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田村心が語る、アーティスト活動への真摯な思い 「自分が歌う意味が感じられるものにしたい」

リアルサウンド

19/9/3(火) 18:00

 ミュージカル『刀剣乱舞』シリーズの陸奥守吉行役をはじめ、『「僕のヒーローアカデミア」 The “Ultra” Stage』の緑谷出久(みどりやいずく)役など、2.5次元のステージで人気を集める俳優の田村心が、シングル『君がいて欲しい』を7月31日にリリースし、アーティストデビューした。彼にとって音楽活動とはどういうものなのか? また今作に込められた彼の想いは? 旅のエピソードなどと共に田村心の魅力に迫った。(榑林史章)

“気持ちで歌おう”と臨んだアーティストデビュー

ーー7月31日にシングル『君がいて欲しい』でアーティストデビュー。発売記念イベントなども始まっていますが、音楽の仕事は、役者の仕事とは違いますか?

田村心(以下、田村):僕のなかでは、芝居と音楽は存在感がまったく違っていて。役者の仕事は、憧れて自分から飛び込んだもので、自分の道に悩んでいたときに背中を押してくれたのが音楽なんです。だから音楽は、僕にとってすごく大事で神聖なものなので、自分がアーティストデビューすることに対しては、今はやるからには全力で頑張ろうという気持ちですけど、最初は不安がありました。でも実際にレコーディングを経験してみて、舞台で歌うものと今回歌ったものはまったくの別ものではあるんですけど、どこかで同じ部分もあるのかなと思いました。その部分では、舞台で経験してきたことも少しは活かせたかなと思っています。

ーー役者の道へ背中を押してくれたのが、UVERworldの音楽なんですよね。

田村:はい。中学生のときからUVERworldさんが好きで、最初に聴いたのが「儚くも永久のカナシ」という曲です。学校の給食の時間に流れてきた、TAKUYA∞さんの歌声に惹かれて。初めて自分でレンタルショップに行って、CDを全部借りて携帯プレーヤーに入れて聴くようになって。それまでは姉が聴いていたものをそのまま入れてもらったりしていたので、自分から進んで聴くようになったのは、UVERworldさんが初めてでした。

ーーInstagramでも、UVERworldのライブDVDの写真をアップしていましたよね。

田村:発売されてすぐに買って。ちょうどゆっくりできる時間があったので、じっくり堪能させていただきました。やっぱり最高でした! 以前は、東京でやるときはほぼ毎回ライブに行っていたんですけど、最近は仕事のスケジュールが合わずに行けていなくて。行っていたころと変わっていない良さも感じたし、さらに格好良くなっている部分もあったし。やっぱりUVERworldさんが好きだなって再認識しました。またライブに行きたいなって思いながら観ていました。

ーーUVERworldの音楽のどんな部分に惹かれていると思いますか?

田村:歌詞もそうですし、ボーカルのTAKUYA∞さんの熱さやMCの内容も好きです。あれだけ支持されているのも、そこが大きいと思います。僕自身もTAKUYA∞さんの言葉に胸を打たれて背中を押された経験があるので。ずっと大事な存在です。男も惚れる格好良さがありますね。

ーーライブDVDを観ながら、ゆくゆくは自分がステージに立つような想像もしたり?

田村:そういうイメージはまだ、沸かなかったんですけど、パワーはすごくもらったので、改めて頑張ろうと思いました。

ーーデビューシングル曲「君がいて欲しい」は、不安がありながらも自分を奮い立たせて進んで行くという、力強い意志のようなものを感じました。どういう流れで作っていったのですか?

田村:候補曲が5曲あって、そのなかから、自分らしさ、自分が好きな歌詞、自分が好きなメロディであることなど基準にして、自分が歌う意味が感じられるものにしたいと思って、今回の2曲を選びました。候補曲にはロックテイストもあったんですけど、その曲調が僕に合うか分からなかったし、ロックを僕が歌うとしたらその意味は何だろう? とも考えて。UVERworldさんが好きで、ロックの奥深さを知っているからこそ、そういう話をすごくたくさんして、曲を決めていきました。

ーーまず「君がいて欲しい」は?

田村:この曲は、最初は歌詞とタイトルが違っていたんですけど、メロディが好きだなと思って。スタッフさんにそういうお話をさせていただいたら、じゃあメロディは残して歌詞を新しく作り直してみましょうということになって。最初は、ラブソングだったんですよ。でも、そういう歌詞よりも、自分のことを応援してくださっているファンのみなさんに向けたメッセージを込めたものにしたいと思って、それでこういう歌詞とタイトルになりました。

ーー一人でレコーディングするのは初めてだったそうですが、緊張はありましたか?

