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未発表作品多数公開! 伝説の写真家の回顧展第2弾『永遠のソール・ライター』

ぴあ

20/1/11(土) 0:00

スライド・プロジェクション

Bunkamura ザ・ミュージアムにて1月9日(木)よりスタートした『ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター』展。膨大な作品が眠るアーカイブから厳選された、世界初公開を含むモノクロ・カラー写真、カラースライドなどの作品が紹介されている。

2017年に開催された日本初の回顧展が大反響を呼んだ写真家、ソール・ライター。1950年代からニューヨークで第一線のファッション写真家として活躍しながら、80年代に商業写真から退き、表舞台から突然姿を消した。

その後、2006年出版の写真集『Early Color』で再び注目を集めたライターだったが、2013年に他界。現在は、2014年に創設されたソール・ライター財団により、カラー作品だけでも8万点ともいわれる写真や絵画、多くの資料などのアーカイブ化が進められている。

同展は、2017年の展覧会以降に未整理資料の中から“発掘”された作品を中心に紹介するもの。第1部「ソール・ライターの世界」、第2部「ソール・ライターを探して」の2部構成で、彼の創作の秘密に迫る。

コンタクト・シート
右:《帽子》1960年頃

第1部では、前回の展覧会では紹介されなかったモノクロ・カラーの代表作、未発表作品など約130点を展示。これまでほとんど紹介される機会のなかった、2000年以降にデジタルカメラで撮影したカラー作品なども通して、ライターの業績を辿る。

《薄紅色の傘》1950年代
左上:《バス》2004年頃

第2部では、ライターの残した膨大な作品・資料のアーカイブ構築に取り組むソール・ライター財団のプロジェクトを紹介。数万点から厳選された未発表のカラー・スライドが約8分間のスライド・プロジェクションとして上映されるほか、“スニペット”と名付けられた小さなサイズの写真の断片、セルフ・ポートレート、妹デボラや長年のパートナー、ソームズ・バントリーのポートレート、水彩・油彩の絵画などが展示される。

“スニペット”
中央:《セルフ・ポートレート》1948年頃
《ソームズ》1970年代

開幕に先駆けて行われたプレス内覧会では、ソール・ライター財団ディレクターのマーギット・アーブ氏が登壇。長年、ライターのアシスタントを務めていたアーブ氏は、ライターがモノクロからカラーへ、そしてデジタルカメラと、新しい写真技術を柔軟に楽しみながら、芸術家として確固たる視点を持って作品を撮り続けていたと語る。

マーギット・アーブ氏(右)

「もともと画家になりたかった彼は、常に絵画的なアプローチで写真を撮影していました。例えば、建物や人物の影が作品を大胆に遮っている構図がよく見られますが、遮断されている分、それ以外の部分の色が生きてくる。ライターは、そうした独自の視点を持っていたんです」(マーギット・アーブ氏)。

会場には、彼が「最も誇らしく思う作品」と語っていたというスケッチブックや、愛用した椅子、時計なども展示。ライターの創作の源や、彼の実像を浮かび上がらせる。

傘、雪、反射などライターが好んだモチーフの作品はもちろん、これまで見たことがなかったような表現の作品も多数紹介される同展。ソール・ライターを新たに“発見”する喜びを味わえるはずだ。

スケッチブック
水彩画
ソール・ライターが住んでいたアパートメントの壁の再現

【開催情報】
『ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター』
3月8日(日)までBunkamura ザ・ミュージアムにて開催

【関連リンク】
ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター

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