって思います。

─── そんなふうに初めて自分を全部出せたと思えた瞬間はいつですか?

『仮面ライダーエグゼイド』ですね。心の底から「ありがとう」って伝える場面があったんですけど、何回やってもダメで、監督からは「もう1回」「もう1回」の繰り返し。できない自分にイライラするし、厳しい監督にもイライラして。お互いの間でバトルみたいになってたんです。最後はもう「これでどうだ!」って気持ちでやって。そしたらオッケーをもらえて。映像を見たら、自分ってこういう顔もできるんだっていう表情をしていたんです。それがうれしくて、監督にも感謝ですし、ホッとしたら泣きそうになっちゃって。そんな僕の背中を、共演者の方が「よく頑張ったな」ってポンと叩いてくれて。それも本当にありがたかったです。

─── めちゃくちゃいいお話です…。じゃあ、飯島さんにとって「ちょっと仕事やめてくる」っていう瞬間は?

まさにそのときです(笑)。単純ですよ、ツラいときは辞めたくなるし。でもこれを越えた先に何があるんだろうって思うから続けられる。部活とかもそうですけど、練習はツラいし、そのたび辞めたくなるけど、終わればスッキリしてるじゃないですか。先が見えないのは確かに気持ちが折れそうになるけど、先が見えるならそこまではとりあえずやってみようって。乗り越えた先にあるものが知りたくて頑張るタイプです。

─── 飯島さんは現在22歳。ちょうど同学年のみなさんが今年社会人デビューですよね。

そうなんです。地元の友達とかも、すでに「会社辞めたい」って言ってる子はいるし、中には入社して1ヶ月でもう会社を辞めちゃった子とかもいて。よく相談されたり愚痴を聞くことも増えましたが、僕は向き不向きもあるし、合わないなら辞めてもいいんじゃないかなというタイプ。ただ、辞めてその後どうするのか、そこはちゃんと考えた方がいいよってアドバイスするようにはしていますね。
今回の作品もまさにそういうことがテーマなので、作品に興味がある方はもちろん、自分ってどうなんだろうって悩んでいる人に観ていただけたら、きっと楽しんでもらえると思います。

─── そして、その後には男劇団 青山表参道Xの第2回公演『ENDLESS REPEATERS –エンドレスリピーターズ-』が控えています。

強盗犯たちが主人公のコメディということで、どんな作品になるのか僕も楽しみです。しかもこの作品は360°まわりが全部客席。前からも後ろからも見られるのは初めてなので、どうお芝居をしようか今から考え中です。

─── 今回はチーム制ということで、劇団員が3チームに分かれます。他のチームに対する競争心はありますか?

僕自身ないですね。どのチームよりもいちばんお客さんに楽しんでもらいたいという気持ちはありますけど、だからと言って他のチームを蹴落としてやろうという考えはまったくないです。同じチームには個性豊かな人たちが揃っているので、この人たちと何ができるだろうっていう楽しみの方が大きいです。

─── 同じ劇団員のみなさんに対する想いってどういう言葉がいちばん近いんでしょうか? 盟友? それともライバル?

そのふたつならライバルの方が近いかもしれないです。仲良しクラブをやっているつもりはなくて。誰かひとり活躍している人がいたらすごいなって思うし、絶対追い抜いてやろうとも思う。頑固な僕にとっては切磋琢磨し合えるいい環境ですね。

─── そんないろんな人たちがいるチームの中で自分の強みを挙げるとしたら何でしょう?

愛、ですかね。

─── 愛?

僕は仕事もプライベートもひとつのことにしっかりこだわっていきたい性格で。やるからには何事も中途半端は嫌なんです。僕にとっていちばん大事なのはお客様。だから作品づくりにおいては愛がなくちゃ絶対ダメだと思うし、その愛の強さは誰にも負けない。もし偽りの愛でやってる人間がいるなら辞めた方がいいと思う。

─── お話を聞いていると、すごく骨太な方なんだなという気がしました。

あざとく可愛いキャラでいくのもアリだと思うんですけどね(笑)。でも人気を狙って自分を偽るぐらいなら、本当の自分を貫いた方が俺はいいなって思うんです。だから、イベントとかトークショーとかファンのみなさんの前に立つときも自分をつくらず喋ることがほとんど。笑ってもらいたくてウケをとりにいくことはあるけど、基本的にあれが素のままの僕。そういう自分に対する愛も大事にしながら、これからもやっていきたいです。

飯島寛騎さんのサイン入りチェキを3名様にプレゼント!
応募の方法はこちら

作品情報

男劇団 青山表参道X『エンドレスリピーターズ』

品川プリンスホテル クラブeX
7月20日(土)12:00/17:00
7月21日(日)12:00/17:00
7月22日(月)19:00
7月23日(火)14:00/19:00
7月24日(水)14:00/19:00
7月25日(木)19:00
7月26日(金)19:00
7月27日(土)12:00/17:00
7月28日(日)12:00/17:00

撮影/高橋那月、取材・文/横川良明、企画・構成/藤坂美樹、ヘアメイク/速水昭仁、スタイリング/中西ナオ

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