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八郎との考え方の違いが浮き彫りに? 『スカーレット』喜美子の悔し涙のワケ

リアルサウンド

19/12/16(月) 12:00

 陶芸展に出す作品作りと、大野(マギー)から頼まれた珈琲茶碗作りに追われている八郎(松下洸平)を手伝いたい喜美子(戸田恵梨香)は思いをぶつける。NHK連続テレビ小説『スカーレット』が12週目を迎え、八郎と喜美子の考え方の違いが浮き彫りになった。

 昭和35年の正月。東京に働きに出ている直子(桜庭ななみ)が信楽に帰ってきた。家族団欒の時間も束の間、喜美子は八郎の作品作りを手伝いに出かける。

【写真】昨年はムロツヨシと『大恋愛』した戸田恵梨香

 正月休みは作品作りに集中するつもりだった八郎だが、大野から頼まれた珈琲茶碗作りも一緒に取り組もうとする。しかもお世話になっている信作(林遣都)のうちの開店祝だからと、一銭ももらわずに20個の珈琲茶碗を作ることを引き受けてしまう。

 八郎たちは、丸熊陶業から特別に商品開発室を開けてもらい、電気釜を使わせてもらっている。珈琲茶碗を作る粘土もタダではない。だからこそ、お金を請求するべきだと主張する喜美子。しかし八郎も譲らない。自分は人よりコーヒー茶碗を作るのがうまいだけだと話し、あくまでこれは「贈り物」だと意見を曲げない。

 考え方が真逆の二人だが、それが原因で険悪になるわけではない。「十代田さんと考え方が違ういうのが分かりました」「納得いかへん。ほやけど……受け入れます」とふてくされる喜美子。八郎はそんな喜美子を見て「気ぃ強いな。そういう気ぃ強いとこも好きやで」と愛おしそうに笑う。喜美子もまた、「今回うまいこといかへんかったら陶芸家も結婚も諦めえて。チャンスは1回限りやて」と言われて動揺する八郎を見ると「困ってる顔、かわええなあ」とニンマリ。互いをからかう二人は仲むつまじく、可愛らしい。

 珈琲茶碗を作りたいと主張する喜美子に、八郎は陶芸の師として「基本をしっかりやらな」「今は今やらなあかんことをやりぃ」と諭した。それでも喜美子は作りたい気持ちを抑えきれない。「作りたかった!」と涙するだけであれば、喜美子の言動はただのワガママに捉えられたかもしれない。しかし喜美子の台詞から、八郎の考えを尊重したい気持ちと陶芸への情熱の間で葛藤しているのが分かる。

 喜美子の思いを真剣に聞き入れる八郎と、悔し涙を流す喜美子の表情で幕を閉じた第12週初日。果たして喜美子は珈琲茶碗を作ることができるのだろうか。

(片山香帆)

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