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海辺の映画館-キネマの玉手箱

20/7/29(水)

『海辺の映画館-キネマの玉手箱』 (C)2020「海辺の映画館-キネマの玉手箱」製作委員会/PSC

「映像の魔術師」と呼ばれた大林宣彦監督の44本に及ぶフィルモグラフィーの中で、特別な作品だ。幼少時から愛した“映画”の文字が題名にあるのは本作だけ。そして何よりも“遺作”となってしまったからだ。 舞台は大林監督の故郷・広島県尾道市。閉館する海辺の映画館「瀬戸内キネマ」の最終日、オールナイトで上映されたのは「日本の戦争映画大特集」だった。スクリーンを見つめていた若者3人は突然、銀幕の世界に入り込み……。幻想的で詩情あふれる映像美は、商業映画デビュー作『HOUSE ハウス』(1977年)の時から変わらない。島から船で通ってくる自転車に乗った13歳の女子生徒は、“尾道3部作”の『さびしんぼう』(1985年)を強く想起させる。映画愛、平和、可憐な少女、20年ぶりとなった尾道の風景……。 おなじみのモチーフが散りばめられ、大林監督の集大成といっていいだろう。冒頭、大林作品の署名ともいえる「A MOVIE」の文字が浮かぶのも象徴的だ。亡くなった4月10日は本来なら封切り日。コロナの影響で公開延期となったことが悔やまれる。翌日の全国紙は訃報を大々的に伝えたが、「A MOVIE」に関する記述がなかったことが少し寂しい。

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