「子供はわかってあげない」の先行公開を記念した舞台挨拶が本日8月14日に東京・テアトル新宿で行われ、キャストの上白石萌歌、細田佳央太、斉藤由貴、監督を務めた沖田修一が登壇した。

田島列島の同名マンガを実写化した本作は、予期せぬ父親探しの旅を軸に、高校生たちのひと夏の冒険を描いた作品。上白石が水泳部所属の朔田美波、細田が書道部員の“もじくん”こと門司昭平を演じ、美波の母親である由起に斉藤が扮した。

オーディションで美波役に選ばれた上白石は「沖田監督の作品を観たあとはじわーって温かくて前向きな気持ちになれる。もともと監督の大ファンで、オーディションはすごく緊張して『生の沖田監督だ！』と思った記憶がありますね（笑）。だからとてもうれしかったです」と述懐。細田は撮影前のリハーサルを振り返り「監督から『もじくんらしさは台本にちりばめられてるから細田くんらしい感じでいいよ』と言ってもらえたんですけど、僕らしさってなんだろう？と悩んだ記憶があります」と明かす。上白石は「この作品の撮影のとき高校生だったよね？ リハーサルのとき制服で佳央太くんが来てて『リアルもじくんだ！』と思ってました（笑）」と話した。

斉藤は、田島も涙したという上白石との共演シーンに言及。「私自身もあのシーンのときに、泣きたくなってしまったことを覚えていますね。美波が、というより萌歌ちゃん自身から出てきた空気感と感情がすごい心に染み入ってきて、演技を超えた感情の揺れみたいなものをちゃんと素直に出してくれたからなんだと思います」と称賛の言葉を贈る。高校時代について聞かれると、斉藤は「私は、今で言うところの腐女子系で。漫研の部長で同人誌を作ったりしてた女子高生でした。今回の美波ともじくんの感じに萌えるものがありましたね」と振り返った。

最後に上白石は「本来、昨年公開予定だった私の大切な大切な映画がようやく公開できるということでとてもうれしいです。いろいろ大変なことが多いと思いますが、スクリーンから全身で夏を感じられて、心はこんがりと焼けるような、じんわりと温かくなれる素敵な作品なので、ぜひ大切な方と一緒に劇場でご覧いただければなと思います」とコメント。そして沖田が「スクリーンでこの作品を観て夏を感じて、映画の中だけでも夏の思い出にしてくれたらうれしいです」と呼びかけ、イベントを締めくくった。

「子供はわかってあげない」はテアトル新宿で先行公開中。8月20日に全国で封切られる。

(c)2020「子供はわかってあげない」製作委員会 (c)田島列島／講談社