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「雨に唄えば」10年演じたドン役ラストのアダム・クーパーが意気込み

ナタリー

アダム・クーパー(撮影:野津千明)

「『SINGIN' IN THE RAIN ―雨に唄えば―』アダム・クーパー特別来日 日本公演」の合同取材がオンラインで行われた。

「SINGIN' IN THE RAIN ―雨に唄えば―」は映画「雨に唄えば」をもとにしたミュージカルで、来年1・2月に東京と大阪で上演される。取材では、2011年にイギリスのチチェスター・フェスティバル劇場での初演で主人公ドン・ロックウッドを演じ、日本では2014年公演、2017年公演で主演を務めたアダム・クーパーが、記者たちの質問に答えた。

昨年の上演が新型コロナウイルスの影響で延期となった本公演。「公演の中止は避けられないだろうと思っていましたが、日本でも人気のある作品ですから、当時はショックでした。この作品では、普段は礼儀正しく舞台をご覧になっている皆さんが、積極的になって観てくれていると感じるんです。1年と数カ月の延期でまた上演できることがうれしくて、来年が待ちきれません」と心境を語る。

本作は来日公演に先駆け、今年8月にイギリスのサドラーズ・ウェルズ劇場で開幕した。延期によって通常より長い稽古期間を設けることができ、「新しい作品かのようにアプローチできた」とクーパー。「僕が演じるドンは初演から進化してきましたが、今回は彼の弱さ、脆さを追求したい。演技の勉強をしたわけでもなく映画スターとなった彼は、深いところで自分に自信がないんです。そこをキャシーに突かれるのが興味深いシーンで。ドンの多面性を見せられたら」と微笑む。また、振付に変更もあるそうで、「今までの中でもベストバージョン」と胸を張る。

「SINGIN' IN THE RAIN」と言えば、雨の中で歌い踊るナンバーが見どころの1つ。記者から、水を美しく蹴り上げる姿を称賛されたクーパーは、「水飛沫を上げるのに最適な足をしているのかもね」と冗談めかしながらも、「このシーンには作品の中で1番の“喜び”がある」と言う。「『SINGIN' IN THE RAIN』を10年やってきて、“公演を観て良い影響をもらった”という感想を多くいただくんです。今は喜びや希望が必要なとき。今回も“薬”のような作品になるんじゃないかな」と語った。

なお、クーパーがドン役を演じるのは今回が最後となる。そのことについて、彼は「この作品をやり続けたいと思う一方で、ほかの人も演じるべきだと思う自分がいます。僕自身、最近は振付にも力を入れていて、役者としてもパフォーマーとしても、新しい作品に取り組んでいきたい。キャリアを決定付けるような役に出会い、やり続けてこられたことは本当にありがたいことですが、次に進むときが来た。また新しい作品で日本に来られることを楽しみにしています」と晴れやかに述べた。

公演は来年1月22日から2月13日まで東京・東急シアターオーブ、18日から21日まで大阪・オリックス劇場にて。

「『SINGIN' IN THE RAIN ―雨に唄えば―』アダム・クーパー特別来日 日本公演」

2022年1月22日(土)~2月13日(日)
東京都 東急シアターオーブ

2022年2月18日(金)~21日(月)
大阪府 オリックス劇場

作:ベティ・コムデン、アドルフ・グリーン
作詞・作曲:アーサー・フリード、ナシオ・ハーブ・ブラウン
演出:ジョナサン・チャーチ
振付:アンドリュー・ライト
出演:アダム・クーパー ほか

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