田村:レコーディングすること自体は経験済みだったし、レコーディングに関わってくださったスタッフさんも知っている方が多かったので、あまり緊張することもなく、リラックスして臨むことができました。実は2日間レコーディング日が設けられていて、1日目は練習というかテスト日で2日目が本番という予定だったんですけど、1日目の調子がすごく良くて、「これが本番でいいんじゃないか」ということになって1日目で録り終えたんですよ。自分的には練習のつもりだったから、「頑張らなきゃ!」とか「本番だぞ!」みたいな気負いがなくて、それが良かったのだと思います。

ーー変に身構えず、自然体でスッと歌えたんですね。

田村:そうですね。それに、いくら頑張ってもプロのアーティストの方のようにはできないし、ちゃんと音楽をやってきたわけではないし、何か楽器を弾けるわけでもない。技術面ではプロの方に勝てないと分かっているので、気持ちで歌うしかないと思っていました。役者の田村心が歌を出す意味は、そこかなと思っていたし。気持ちで歌おうと思って臨んだので、そんなに気張らず、上手く歌わなきゃとかプレッシャーを感じることもなく臨めました。

ーー難しいとか歌いづらいというところはなかった?

田村:あったかな(笑)? あえて言うなら、レコーディングの前日に少しだけ歌詞が変わったことですね。先ほどお話しした通り、歌詞を作り直していただいたんですけど、歌詞ができあがったのがレコーディング前だったんです。家でずっと違う歌詞で練習していて、レコーディングの現場で、初めて新しい歌詞を見て歌ったから、そういう部分で最初は少し戸惑いがありました。でも、何かすごく苦労したようなところもなく、長時間かかったこともなくて。

ーー自分の気持ちが反映された歌詞だったから、歌いやすかったということでしょうね。「君がいて欲しい」の「君」は、ファンのことで、ファンとの未来に向けた歌です。田村さんがファンと一緒に行きたい場所は、どんなところだと考えていますか?

田村:応援してくださっている方がいての俳優活動ですけど、今応援してくださっている方が今後離れて行ってしまう可能性もあるし、変わらずずっとついて来てくださる方もいるだろうし。そこは僕次第というか……。だから強い意志を持って、頑張っていかなきゃなと思います。その頑張った先に、今いてくださるファンの方だったり、新たについて来てくださるファンの方、一度は離れてしまったけどまた戻ってきてくださったファンの方、どんなファンの方でも僕のことを応援してくださっていたら嬉しいなという気持ちでいます。

自分の感情ともリンクする「Next Step」の歌詞

ーーファンの存在が、活動のモチベーションということですね。

田村:お手紙とかSNSを通じての言葉から、元気をもらえたり励みになったりしていますので、間違いなくそうですね。

ーー今日もこの取材の前にラジオの生出演があって、サテライトスタジオにたくさんのファンが集まったそうですね。

田村:正直、それほど来ていないだろうと思っていたんです(笑)。出演時間も短いし、天気も雨だったので。でも、僕が出演する時間の1〜2時間も前から集まってくれていたそうで、本当にありがたいなって。もっと感謝しないとなって思いましたし、この気持ちはお仕事でお返しできるようにもっと頑張らないとなって思いました。

ーーファンはこの曲を聴いて、田村さんのそういう気持ちを感じて、ウルッとくるでしょうね。

田村:そうだったらうれしいですね。僕自身とリンクした歌詞なので、いろんなことを感じてほしいです。

ーーカップリング曲の「Next Step」はバラードで、田村さんは稽古帰りにこの曲を聴いたりしているのかなと想像してしまいました。

田村:まだ稽古帰りに聴いたことはないですけど、確かにそういうシチュエーションにすごく合いそうです。自分を奮い立たせてくれる感じがありますからね。今度、聴いてみたいと思います(笑)。

ーー「Next Step」は、どんな制作だったんですか?

田村:「Next Step」は、歌い方をすごくこだわりました。スタッフさんからもアドバイスをもらって、もっと強くとか抑揚を付けてとか、けっこう話し合ってレコーディングしました。それに、作詞作曲の小形誠さんと直接ディスカッションする機会があったんです。だから歌いにくい言葉がなかったし、すんなりと自分に入ってきた言葉たちが並んでいるという印象でした。

ーーどういう話をされたんですか?

