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ぴあ

いま、最高の一本に出会える

左からリサ・アズエロス、タイス・アレサンドラン。

「愛しのベイビー」実体験もとに“子離れできない母親”描いた監督&女優の親子来日

ナタリー

19/6/23(日) 12:01

フランス映画祭2019 横浜にて、「愛しのベイビー」が6月22日に神奈川・イオンシネマみなとみらいで上映され、監督のリサ・アズエロスとキャストのタイス・アレサンドランが登壇した。

本作は、シングルマザーで3人の子供を持つエロイーズと、カナダに留学することになった18歳の末娘・ジャードを描くもの。別れを前に娘をスマホで撮影し、センチメンタルな日々を送る子離れできないエロイーズの姿がつづられる。

「ダリダ~あまい囁き~」などで知られるアズエロスは、実際に3人の子供を持つシングルマザー。そしてその実娘であり女優のアレサンドランがジャードを演じている。アレサンドランはジャード同様、フランスからカナダに留学中。このたびは学校の休暇を利用して来日を果たした。

自身の経験を投影した本作について、アズエロスは「自分の人生を語ることによって、さまざまな女性観客の人生も語れるのではないかと思ったんです。この映画を通して言いたかったのは、女性にもっと自信を持って生きてほしいということ。社会において、母親の役割はあまり重要視されないことがあるのですが、母親という役を自信を持って担っていってほしいんです」と語った。

またアレサンドランは「この映画は、母と一緒に決心して作ったプロジェクトです。やるからには最後までとことんやり抜いて、女優としてがんばって演じたいと思いました」と作品に懸ける思いを述べる。実娘を演出したアズエロスは「娘と一緒に映画を作ったのは、これが3回目。彼女は7歳の頃から女優をやっているので、才能があることは知っていました」とその実力をたたえ、アレサンドランは「この映画に出演するにあたって、母に求められるレベルの演技ができるのかちょっと怖くなりました。でもこの現場で母は、いつも私を励まして、自信を取り戻させてくれました」と親子の信頼関係をのぞかせた。

「9 mois ferme(原題)」「アリスの出発(たびだち)」のサンドリーヌ・キベルランが演じた母エロイーズという役どころについて、アズエロスは「通常シングルマザーと言うと、夫のいない状況で厳しい人生を強いられているイメージがつきまとうと思う。でもこの映画では、シングルマザーでも恋人がいて、友人と楽しい時間を過ごして、仕事をがんばって、前向きに生きている姿を描きたかった」と狙いを明かす。アズエロス自身は「うまく子離れできているかどうかわからない」と言いつつ、「私は常に、母として、映画人として、友人に対する自分として、そして自分の親に対する娘としてのアイデンティティを持っていました。いつも外からの目線を気にしていたんですが、この映画を撮ることで自分自身に優しいまなざしを向けることができるようになった」と変化を打ち明けた。

またアズエロスは歌手・女優として知られるマリー・ラフォレの娘であることから、ある観客が「娘さんとお孫さんを目の前にして感激です」と口にする場面も。最後に今後の活動について聞かれたアレサンドランは「卒業してから本格的に女優の仕事もしたいですし、私は書くことも好きなので、次はどのような形で映画作りに携わるかまだわかりません。フランスに帰るかどうかも決めていないので、世界中を旅して、自分の思っていることを正しく表現できるようになりたい」と目標を語った。

フランス映画祭2019 横浜は本日6月23日まで開催中。

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