田村:役者という仕事に対する自分の考えだったり、今感じている不安だったりを話しました。安定しない仕事なので、その面では不安を感じるけど、それでもこれしかやっていくつもりはないし、自分には、これしかないと思っていることとか。そういう話をさせていただいて、そこから膨らませて書いてくださって。

ーー歌詞で、特に自分らしいと思うのはどこですか?

田村:〈憧れのヒーロー その代役とか〉というフレーズが出てくるんですけど、実際に代役をやっていたことがあって、小形さんが僕の経歴を詳しく調べて入れてくださったみたいです。他にもいろいろな感情が歌詞に出てきて、自分の感情ともけっこうリンクしているところが多いと思います。

ーーこの歌詞から想像される田村さんは、何かこれと一つに決めつけず、いろいろなことにチャレンジしていきたい方なのかなと。

田村:いろんなジャンルのお芝居にチャレンジしていきたいと思っているので。そういう思いも、自分とリンクします。

ーー〈最後にそっと笑えたら〉という歌詞もいいですね。

田村:はい。ここは作詞家さんが書いてくださったんですけど、この言葉を見て「確かにそうだよな」って思いました。役者という仕事を辞めることはないけど、いつか終わりを迎えたときに、マイナスな気持ちではあってほしくない。最後は、笑って終われたらいいなって思います。

ーーきっとどんな役でも、どんなことがあっても、全部が糧になっていて、振り返ると良かったと思えるんでしょうね。

田村:今までも、本当にそういう経験ばかりです。逆に、そう思わなかったことはないですね。嫌だなと思うことは一度もないし。もちろん稽古は、めちゃめちゃハードで本番を迎えるまでは大変だし、本番でもいろいろなことがあります。でも公演が全部終わったときに、マイナスなことを考えたことはなかった。そこもすごくリンクしますね。

ーー舞台は、始まっても数カ月後には終幕する。必ず終わりが決まっているからこそ、舞台で得られる一体感には特別なものがあると聞きます。

田村:僕は映像の仕事の経験がないので比較はできないですけど、きっとそれはそうだと思います。1カ月や2カ月という期間、稽古と本番を一緒に過ごすので、特に終わるころの一体感はすごいものがありますよ。共演者との仲もすごく良くなるし。終わると、ロスじゃないけど、すごく寂しいです。毎回そういう気持ちになります。今も『僕のヒーローアカデミア The “Ultra” Stage』や『ハッピーマーケット!!』が終わったばかりなので、ちょっとロスしています(笑)。その期間は毎日誰かと一緒にいたので、お休みの日にひとりでいると、ちょっと寂しいなみたいな。

ーージャケット写真やMVの撮影はどうでしたか?

田村:ジャケット撮影は、特に表情を作り込む感じでもなくて、素のままを撮っていただいた感じです。現場にスタッフさんがワンちゃんを連れて来ていて、一緒に撮ったりして楽しかったですよ。ただMVに関しては、映像の現場の経験がないので、映像のカメラを前にして表情を撮っていただくこと自体がすごく新鮮でした。海が見えるスタジオでは部屋のシーンを撮って、浜辺を歩くシーンなども撮影したんですけど、外がすごく暑かった。

ーーMVは、絵コンテがあって?

田村:絵コンテはなかったです。その場で監督さんから、「ここをこう歩いてください」と指示があって、それに従って撮っていく感じでした。どういう撮影になるかはうかがっていましたけど、舞台では必ずある台本のようなものがなくて、そういう経験は初めてだったので新鮮でしたね。

ーーMVの見どころは?

田村:素の田村心の表情を撮ってもらったので、飾らない表情かな。たくさんの方に観ていただけたらうれしいです。

たまに「笑顔がいいよね」と言われます(笑)

ーーさて、プライベートなところの話も少し伺いたいのですが、田村さんは少し前まで、海外に行っていたとのこと。どこに行っていたかが明かされていなくて、ずっと気になっているのですが(笑)。

田村:まだ言えないので、楽しみにしていてください(笑)。インスタにアップした写真も、いかに場所がばれないようにおしゃれな写真を撮るかっていうゲームを一人でやっていて。スマホのアプリで、いろんなフィルターがいい感じにしてくれたおかげで、“写真が上手い説”が出て、楽しくなってたくさん撮っていました。情報解禁したら、もっとたくさんお見せできるので、これもお楽しみに。

ーー旅行は好きなんですか?

田村:以前は、あまり好きじゃなかったんです。小さいころは飛行機が苦手で。身体がだるくなるし耳が痛くなったりするから嫌で、家族旅行も最初のうちはしぶしぶ行っていましたけど、そのうち行かなくなってしまって。それが去年、DVD撮影の仕事でベトナムに行ったらすごく楽しくて、旅行とか海外っていいなと思って。そんなタイミングで、上海に行って、また今回海外に行けることになったので、うれしかったし、今回もすごく楽しかったです。

ーー海外はどういうところが楽しいですか?

田村:一番は、刺激を受けるところです。いろいろ見て感じて、得るものはでかいなって。ベトナムに行ったときは、宮廷演劇を観ました。昔は王様の前でやっていた劇を現代に再現したもので、すごく伝統を感じたし面白かったんですけど、同時に日本の演劇との違いもたくさん感じましたし、日本の演劇も世界に誇れるものだなと実感しました。その責任を背負っていることも認識してやっていかないといけないなって。そうやって日本の演劇は海外でも通用すると思っていたタイミングで、上海で公演することができたので、それもすごく良かったです。

ーー今回行ったところでも?

田村:今回は、逆に圧倒的なものを見せつけられました。演劇の可能性や、新しい演劇というものを叩きつけられたような気がして、改めて演劇の面白さと奥深さを実感しました。もっとやれることがあるんだと感じたし。現地で少しレッスンを受ける機会もあったので、この経験は、今後の役者活動に活かしていきたいなって。

ーー食べ物は何でも大丈夫なんですか?

田村:苦手なものも特になくて、パクチーも大丈夫だし。ベトナムでは、フォーが美味しくて、毎朝食べていました。

ーー今後、行ってみたいところは?

田村:自然や世界遺産が好きなので、ヨーロッパのほうに行ってみたいですね。エーゲ海とかマチュピチュ遺跡とか、エジプトとか。死ぬまでに行ってみたいところは、たくさんあります。

ーー日本でオフの日に、刺激を受けるものは?

田村:映画や舞台を見に行くことですね。最近では、以前に共演した友だちが出ている舞台『積チノカベ』を観に行ったり、ミュージカル『刀剣乱舞』 ~葵咲本紀~も観に行く予定です。観ると自分も早くお芝居がしたいなって思いますね。いい演技を観て悔しくもなるし、いろいろなことを感じて、自分も頑張らなきゃなって思いながら帰るみたいな。

ーー映画は?

田村:気になったものは邦洋関係なく観に行きます。最近は行けていないから、観たい映画が溜まっていますけど。『アベンジャーズ』とかのマーベルものを全部観たいと思っているんですけど……。

ーー順番に観たほうがいいみたいですね。

田村:そうなんです。そういう話を聞くんですけど、全部で20数作品あるから、うかつに手を出せなくなってしまって(笑)。

ーー最近ハマっているものはありますか?

田村:プロフィールには特技が料理と書いていますけど、それも最近はやれていないし。あとは、ゲームも好きですよ。

ーー9月に『モンハン』の最新作が出ますよね。

田村:そうなんです! 『モンスターハンターワールド:アイスボーン』と、来年には『FINAL FANTASY VII REMAKE』が出ます!

ーー『FF VII』はクラウドが主人公のストーリーですよね?

田村:そう。でも僕は、やっぱりエアリスですよ。エアリスのシーン、やばくなかったですか? 僕は、あそこでめっちゃ泣きましたもん。中学生のとき、お風呂で泣きながらやりました。

ーーまた泣けそうですね。

田村:リメイクで映像がさらにきれいになって。100%泣きますよ(笑)!

ーーゲームの話が、今日イチでテンションがアガりましたね(笑)。

田村:すみません。好きなもので(笑)。

ーーでは最後に、田村心という人間の魅力は?

田村:何でしょうね……。しいて言うなら、たまに「笑顔がいいよね」と言われます(笑)。でも、自分で笑顔が魅力だと思ったことはないし。自分から言うのは難しいので、みなさんがCDを聴いたり、MVを観たりするなかで、見つけていただけたらうれしいです。

(取材・文=榑林史章/写真=三橋優美子)

■リリース情報
『君がいて欲しい』
発売:7月31日
【初回限定盤】¥3,889(税抜)
フォトブック、MUSIC VIDEO・メイキング視聴コンテンツカード付、トレカ付
【通常盤】¥1,204(税抜)
〈収録曲〉
1.君がいて欲しい
2.Next Step

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